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塾の講師なんて仕事をしていると
子供の心に触れてしまうことがある

前に受け持っていた女子生徒が
授業中に突然飛び出して
二階のベランダから飛び降りようとした

「死んでやるー!」と何度 ....
空と海の境目は
遥か遠くでつながっている

海鳥が
水際に光る魚を探している
真実は見え隠れして
それを捕えるためには
そこに飛び込まなくてはならない

解っている

生き残るた ....
エバ、君は
人の目を怖れるから
僕が見つめるほどに遠ざかったね

その気持ちは痛いほど
僕にも伝わってきたよ

エバ、君は
捨て猫だったから
信じることを怖れていたんだよね

瞳 ....
家の近くで見たのは野良犬の親子

道路をわたるときは子犬のほうが先で
親犬はあとからついてゆく
一見普通の光景だけど

親犬は眼が見えない

だから子犬が前を歩き
親犬はその匂いを頼 ....
よく道に迷う

はじめて訪れた街
交差点の真ん中で

どっちにしよう

迷ってばかりいる
そうでなくても
迷うことばかりだ

ほら
また何かに迷っている

どっちにしよう

そうだ
こっちにしよう
 ....
Please,please me...言葉をください

どうか僕に言葉をください

それは詩でなくてもいいのです
言葉を詩にするのは
僕ではなくて
言葉がそれを望んだときです


Please, ....
この世の中に
真っ白なものなどない

黒い過去を消すことも
できやしない

ただ

白い雲を見て
それが白だとはっきり言える

白い雪を見て
それが白だとはっきり言える

 ....
{引用=赤い木の実の瞳から
流れる涙は止まりませんでした}


身体の悪い妹に
この冬はどうにも寒すぎて
コンコン、コンコンと
咳を繰り返すたびに
雪が降り積もります

それでも妹 ....
求めるほどに遠ざかる


たとえばそれは
恋する心の言葉たち

愛してると言うほどに
何かが薄れてしまいそうで
それを補う言葉を
また探そうとする


求めるほどに遠ざかる


たとえばそれは
つ ....
待ち合い室の窓辺には
枯れそうな観葉植物がいて
誰もそれに気付かないまま
誰もがうつむいている

ただ水をあげればいい

枯れそうな観葉植物は
まだ枯れてはいないのだし
渇きをいやせれば
また青々とし ....
いつからか夢見ることを遠ざけたのは
それが大人になることだと教えられたからではなく

