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木漏れ日がもしも零れて落ちたなら
        享けとめるためまつ毛をカール


ハリウッドの女優気分で歩こうか秋色緋色の絨毯の上


空高く群れる羊を追いかけて風の尻尾を捕ま ....
幼い頃のひとり遊びの記憶は
影となって私に纏わり
誰かを愛そうとするたびに
耳元で呪文を投げかける

楓の色づく様を
薄の頭をゆらす様を
人と分かち合うやすらぎを ....
宣告を受けた日
私たちは意外なほど冷静だった
それはおそらく
屈強な父の姿には癌という病名が
あまりにも似つかわしくなかったからで

父はいつもの如く寡黙だったし
私 ....
泣きながら
見上げた雲は果てしなく
二人の影を映してる
空の青さが辛い日は
君のために歌を歌おう

さよならと
微笑む君の細い肩
翼が生えているようで 
 ....
あの子は逝ってしまったのよ
夏の名残の陽射しが注ぐ朝の庭で

何度か苦しそうに喘いで
だけどそのうち眠るように
少しづつ少しづつ
呼吸が弱くなって

愛するみんなが見守る中で
頑 ....
人の生き死にをたやすく
詩になんかするものじゃない
と、貴方は私に云い
今のところ
概ねだけどそれは守られている

けれど私は
貴方の生きざまと
死にざまだけは
しっかりとこの眼 ....
月のしずく
やどる草陰

いともたやすく
朝陽にとける

心ころころ
恋心にも似て

儚きものこそ
うつくしく

しばし留めん
愛しきすがた
静寂の海
咲いて波間に
ほの白い影を落とす月

寄せる波は
真夏の喧騒
返す波は
秋の訪れを
それぞれに伝えて

移ろう季節を人知れず
見送り
迎える

久遠の光は ....
てとらぽっとは海につながれて
夕日が燃えて琥珀に変わるのを
見ていた

さよなら
さよなら
さよなら


駆け足で過ぎようとしている夏の
スカートの裾 ....
一点の翳りも見えぬ空の下白さを競う百合とTシャツ


軒下でチリリと唄うびーどろは風に撫でられ恋を煩う


結い上げた髪にかんざし挿してみる すこし淫らなおんなを気取る


誰がため ....
閃光と爆音が果てしなくつづく
長い長い夜だった

終戦前夜の静かな港町に
これが最後とばかりに
ありったけの爆弾が落とされて
夜空はまるで夕焼けのように
真っ赤に染まったという

 ....
降り立った駅のホームには
潮の匂いの風が吹いていた
タクシー乗り場では
タオルを首に巻いた運転手が
ワイシャツには不釣り合いなほど
日焼けした顔で機嫌よくドアを開けた

エア ....
グラスの縁を滑り落ちる
雫のまるい膨らみの中に
千切りそこねた夏景色
麦藁帽子の少女の幻を閉じ込めて

氷の欠片をもてあそぶ指先の
すこし伸ばした爪は
太陽と同じ色に染められて
行き場 ....
帰り道に迷って
泣いてる子羊
あの空の羊雲は
違うよ
君の帰るところじゃない

涙を拭いてよく見てごらん
発見はいつも
ほんの足元からはじまるんだ
背伸びをしてると
ほんと ....
3匹目の獏は道端で
へたりこんでるところを拾った
小さな獏は虚弱体質で
夢はもちろん秘密も嘘も受け付けず
今にも消え入りそうに震えている

