すべてのおすすめ
何故なら彼らはひとしずくの馬鹿だったからです
何故なら理由などいらないからです
「怖い」という言葉が似合わない馬鹿どもだったからです
真っ白な平原をカタカタと
おとなしく戦車が走っ ....
取り戻すように
埃臭い空気を吸い込み
意識を押さえつける
動悸は元には戻らず
ぼやけた視界が赤いように
定まらずに
耳元で鳴っている
ぼんやりとした影が
見下ろしていた
僕はゆっくり ....
今日はじめてモノレールに乗ったよ
淡いブルーと白のツートーンの車体だよ
眼下に広がる町並みを
地平を徘徊する太陽が
だいだい色に染めていったよ
....
落ち着いてください。
私はこのとおり無事です。
言葉も無傷です。
詩は奇跡的にピンピンしています。
まずは、まずは、落ち着いてください。
落ち着いてください。
理論はまだ完成したわけで ....
鉢にペチュニアの種をまきました
とても とても 小さな粒で
「大丈夫かしら」と心配なくらいで
でも
僕にはどうすることもできないのです
僕が種をまかなかったら
けして咲くこ ....
空が、泣いています
山が、泣いています
川が、泣いています
雲も、泣いています
海は満ち干き
太陽は昇り降り
川は上から下へと流れて
風は、自由自在に気の赴くままに
ど ....
その言葉を初めて聞いたのは、
まだ、あなたの海にいた頃。
大きすぎる手のひらを隠そうともせず、
揺られる海の深さを世界と思っていた頃。
右へ。聞こえる、聞こえています。
右へ。手のひらを。ぐ ....
壁を自在に移動する窓
持ち歩き可能な窓
心臓に取り付けるための窓
蜃気楼だけが見える窓
窓硝子に詩を書くための窓
叩き壊しても何度でも再生する窓
脱け出すためだけの窓
忍 ....
流れた
ふ う け い
目の端に
ひ
っ
か
か
った
まま
画用紙に迷うことなく色をのせた
空の青は
記憶にはない
白い画用紙が
とても不自然に思えて
窓ガラスに
水を浸しただけの
筆をはしらせると
透けた空が濡れた
いっそ瞳を
青く塗りつ ....
お茶漬け一杯!と叫んだら
かわいいおねいちゃんが現れた
僕はお茶漬けを頼んだのに、と思って
悪いけど部屋の隅に座ってもらった
気を取り直して
お茶漬け一杯!と叫んだら
天井から札束が降 ....
午前一時
俺のあのころが
反転する
ベレー帽かぶった美知子が
学生集会からとび出し
目の前に現れる
上気した頬に そばかすをちらし
瞳をキラキラ輝かせて
俺にささやきかける
....
あいつはダメだよ
馬鹿だから
何をやらせてもダメ
馬鹿だから
生きてる価値ないよ
馬鹿だから
どうせ無意味な人生を送るだけだって
馬鹿だから
言っても無駄だよ
馬鹿だから
関わんな ....
ト (まえならい!)
下 (ふたをして)
上 (ひっくりかえして)
止 (とまって)
正 (ふたをする)
工 (はしょって)
王 ....
ペンギンは夜に飛ぶ
黒い背中を空にむけ
今宵の星座をうつしたら
かわいい翼をぱたつかせ
一瞬の風をつかまえる
とんがり頭は羅針盤
短い足をきれいにそろえ
星間軌道を飛びま ....
レールに雪がつもっている
雪がレールにつもっている
被爆者二世の
おじさんは、アメリカ人に
「広島ってまだ荒野なの」
と問われる度
なぜ知らないのかと
聞き返す事にしたのだ
と言う
謝らなくたっていい
何千と言う米兵を救ったと
....
ゆめみた あとで
ささやかな ていこう
ていくうしつづける
ぶざまな わたし
(くちは うごき)
ころがり おちて
ころがり おりて
だいぶちがう ことばの はざまで
わらを ....
いま
昇ってゆく
はりついた水平を
捨てて
乾いた土も
取りこぼして
一人きりの
拍手のように
器用な着地も
知らないまま
誰を
背負うことも
ない
あの
....
こんこん
こなゆき
ふりやまぬ
きょうも
あしたも
あさっても
こんこん
こなゆき
ふりやまぬ
サファイヤとラピスラズリ
少女は あかいあかいものを
おずおずと 手に包んでいるしかなかったので
柔らかくなりはじめた 首のあたりに
あおいあおい宝石が 欲しかったのでした。
....
知ってるぜ
どんなに遠く離れてもな
聞いてたぜ
どんなに遠く離れてもな
遊ぼうぜ
どんなに遠く離れても
昔みたいによ
酒でも飲もうぜ
どんなに遠く離れても
大人になっちま ....