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さよなら
気泡みたいなことばを
無造作に夕暮れに飛ばしてみると
橙にすっと溶けていったのは
声が震えていたせいかもしれなかった
車輪の音、渇いた
ペダルを思い切り踏みしめて
陽炎 ....
子猫を飼いたい
小さくて
あったかい
なんにでも
目を丸くして
追いかけて
いってしまうんだ
そんな光景を見て
ふたりで笑うんだ
日曜の朝から
早起きして
しあわせだねって
....
君の寝ている隙に
本を開いてしまったよ
手のひらと同じくらいの大きさの
くたびれた表紙
真ん中より後に挟まれた栞
海の色をしている
波の音が聞こえそうで
耳を澄ませば
君の静かな寝息
....
ずっと遠くの方を、
水平線が見たかったのに
空との区切りがよくわからない
から
少しだけ背中を丸めた
薄い水色のワンピースから
覗く白い腕が
夏には似合わない
から
ただ黙っ ....
今朝、校舎の前で
無口な少女を見た
目が合うと
少しだけ笑って
そのまま自転車の
静かなスピードで
追い越してった、八時十五分。
無口な少女の
名前を知らない、
先生が出席をとっ ....