楕円の踊る 炎の中へ
熱くない驚きよりも
息のできない
もどかしさで満ちる

なつかしいオレンジ色

ちろちろと
溶けだして
 ....
紅の 木の葉を一枚 拾った

数分後

とぎれ とぎれの坂道の片端は 黄色に染まっていた

この先に かわらない夏の想い出を忍ばせて なんて

知ってか 知らずか
ー いとしの ―


あいしてください
もっと
愛してください

それは
愛ではありません

愛しい
こそ 揺るがない
存在

もっと もっと 愛してください

そして ....
冷え切った校舎の裏
ささくれ立った言い訳をした日
嘘をつくのは単なる処世術ではなく
空気と同じなんだと信じることにした


地球は今この瞬間も律儀に回っている
無数の嘘を繋ぎ止めながら
 ....
夢の中で土左衛門を土葬にした。

土葬にしたのは火葬にする費用がないからで
金が有れば火葬にする。

火葬にすれば墓が湿らなくて良いし
燐が燃えたりしないので気持ちが悪いこともない ....
散歩の途中で
くしゃみをすると
塀の向こうから犬に見つめられて、困った
立ち止まって見つめ合ってみるけれど
悪いことをした
わけではなく

少しだけ難しいことを
難しく考えてしまうから ....
電 車 待 ち 君 が 乗 る の は 何 両 目

君 の 人 カ バ ン ぶ ら り と あ く び 顔

煙 草 に は 縁 が 無 い の と 火 を か く す

無 視 を ....
秋 風 に る ら り る 揺 れ る お さ げ 髪

笛 の お と 冷 た い プ ー ル に 泳 げ れ ば

青 の 裾 ゆ ら し て プ リ ー ツ 見 え 隠 れ

ひ ....
振り向くと沖に知らない人ばかりになってこわい

貝の表面についてる回虫みたいな模様がこわい

高波が何でも持っていこうとするからこわい

クラゲが知らないうちに沢山わいてこわい

あが ....
スチュワーデスさん、とスチュワーデスに声をかけると
私にはケイコという名前があるんです、とそっぽを向かれる
今度こそ間違いの無いように、ケイコさん、と呼ぶのだが
ケイコは押し黙ってしまう ....
今日もまた欲望に負けました
自分の弱さをごまかして
見せかけの優しさにすがりました
自己嫌悪という快楽に
身を投げて

今日もまた失望に負けました
幸せそうな人を眺めては
この身を憂い ....
からだが どうん、まばたきしたときの
あのせかいが まっぷたつ から、ゆうぐれて
頭から 地球の中心に ぐん、と押されると
わたし、いつも きまって あやまってしまう
ごめんなさい、ごめんなさ ....
「俺って結構まじめなんだよ」
っていう男は多い
ほんとに多い
いったい何が言いたいのか
さっぱりわからない
心の中では
「へえー」と答えてるけど
別に言わない
繁華街のホテルを出た
 ....
結婚しよう
感情なんてどうでもいい
ハイ結婚した
子が生まれた
配偶者が死んだ
土地が手に入った

結婚させよう
子供たちを結婚させよう
本人の意思はどうでもいい
ハイ結婚した
 ....
 
 
 
 
拝啓、ムジーク。音楽的な夜が、ルララルラとやってきます。コルゲンのようなうずら卵のような、つるりと白く圧倒的にやわらかく飛び散りそうな、つきぬけてせつない月。ぼくらはぼくらなの ....
ス テ ロ イ ド

傾 ぐ 夢 さ え 痛 む な ら

遠 い 目 蓋 に 果 て よ 、 残 夏
さびしさに
ひざをかかえて
タオルケットははいだまま
「る」の字でねむる

あの{ルビ娘=こ}は今頃
遠い空の下
今夜も誰かに抱かれて
求めあう「る」と「る」を
くみあわせてる

 ....
銀河の天秤がゆっくりと傾いて
月がかろやかに昇ってゆきます
夏の星座の中心へです

澄んだ湖面は夜空をうつし
魚が背びれに月明かりをうけて
チカリ、チカリと輝きながら泳ぎ
まるで流星のよ ....
 詩をやっていこうと思う方は、本来「本を読むこと」が好きな人が多いです。それなりの向上心と努力があれば、関わってゆけるでしょう。
 ところが私は、本を読むのが大変苦手で、特に詩や小説、文学を読むこと ....
歩き出す 30分で寝るために回り続けた扇風機まで

