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しんしん
冷たい 蛍光灯
冷たい 磨り硝子
朝の それらの冷たさの
白い薄荷を
しんしん



ああ 恥ずかしい
氷の前触れの指先はなんだって
まだこんなにも赤い?

 ....
足は
深い草の中だった
踏んでいるつもりで踏む足音は
深く柔らかな草の中からだった


うらぶれたいだなんて、高架下
うらぶれたいだなんて、アスファルト
いつからか ....
冷たい砂浜に、誰か
体で泣いている


空生まれの灰が沈んできて
波へ死んできて
折り畳まれてゆく、その灰の
海はノイズだ


今は、眼を閉じて
耳だけの ....
苦しげな雷鳴に飲み込まれ
灰色に溶けてゆく午後の中
向日葵の黄色の彩度が
浮いてしまっていて
それでも、向日葵は
いつまでたっても泣いたりせず
ああ、どうしてなの
滲んで ....
灯りを付けない夕刻の
人のいない部屋の沢山の影が
角からふやけて
海になってゆく、深い、暗い
海になってゆく


肺に溜まる海って
苦しいよね、でも
呼吸と引き換えだ ....
しらいし いちみ さんのA道化さんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
正しい色素- A道化自由詩805-11-2
深緑原子- A道化自由詩1505-10-29
架空のかもめ- A道化自由詩1405-10-23
停滞前線- A道化自由詩1105-8-7
可笑しな話- A道化自由詩1105-8-6

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