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とてもとても遠いところから
君の訃報が届いた
時刻表を確認することもなく
僕は一番最初にやってきた列車に乗る

いったいどれだけ乗り継げば
君の場所に行けるんだろう
君の生き ....
 
 
夜、戦争は静かに始まる
町のいたるところで
戦闘が繰り広げられる

寝ている人を起こさないように
兵士たちは銃を撃つ
戦車は音をたてずに街路を走行し
飛行機は何かを包み込みよ ....
バスを待っていると
昨年死んだお父さんが縄をもってやってきた
電車ごっこの相手を探していると言う
せっかくだから車掌をやることにした

もともと小さいお父さんは
死ぬ前にさらに小さくなった ....
電車に乗ると自宅の電気が消えた
おかしいなと思い電車を降りて電気をつける
大丈夫そうなので再び電車に乗る
今度は台所の水が止まらなくなってしまい
電車を降りる
蛇口を逆にひねると水は止まり改 ....
海の部品が落ちていた
大事な部品を落として
海は今頃
どこで凪いでいるのだろう
行方を捜すにしても
持っている地図は改訂前のものだし
海に関係する友達も
親戚ももういない
海を作っ ....
車を洗車したら戦車になった
仕方なく戦場に行った
遅刻をしてしまったようで
味方から怒られ
敵からも罵声を浴びせられた
激戦地と言われているけれど
生き残る方法は
偉い人が考えてくれ ....
 
 
お線香の匂いがしたよ、
田中君の家の前
誰が死んだのだろう
誰が死んでいるのだろう
誰が生きているのだろう
田中君に聞いても
答えてはくれない
田中君も僕も
もう子供じゃな ....
安売りをしていたので
星をひとつ買った
命名権付きということで
相応しい名前を小一時間考え
以前飼っていた犬の名前をつけた

部屋の電気を消すと星は仄かに瞬いて
偽物みたいに綺麗だ ....
 
 
水のない駅でした
蝉の音がしました
産まれた日もあやふやなままに

服の端が揺れて
私たちは何か話をしました
並んでいました

指を伸ばせば届きそうなほど
影になるとすべ ....
 
 
部屋に海が落ちていた
魚の姿は見えなかったが
遥か遠くを
タンカーが航行していた
 
朝のうちは
キッチンの方へと吹く
潮風にあたり
そのように過ごした
 
午後 ....
ねむのきさんのたもつさんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
せかい- たもつ自由詩7*19-12-8
夜、戦争は静かに- たもつ自由詩3*19-12-7
ほくろ- たもつ自由詩819-12-3
帰宅電車- たもつ自由詩419-10-16
鼓動- たもつ自由詩1019-10-14
帰宅- たもつ自由詩4+19-9-25
幼馴染- たもつ自由詩517-1-29
夕日- たもつ自由詩3515-8-1
記憶- たもつ自由詩1015-6-28
言い訳- たもつ自由詩515-6-22

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