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あきらかなひとりを
あきらかなひとりにひもといて
明るすぎる街
誰もいない街


雨の爪
左目から背
骨から骨
痛みの無い痛みの外の
奮え 奮え


脊髄の海 ....
呪いが呪いに接しては咲く
蒼を渇きに支配する
指の火口を巡る文字
岩に硝子の星を描く


咳音 空洞 ふたつの旗
熱水 痛み
しずくがしずくでいられる時間に
空は数度 ....
あなたが
行きましょう
と言うときの
頬の上の雪


突然の約束を
忘れても 忘れなくても
あなたは七日
離れてしまう


はじめから許しは無く
自分だけのあ ....
真上の月
四つの杯
ひとり去る猫
ひとり去る猫


蝶が蝶を吸いに来る
重なりのむこうの波
波のむこうの冬


より硬いものに触れ光は撓む
くすり指のふ ....
   




からだを巡る車輪の音を
まばたくことで消しながら
足跡のない足音の
応えのつづきを聴きながら


道に浮かぶ狭い暗がり
雪から雪が生まれては去る
ひとつの鉱を ....
生きものの光が震えている
音が 世界を回している
透明のなかの
ひとつの指


夢の終わり
饒舌と雨
とどまることのない
欠けた波


ざわめきは残され
空は ....
だらしない服が
花のように香る
からだの線が
浮かんでは消える
あなたは
無言にたなびく


降る曇
くちびる
とじたまなこ
うしろあたま
ひとつかがやく
 ....
目が覚めて 部屋を出ると
廊下に父が薄目で横になっていて
足音で起こしたことを詫びると
笑いながら母のそばをすぎ
洗面所で顔を洗いはじめた
母が
何を見てるの と言うので
 ....
にせものの葡萄のにおいがする
光のすきまを
さらに小さな光がとおる
貨物列車 埃の花
すぎる震え すぎる震え


高く遠く
直ぐに昇る鳥
真昼の星
青を青に打ちつけ ....
硝子を失くした窓の列を
鳥と花と草木が通る


ここは痛みを知らぬ胸
ただまなざしに焼かれるところ


道から湧く音 光まじる音
重なりを解いてはつなぐ音


 ....
見失う
三行の言葉
見失う


午後の光に
のばされる腕
花を
摘みとることなく摘みとる手


灯の上の灯の道
水の上にしかない陽とともに
水のたどりつくとこ ....
重なりつづける眠りの底に
かすかに生まれ
浮かぶ手のひら


目をつむり 在るのは
無いということ
分からぬくらいに 
離れていること


隠しても隠しても
は ....
目から水を飲み
花になり
やがて言葉に
うたになる


数歩のぼる風の音
ひとつひとつの段の上に
しずくを含んだしずくが震え
空を囲む樹を映している


触れてはこ ....
短く撓んだ橋があり
歩いても歩いても
向こう側につかない
ひとつの巨きな魚の影が
川底の蒼い建物に落ち
頭でもあり尾でもある尾が
無数の泡の影を束ねている



吼え声 ....
片目をつむり
寒くなり
あたりの粉が
見えてくるとき


こだま
いたわり
うつわ
さかさま


ひとつの穂の手に
ふりそそぐとき


ほどかれつづける水の ....
光を削り描いた花が
手のひらにふたつ影を落とす
鳥の花 音の花
ついばみにくるくちびるの花


砂の花 砂の花
影を持ち去る波の花
手のひらを知らない
問いの残り香

 ....
短く折れた細い炎が
他の炎のはざまから
怪物を見る目でこちらを見ている



燃え尽きるものたちに囲まれて
何かを断ち切る仕草の列が
煙のなかをつづいてゆく


 ....
名を忘れ鴉にもらう夜明けかな



戸惑えど戸惑えどただつづく道



灰と種そのどちらにもなれぬ我



けだものに寄り添いて笑む夜風かな



終わりへ ....
雪原の風たぐり舞う銀髪にあるはずもない笑みを見ていた




くりかえし光の行方追いつづけ雪の背骨を駆けてゆく子ら




道に棲む{ルビ静寂=しじま}に映る水の笑 ....
午後に吠え夜に己れの洞に哭く肉の{ルビ葛=かずら}に囚われし我




消えてゆくひとりの時間ゆうるりと道に{ルビ描=か}かれた雨音のよに




午後に墜ち静かに ....
自転車に乗った風と花
ラジオの道を駆けてゆく
季節は今日も手のひらに
微笑む水を遊ばせてゆく
夜の雨を燃す火があり
風をつかみ
家を鳴らす
屋根のかたちが
曇に映る
明日の水を知る花の群れ
遠い音を見て動かない


