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ほどけていく
朝の気配と
牛乳だけが白い
メガネの
遠い向こう
身体の在処
その不在
親の顔が見てみたい
度々そう言われ、毎日
親の顔を見るのが
不思議だった
見に来 ....
強い南風だった
私は風になど飛ばされたくないから
作文を書いた
父は私が何をしても
優しい様子で褒めてくれたけれど
作文だけは
夜、眠る前に読んでいたようだった
下水道の早期敷設 ....
(一)すべてのものは
日が翳っている
四月は末日
冷たい図書館の
その片隅で
ある日、男が生まれ
ある日、死んでいった
たった二行の
歴史書が
誰にも読まれること ....