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人目をはばかりながら夜は 
汗ばんだ首筋に歯をたてる 
梳いた黒髪をかきあげて 
受け入れてしまった恥辱 

かつて少女の頃に見た 
甘美な夢とはほど遠い 
なんの形も示さないのに  ....
満たされぬくらいでちょうどいい恋を笑えるほどの余裕もなくて


降りそそぐ陽射しの下で抱かれたい滴り落ちる果汁のように


日没を待ち侘びながら夕化粧君の前ではオンナでいよう


短 ....
花曇りの空に舞う胡蝶の
その透きとおった翅を 
欲しいと思う 

やわらかく笑う 
ということを覚えたのは 
いつの頃だったろう 

新しいピンヒールが
足に馴染まなくて 
ア ....
空は 晴れて 
緑が 萌えて 
鳥は 唄う 

どうしようもなく 
春で 
朝で 
まぶしくて 

どうしようもなく 
私は
女で 
せつなくて 

風が「る」のような ....
息を 
わたしたちは潜めて 
東の空の彼方から 
春がやって来るのを 
待ち侘びていた 

夜明けに 
うすい紫の風が
わたしたちの 
頭の上を撫でながら 
通り抜けてゆくとき ....
酸性雨が降り
森が枯れて
花は身じろぎもせず
こっそりとあぶくを吐く

内なる情念を
笑った眉尻にはりつけて
澄んでゆく



道草が過ぎたので
傘をなくしてしまった ....
たとえば
カーテン越しの陽だまりに
できるだけぽつんと
たよりなく座ってみる

時計の針の
こちこちという音だけが
胸にひびくように
明るみの中で目をとじる

いつの日かお ....
つめたい指をしている 
と あなたは言って
ふたまわりほど大きな掌で
包みこんでくれた

ゆきうさぎの見る夢は
ほのかに甘い想い出ばかりで
わたしは人のぬくもりに
慣れていないから ....
夜が好き

塗り重ねた紺碧が
恥ずかしい輪郭を
消してくれるから
たやすく嘘がつける
夜が好き

冬が好き

穢れのない雪は
{ルビ男=ひと}を疑う心黒さを
隠してくれるか ....
冬枯れの老木に
花を咲かせてやりたかった

とびきりの六花をこしらえて
枝という枝に舞い降りたのに

老木は身をふるわせて
あぁ、寒い
ゾクゾクするよ と呟いた

初恋に破 ....
現代詩フォーラムの皆様
あけましておめでとうございます。
今年も管理人様はじめ会員の皆様の
御健康と御健筆をお祈り申し上げます。
ついでにアタシのご飯も
グレードアップしますように
お祈りしちゃいます ....
頬杖をついて
空ばかり見ていた 

流れながら
形を変えてゆく雲とか
鳥が黒い点になって
吸い込まれてゆく姿とか


指先でペンを回す仕草を
無意識になんどもしていて
と ....
煌星がひとつ
静寂に耐えきれずに
堕ちてくる

差し延べた
救いの手を
そっと抱き寄せる

言葉など
いらない夜だから

開きかけた唇を
そっと塞ぐ
ああ忙しや忙しや
三太のオヤジは右往左往

---なにしろ年に一度の出血大サービスだからな
  子供ら誰一人漏れのないようにな
  平等に配んなくちゃならねぇしな
  え?そりゃあカン ....
君は大丈夫かと聞かれて
頷いたとたんに
胸のどこかがとくんと疼く

いつもそう
小さな嘘をつくたびに
私の中の私はそれを見逃さない

ねぇ ほんとうに独りでも
生きてゆける女 ....
私の三匹の獏たちはすくすくと育って
立派な大人の獏になった
偏食も直って夢をバクバク食べるようになり
(三匹めの小さな獏はおバケの夢だけ苦手だったけど)
やがて彼らは巣立っ ....
木漏れ日がもしも零れて落ちたなら
        享けとめるためまつ毛をカール