鼓動と鼓動のつながりが
水平線を巡っている ....
布の風が樹々を伝い
夜の空を見つめている
蜘蛛のかたちをした声が
枝をめぐり すれちがい
会話ではない会話を残し
夜の空を昇りゆく


雲に映る歪んだ輪から
光と言葉の鳥 ....
森は沈む
銀の花に
残響に
緋の笑みに
秋を穿つ泥まみれの羽に
森は沈む



鏡の乗りものに映る青空
死が飾られた街の隙間に
冬の色の海が見える
その鳥はとどろき ....
怒りを失い
怒りをさまよう
朽ちた腕 朽ちた拳
いのりのように
ねむりのように
土へ向かう



目覚めゆく音
水紋の音
高く堅く過ぎゆく音
聞こえない風の戯れに
 ....
炎のなかに
失われた歩き方があり
手をのばすと
海のように引いていく
音の煙が
冷えた地に踊る



置き去りの石

割れた氷のにおい
息をたぐりよせるもの
 ....
言葉の無い場所から
降るむらさき
雪になっていく雨



きらめく細い
棘の氷
原を埋める
雲と同じ色たち



誰かに向けられた心と
他者のための方程式
絵 ....
みかん色 落ちたよ
夜はもうこんなに蒼だし
蒼はもうこんなに夜だよ
西に光って 鳥も帰るよ


冷える音 止まる音
ひとつずつあたたかく
めごい瞳に降り来るよ
ひとり ....
やはり何も無くなってしまったのかと考える。
呪いと自己愛だけが自分なのかと考える。
しかし、もう、人間的な世界からは何も生まれてはこない。
折れた鉛筆の先を親指とひと指し指で ....
声は告げる
「風が少し強くなったような気がします」

問う前に答える
「岩と岩の間を行きましょう
枝で隠された路を」

独り言のようにつぶやく
「昔は水のにおいがしたもので ....
たりぽん(大理 奔)さんの木立 悟さんおすすめリスト(60)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜をまたいで- 木立 悟自由詩511-12-16
羅睺夜- 木立 悟自由詩409-2-22
夜と道- 木立 悟自由詩209-1-31
光と名前(号令)- 木立 悟自由詩409-1-10
- 木立 悟自由詩508-12-16
ひとつ_とどく- 木立 悟自由詩208-10-19
海辺- 木立 悟自由詩1108-7-12
ノート(二年半)- 木立 悟自由詩208-5-27
光過- 木立 悟自由詩708-4-29
円軌業音- 木立 悟自由詩9+07-11-17
brighter- 木立 悟自由詩407-10-1
ひとり_まなざし- 木立 悟自由詩1007-9-4
つばさ_みどり_Ⅱ- 木立 悟自由詩1007-8-25
ノート(橋)- 木立 悟未詩・独白4+07-8-10
ひとつ_こぼれて- 木立 悟自由詩607-3-24
ひとつ_なびく- 木立 悟自由詩707-3-21
ノート(43Y.2・27)- 木立 悟未詩・独白407-3-1
冬鴉- 木立 悟俳句907-1-30
冬業- 木立 悟短歌1907-1-23
灯夜へ- 木立 悟短歌1406-12-30
ノート(43Y.7・28)- 木立 悟未詩・独白506-8-4
水と響き- 木立 悟自由詩706-7-21
ひびき_ひびき- 木立 悟自由詩1206-6-23
銀花_Ⅰ- 木立 悟自由詩606-5-27
けだもの行(冬の星)- 木立 悟自由詩306-5-15
フェルマータ- 木立 悟自由詩306-5-12
三華遠季節_Ⅲ- 木立 悟自由詩606-5-8
ノート(子守唄)- 木立 悟未詩・独白5*06-4-7
25Y・12.8- 木立 悟自由詩306-3-7
声(草と火)- 木立 悟自由詩906-3-1

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