すべてのおすすめ
夫婦ってなんだろう
子のいない私達には
いつのまにか日常と
習慣がかえって空気
あなたの中に
私がかすんで
当たり前の絵
私の中で息が
遠くなってる
あなたの裏切りを
泣い ....
あなた、今日は遅かったわね
どうしたの?
こんなにもあっさり
誰かと恋をして
背中の目を見ていない
あなたの恋は破滅の花
忘れかけてた情熱が
まだ叶うという勘違い
裏切られてる ....
季節外れに霧になって降ってくる
音も立てずに
信号機だけが明かす雨
空気が暗い
店の外灯がぼやぼやとし
雨脚が見えないまま
アスファルトを濡らして
春の雨は
雫のマスカラ
薄 ....
ふわふわの気持ち
あったかくて
やわらかい
手を握って
歩くのも
お互いの歩幅合わせて
時々くるくるよそ見して
置いていくよと
引っ張る手
待っていてくれる
待っている
....
さざめく沢の流れが鳴る森で
緑の葉、枝が重なるトンネル
梢の先から光の粒が弾けてる
森が眩しい青空を
カサコソ隠しているよ
土の匂いが
強く鼻にひびいて
トンネルを抜けたら
眼いっ ....
あつさにあてられて
からからに乾いて枯れていく
色んな人と交わり
同じ空間を囲んで
色んな話をしたり
時には
脛を合わせて囁いたり
口づけしたり
皮膜一枚の温もりに
互いを重 ....
喧嘩した翌日に
何の言葉も交わさず
倒れて入院し亡骸と
なって帰って来た、
胸はまだ命の温もり
を抱えていた
生きた残火で膨れて
跳ねて行きそうな体
大きな体躯を入れて
抑える棺桶は ....
南風が一気に吹き
布団を引きはがした
パジャマがバタバタと捲れ
下着までパタパタ
引き出しが
ガタガタ言っている
玄関扉が強く引かれ
掛けてあるジャンパーを
舞い上げ
帽子の ....
まだまだ寒いのに
君は咲いたんだね
小枝のように細くても
桃色の顔が映えて可愛らしい
小さな苗の君が
年とともに成長し
若々しい目をして
ひとつひとつ笑顔を開く
そのさまが愛おしい ....
洗濯機が開かない
開けようとすると
ダメだという
今の賃貸に暮らし始めた
戦友だもんな
おつかれさん
仕方がないから
コインランドリーで
入れて洗うだけなのに
恋人を待つように
....
まだ寒い気候が続き
山の向こうは雪だというのに
春が待ち遠しくて梅の花見がしたい
田舎の丘に固い蕾が付いただろうかと
そんなことばかり考える
春が来たら
何かが変わるかもしれない
や ....
毎日の汚れ
毎夜の穢れ
月夜の気だるさ
悉く泥だらけの
自分をスッキリ
洗ってしまいたい
まとわりつくことごとを
投げ入れて洗える洗濯機が
あればいいな
美しいあれこれに
....
日射しが強まり、ポタポタと雪が溶けて
ゆき、ようやく春がやってきた。
窓に打ち付けられた板を父が外したら、
部屋も目隠しを外したように、暖かい光が
入った。
土は肥料の臭いを纏い、
沢の ....
学校帰り、町に一つしかない音が出る横断歩道を、
わざわざ渡って帰ろうとしたら、横断旗が誰かに
盗られて無くなっていたのでがっかりした。
通学路は神社の山を横に見て、帰る道には線路が近い。
金 ....
漕いで漕いで。ブランコで妹と二人きゃあきゃあ言っている。
高いとこまで漕ぐよ。姉妹で遊んでいた山里の小さな公園の遊具は、
ブランコと滑り台だけ。
公園は枯れた草でぼうぼうになっている。
初 ....
縁起の良い夢も
楽しい夢も
起きた途端に分からなくなる
蒸発するように
見た夢が思い出せなくて
面白かったと思いが数分続いても
続きが見たくても
思い出せないし
普段は夢を見てたの ....
少しずつ光が氷を解くとき
日は滝の苔を照らし
雫が次々に湧いて輝き出す
福寿草が開き始め
タラノキが芽吹き始めたら
厳しい冬も終わり
早春の風が吹き始める
長い冬の曇り空が
晴れや ....
二人で互いに微笑みを並べ、向かい合う。
囁き喜びを重ねて浸る夜の背に、翼をひろげ世界が二人の瞳に輝く。そして安らかな眠りを。
*
髭を剃る手が鏡に止まり映った顔が歪んでいる。これは ....
俺の地平が畝っている
どこまでも起伏のない地平ながらも
無軌道に畝っている
どこまでも透明
に限り無く近い青の地平
立ち止まって下を見ると
どこまで墜ちるかわからない暗闇
薄く青みが ....
除雪車が通った後の残された氷を割っては積む
青空はうず高く積まれた雪山に
日を反射して光で満ち溢れる
朝が連れてきた久しぶりの晴天、青い空
早朝の背中を冷やすこともなく、黙々と
脇に寄せ ....
世界が覗き込むのを煩わしいと思った
遠い記憶だけの人陰は曲り角の向こう
唇を読むような分からない文脈よりも
文章は裏切らない
見知らぬ人では上手くいかないけれど
会ったことがあるなら
....
世界の捻れに飲み込まれ
自分、というものの
姿が見えない
見えないものから見る目
は意識の底から浮かぶ
隙間だ
見える世界は何気ない日常
の動き、人々の忙しなく歩く
足元止まらず続 ....