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これほど手掛りがまったくない事件も珍しい
1 殺人である事は明白だ。白昼堂々なのに だ
ただ 誰も現場を目撃していないと主張し かつ
自分は 犯人ではないと言い張る。ああ 迷宮か
どこかに ....
だあれもいない いなかみち
トボトボトボト 歩いてました
やさしいひとが 見まもるような
うれしはずかし 静かな月夜
どこからとなく サンダルウッド
におうようにも 思える月夜
ふとか ....
申し訳ございません、ただいま満席でして
お待ちいただけますか、お名前は?
狼様と羊様でございますね、先にご注文を
はい、ディナーをフルコースで、おふたつ
かしこまりました、お掛けになって…
....
ひとりぼっちのダイダラボッチ
大きな花が欲しいと言いました
何故?
花占いがしたい
何を占うの?
昨日はどこに行ったの?
明日はどこから来るの?
愛はいつ見つかるの?
私は言いまし ....
三月ウサギはニセウミガメに言いました
「世界中であんたほど得体の知れないものはないね」
ニセウミガメ謙遜して言いました
「チェシャ猫さんほどではありませんよ」
三月ウサギは小馬鹿にしたよう ....
山からおごそかに下りてくるベール 鳴き交わす鳥たちと静寂
朝露を飲んだ少女が忘れる過去 乾いた南風に匂うクスノキ
自転車で行く小径 素足で渡る清冽な流れ
笑顔 拭われるかすかな涙 遠くから聞こえ ....
ひどく目立たない黄色のレンガ道を行くと
夏休みの少し手前に古い送電鉄塔が見える
陽炎虫が大発生した年の真夏のある日
一人の男の子がその鉄塔の下で感電死した
鉄塔からぶら下がっている電線に触れた ....