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こわれている
こわれていること
そのことは
ただ こわれてしまったこと
かいがらのなかの
ほんのすこしの くらがりに
ことばを うしなって
うつむいた まいに ....
それは
私が見た
たくさんの野を駆け
私が見た
たくさんの空を駆けて
いつも また
ここに帰ってくる
別のかたちが あるなら
どんなに いいだろう
目覚めた 明け方の
浅い ....
誰にも読めない
真っ黒なページに
隠された物語を
私は
読まなければ
ならないのでした
ちぎって捨ててしまうのは
いかにも 乱暴で
悲しいのですが
もしも 読むことができたら ....
水晶玉の中に
見えない闇が
眠っている
水晶玉は
闇の分だけ
重くなってゆく
のぞきこむと
見えない闇の向こうで
小さな風景が
丸まっている
事象の先に 行き止まる 今
深く 古いところから 聞こえる声を
身体の底で 聞いてみたい
全てを統べるものなど いない 今
うたは 身体の奥深くにだけ 響く
うたは 身体が かた ....
しずんでしまった
ふねのこども
うみはあおくて
そらもあおくて
とてもきれいなひかりに
あこがれながら
しずんでしまった
ふねのこども
とおい ひとりごと
いつも とおすぎる ひとりごと
まよなかの いすにすわって
どこかへ ひとりごと
すこしうえのくうかんをみながら
ひとりごと
しずかに はばたい ....