売春で出会った君が好きだったロイズのチョコを噛んだりしてる

今一度死んでもいいというような気分で英語の授業を受ける

明日の朝、起きら ....
母方の祖母の雪江さんは
70歳くらいでガンで死んで
お通夜の次の日に突然生き返った

その時なぜか僕1人しかいなくて
雪江さんは自分の死化粧を見て
「えらい別嬪さんやなぁ」となぜか ....
         


     サキは笑った
     蛸がパソコンを操り始めたからだ
     赤くなって蛸はワードをうちはじめたのだ
     蛸はなにが書きたいのだろ ....
カ ン パ ネ ラ  君 の 骨 な ら 返 さ な い 。

殺 し 合 う に は 低 す ぎ る 空 。
 
 知らない街で
 洗濯物が揺れている
 風に洗われて
 青空を映しながら


 知らない道に
 鳥の羽根が落ちている
 素通りなど出来なかった
「これは大空の破片なのだ」と
 ....
どうにもやるせない自転車です。雨水の玉つぶてなサドルの革を「そうでもなく茶色だ」と言って、拭き取ればままよ、と走りました。光、スロウ、アウェイ。そして溶解するするりとした残像を肴に、ウィスキーに言い訳 .... 包帯の白い左手{ルビ空=くう}を切る もいちど翔んでみせようか? そら ひろびろとした
大学の教室の
誰もいない
こと
たしかめて
侵入した

空調は消されていた七月の
ブラインダーの降りた
その場所で
母の作った弁当を

箸の音
なるべく立てず ....
 沈黙の闇に寝そべり

 ああ此処も

 宇宙のどこかと

 耳を澄ませる
一本のメールで
今日の予定がすべて狂った
夕べからの心の準備も
無駄になった

これからのからっぽの時間は
メールが来なかった方の未来に
嫉妬して過ごします
浜辺には
夕陽に淡く染められた
煙草が2本寝そべり

1本はまっすぐ横たわり
笑って空を仰いでいた

もう1本は砂にねじこめられた傾きで
しょげていた

あの日君が
「棄て ....
嶋中すずさんのおすすめリスト(315)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
世界(炎)- 湾鶴自由詩904-10-1
それぞれの秋- ひより自由詩804-9-30
レッスン3- ひより自由詩7*04-9-29
朝の儀式- 窪ワタル自由詩15+*04-9-20
火葬がいい- あおば自由詩9*04-9-9
そこに当てはまっていく、そのために- 霜天自由詩2604-9-7
家路唄- あいこ俳句304-9-3
赤りぼん- あいこ俳句704-9-2
海はこわい- ふるる未詩・独白42*04-8-31
スチュワーデス・ケイコ- たもつ自由詩5104-8-25
夜明け- 快晴自由詩11*04-8-19
ごらん、ゆうぐれる- みい自由詩68*04-8-16
ドトールに行きたい- チアーヌ自由詩23*04-8-4
A・E・I・O・U- 木葉 揺自由詩404-8-1
拝啓、ムジーク- nm6自由詩12*04-7-26
夏の果て- 有邑空玖携帯写真+ ...11*04-7-25
「る」- 服部 剛未詩・独白31*04-7-9
星の音楽- ワタナベ自由詩28*04-7-8
読書が下手でも詩が好きさ!- 木葉 揺散文(批評 ...15*04-7-4
回り続けた扇風機- ピッピ短歌18*04-7-3
雪江さん- いとう未詩・独白3804-7-2
- 天野茂典自由詩1304-6-30
供_花- 有邑空玖短歌11*04-6-26
知らない街_(2003.7.18)- 和泉 輪自由詩2304-6-19
光、スロウ、アウェイ- nm6自由詩5204-6-10
空白- 有邑空玖短歌5*04-6-8
おもいだしたこと- 石川和広自由詩11*04-6-6
沈黙- 松本 涼短歌11*04-6-5
パラレル- RT自由詩304-6-3
ロダンの煙草- 服部 剛自由詩7*04-5-27

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