私は必死で噂とか言い訳とか  ....
よちよちとあどけなき手に握られた小菊の束はあさつゆに濡れ


街かどに伽羅のかほりの漂ひて白き日傘に蝉時雨のふる


いま何処におはしますやら彼の人の辿るゆくへは菩薩か修羅か



 ....
その花は
涙をあつめた
毬のようで

降りつづく
雨の重さに
身を委ねて

香りもせず
散りもせず
ただうつむき

けれど私は
その毬から零れた
微かなうたごえを
た ....
森のかなたへ
碧をたどる

濡れた黒髪
指でなぞる

空をそのまま
うつしたような
蒼のしずく


ぽとり

ぽとりと


堕ちてゆく
ふかい水路へ

そこから生 ....
バスルームの飾り棚に
置き去りにされていた
JAZZの香

蓋を開けた刹那に
よみがえる記憶

ああそれは
一年も前のことで
そういえば私は
まだ泣いてもいなかった
まどろみの中で貴方の去る気配感じてみぢかき夜を恨みぬ

白肌のうるおう術も知らぬまま落ち逝く沙羅の姿さやけし

雨の矢に毒を塗りたし恋ごころ睡蓮泣きて梅雨雲を呼ぶ

星合ひの前夜に胸の ....
目じりの皺や
口もとの皺は
あなたがこれまでの人生で
よく笑い
表情豊かに生きてきたアカシだから
恥ずかしがることなんかなく
堂々としていればいいと思う

眉間の縦皺は
いつもしかめ ....
からっぽだから
蒼いの

とうめいな翅を
ふるわせて
飛んでいったから
からっぽなの

埋めようとして
あなたが
抱いてくれたとしても
満たされないの

満たされない ....
1.


先を急げば
見失うものが沢山あるけど
先回りして
待つのもいいかな
なんて思うこともある


2.


夏の日の雲は
柔らかくて大きくて
わたしの悩み事 ....
読み止しの本のページに蒼といふ字をころがせば梅雨の来たりぬ

カフェで待つ我を嘲笑いしストリートただいたづらに人の行き交ふ

雨音がやけに心に響く夜 広すぎる部屋頼りなき我

泣かぬ空みあ ....
月はやがて
西へかたぶく
闇は薄目をあけて
とうとう光を受け入れる

朝は少しきむずかしやで
眉間に皺をよせながら
うすむらさきの靄を吐きだす

なにもかもが起きだす前の
ほんの密やかな静 ....
整然とあかしろきいろに並べられちゅうりっぷこそ花壇の象徴


ほの甘き蜜を湛えし満天の星空の如どうだんつつじ


きゃあきゃあと囃したてられ頬染めてのうぜんかずらの下でうつむく
 ....
生真面目にあいさつ交わすその影にほほ笑み潜むデスク前にて

ためいきは貴方の家庭(うち)に置いてきて私の前ではヒーローでいて

バブル期の企業戦士は家も見ず寝る間も惜しんで女を抱いた
    ....
こしごえさんの落合朱美さんおすすめリスト(57)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
プロムナード- 落合朱美短歌14*05-10-14
風葬- 落合朱美自由詩42*05-10-8
宣告- 落合朱美自由詩20*05-10-1
光る風- 落合朱美自由詩12*05-9-17
秋桜忌- 落合朱美自由詩16*05-9-10
永様- 落合朱美自由詩11*05-9-3
白露- 落合朱美自由詩12*05-9-2
海に咲く月- 落合朱美自由詩14*05-8-19
さよなら夏- 落合朱美自由詩19*05-8-15
影絵の夏- 落合朱美短歌11*05-8-6
1945年8月14日- 落合朱美自由詩13*05-8-2
帰省- 落合朱美自由詩13*05-7-29
夏服の模様- 落合朱美自由詩15*05-7-25
羊飼いの歌- 落合朱美自由詩40*05-7-17
偏食_三- 落合朱美自由詩22*05-7-14
盂蘭盆- 落合朱美短歌8*05-7-10
紫陽花- 落合朱美自由詩11*05-7-8
し・た・た・る- 落合朱美自由詩9*05-6-30
- 落合朱美自由詩17*05-6-30
半夏生- 落合朱美短歌15*05-6-25
- 落合朱美自由詩4*05-6-24
うつせみ- 落合朱美自由詩11*05-6-17
人生はたぶんハイキング- 落合朱美自由詩13*05-6-11
蒼の季節- 落合朱美短歌9*05-6-4
あかるいあさ- 落合朱美携帯写真+ ...7*05-5-30
花いろいろ_1- 落合朱美短歌4*05-5-30
SAYONARA- 落合朱美短歌9*05-5-27

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