ハリウッドの女優気分で歩こうか秋色緋色の絨毯の上


空高く群れる羊を追いかけて風の尻尾を捕ま ....
幼い頃のひとり遊びの記憶は
影となって私に纏わり
誰かを愛そうとするたびに
耳元で呪文を投げかける

楓の色づく様を
薄の頭をゆらす様を
人と分かち合うやすらぎを ....
人の生き死にをたやすく
詩になんかするものじゃない
と、貴方は私に云い
今のところ
概ねだけどそれは守られている

けれど私は
貴方の生きざまと
死にざまだけは
しっかりとこの眼 ....
アナタは毒

ワタシの中で

ワタシを乱す


独りになると

とまらない震え
猫の手も借りたいくらい
忙しかったりしてる時も
日溜りで遊んでいる
となりの猫を掴まえて
手をとってバンザイさせてみたり
ぷにぷにの肉球を瞼に押し当てて
和んでみたり

そんな時間はあ ....
花陰に風はやどり
月星を愛で
いつしか
浅い眠りにおちて

天の川から
舟を漕ぎ出し
月のうさぎに恋をして
手に手をとって
星々をめぐる旅をする

そんな甘い夢をみた
 ....
森のかなたへ
碧をたどる

濡れた黒髪
指でなぞる

空をそのまま
うつしたような
蒼のしずく


ぽとり

ぽとりと


堕ちてゆく
ふかい水路へ

そこから生 ....
バスルームの飾り棚に
置き去りにされていた
JAZZの香

蓋を開けた刹那に
よみがえる記憶

ああそれは
一年も前のことで
そういえば私は
まだ泣いてもいなかった
まどろみの中で貴方の去る気配感じてみぢかき夜を恨みぬ

白肌のうるおう術も知らぬまま落ち逝く沙羅の姿さやけし

雨の矢に毒を塗りたし恋ごころ睡蓮泣きて梅雨雲を呼ぶ

星合ひの前夜に胸の ....
からっぽだから
蒼いの

とうめいな翅を
ふるわせて
飛んでいったから
からっぽなの

埋めようとして
あなたが
抱いてくれたとしても
満たされないの

満たされない ....
とうどうせいらさんの落合朱美さんおすすめリスト(26)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
熱帯夜- 落合朱美自由詩1906-8-17
夏至線- 落合朱美短歌20*06-6-8
花笑み- 落合朱美自由詩4106-4-12
春愁- 落合朱美自由詩3506-3-27
春はあけぼの- 落合朱美自由詩4006-3-3
不透明な_ものたち- 落合朱美自由詩2106-2-5
Lesson- 落合朱美自由詩40*06-1-15
ゆきうさぎ- 落合朱美自由詩23*06-1-10
雪夜- 落合朱美自由詩20*06-1-7
雪花- 落合朱美自由詩20*06-1-3
みつゆびついてごあいさつ- 落合朱美携帯写真+ ...28*06-1-1
窓辺で- 落合朱美自由詩15*05-12-29
Silent_night- 落合朱美自由詩13*05-12-20
クリスマスカンパニー- 落合朱美自由詩8*05-12-18
彩花- 落合朱美自由詩12*05-12-14
偏食_番外編- 落合朱美自由詩15*05-11-3
プロムナード- 落合朱美短歌14*05-10-14
風葬- 落合朱美自由詩42*05-10-8
永様- 落合朱美自由詩11*05-9-3
タンドゥール・プワゾン- 落合朱美携帯写真+ ...7*05-8-24
となりの猫- 落合朱美自由詩19+*05-7-30
ゆらりゆりかご- 落合朱美自由詩11*05-7-25
し・た・た・る- 落合朱美自由詩9*05-6-30
- 落合朱美自由詩17*05-6-30
半夏生- 落合朱美短歌15*05-6-25
うつせみ- 落合朱美自由詩11*05-6-17

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