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発車ベルが鳴ると
髪の毛が風に笑ったね
誤算だったね
脚の長い女の子の
脚が長くてきれいだったね
「栞」を「おしり」と読んで
男の子がはしゃいでいたね
それはきっと僕だったね
....
1.
手紙は書きかけのままテーブルの上で黴びてゆく。
青黴、赤黴、黴の色ってそんなに単純だったかしら。
ふくりと黴が起きあがる、
まき散らされる胞子は常に薄い紫で、
私の部屋はすっかり煙 ....
小さい、部屋。手を伸ばせば窓になれるし、空を少し撫でることだって、出来る。秋がくる、それまでにまだ、これほどの空気の壁が出来ていて。目を閉じても、耳を塞いでも、短い呼吸で手を伸ばせば、僕らは寄り掛かる ....