身近な現実を見つめれば
それが大人になることだったからでした



忘れ去られた銀河ステーション
 ....
神様が生まれた日に
僕は自分の始まりについて考える

蝋燭の炎がゆらゆらと時を刻み
その身体を縮めるようにして
わずなかな明かりを灯している


神様が生まれた日に
自分の存在以外に ....
白いチョークで
道路にドアを描いている

白いチョークでは
どんなものも白く描かれるから

羽を描いても
飛ぶための空が描けない

だから僕は
ドアを描こうとしている ....
ある現実に落とされた
一粒の出来事は
どんなに大きな波紋を描こうとも
より大きな現実に吸収されてゆく

私たちはそれを
受け止めたり
跳ね除けたりしながら
けれど
その波紋の消えゆく ....
思い通りに喋れない

言葉が言葉になりきれずに
まるで蛹みたいにうずくまっている

戸惑いや迷いが
細い糸のようにからまって
いつしか自分自身を閉じ込める

繭になる

吐き出さ ....
白いノートに
木を三つ書いたら
それが森になりました

空を支えるように
枝の真似をして手を広げれば
わたしもまるで木のようでしたが
何かが足りない気がして
淋しくなりました


 ....
芝生を背にして仰向けになれば
溜息をこぼしても落ちることのない

空がある

青を吸い込んだ瞳を閉じると
そこには海が広がっていた


青空の公園で
僕は一羽のカモメだった

 ....
ある日見た空に
飛行機雲が白くひかれていて
それが矢印のように思えました

きっとそんなところにもきっかけはあって
感じたままを力の向きに
見上げるその
角度にも
だから


  ....
つんと鼻を刺激する
空気の冷たさに驚いた朝

慌てて出したコートには
お気に入りのマフラーが巻かれていて
それは大袈裟かもしれないと
くるりほどけば
ひらり舞い落ちた
枯葉が一枚

 ....
夜闇の波に揺れて
わたしの海は広さをなくす


いったい何が不安なのかと
ひとつひとつ問いかけてくる波に
ひとつも答えることもなく


わたしはひとり揺れている


「あ」から ....
まるであなたの
唇のような色でした


10月
神様のいない月に
願い事は増える一方で困ります


去年きれいに咲いた
シクラメン


冬に灯りをともすようにして
春先まで ....
風が言葉をさらっていった

ただ黙って
夕暮れを見送る

綺麗なものへの憧れは尽きることなく

たとえばそう
悲しみの結晶が透明であるならば
過去も無かったことにできるだろうか

 ....
スキップがうまくできなくて悲しい


昔見た映画の主人公みたいに
雨の中でも楽しそうに
水たまりをけって飛び跳ねる

憧れはいつも
自分にできないことが
少し上をかすめてゆくもどかし ....
満員電車の中で溜息をつく
人の間をすり抜けてゆく生暖かい空気

すみません、おります、という声に
押されてできた小さな隙間
赤いランドセルが送り出される
紙くずが舞うホームに向かって
歩 ....
殺してしまった

今日、何の罪もない
言葉を

奥歯で
噛み殺してしまった

悔しかったのだろうか
それとも
悲しかったのだろうか

そんなことは
いずれ忘れてしまうのだろう ....
雪融けのせせらぎが
草木に沁み込む速さで伝わる春

ひらいた花のはなびらが
舞い散る中で見た空の
青さを呼吸するような夏を過ぎ

虫の声に名残匂わす
涼しさにはほんのりと憂いの秋が
 ....
大切なものを失くしました
良く晴れた日のことです

まだ記憶だけが鮮明に残っていて
もしかしたら

あなたのことかもしれません

それはそれで
とてもいい歌だと思いました


 ....
光と水と二酸化炭素から
酸素と糖をつくりだす

ずっと前に教わった

植物は
自分が呼吸するための酸素と
成長するためのエネルギーを
自分でつくることができる

僕にもできるかな
 ....
戸惑いがちな指先で
そっと書いた「の」の字たち

あの その

真っ直ぐ言えないことだから
くるりと曲がってしまうんだ

その あの

「僕の好きな君の
好きな僕でいさせて下 ....
子供のころは簡単だった
青いクレヨンで雲のかたちをくりぬけば
それが空だと言えたけど


いま僕が描こうとしてる
この空には青が足りない


たくさんのことを知ると
たくさんのこと ....
LEOさんのベンジャミンさんおすすめリスト(138)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
知らないことを知っている- ベンジャ ...自由詩42*06-2-6
空と海の狭間で- ベンジャ ...自由詩6*06-2-5
エバが教えてくれたこと- ベンジャ ...自由詩2*06-2-3
野良犬から見た世界- ベンジャ ...自由詩8*06-2-1
どっちにしよう- ベンジャ ...自由詩5*06-1-31
Please,please_me...- ベンジャ ...自由詩2*06-1-31
色鉛筆に白はいらない- ベンジャ ...自由詩3*06-1-30
雪うさぎ- ベンジャ ...自由詩6*06-1-17
求めるほどに遠ざかる- ベンジャ ...自由詩2*06-1-15
白い待ち合い室で- ベンジャ ...自由詩5*06-1-11
流星群の夜- ベンジャ ...自由詩11*06-1-2
神様が生まれた日に- ベンジャ ...自由詩9*05-12-25
白いチョークで描いたドア- ベンジャ ...自由詩7*05-11-30
波紋- ベンジャ ...自由詩12*05-11-27
言葉が蝶のように- ベンジャ ...自由詩12*05-11-20
あなたへとつながる道を- ベンジャ ...自由詩10*05-11-9
青空の公園で、僕は一羽のカモメだった- ベンジャ ...自由詩11*05-11-6
飛行機雲は消えても- ベンジャ ...自由詩10*05-10-26
それが冬のはじまりでした- ベンジャ ...自由詩9*05-10-25
夜闇の波- ベンジャ ...自由詩11+*05-10-24
シクラメン- ベンジャ ...自由詩8*05-10-15
悲しみに別れを告げるとき- ベンジャ ...自由詩12*05-10-13
スキップがうまくできなくて悲しい- ベンジャ ...自由詩4*05-10-11
「街波」【やったよ連詩!やっぱり連詩は楽しいね!】- ベンジャ ...自由詩6*05-10-10
殺してしまった- ベンジャ ...自由詩8*05-10-10
リレーする季節- ベンジャ ...自由詩11*05-10-3
僕は今、そんな歌をうたう- ベンジャ ...自由詩7*05-10-3
夜書いた詩も光合成をしている- ベンジャ ...自由詩6*05-9-29
「の」の字- ベンジャ ...自由詩12*05-9-25
この空には青が足りない- ベンジャ ...自由詩17*05-9-24

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