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宙へと向かい腕を伸ばす甥っ子の小さな手が
何かを握っている。

目の前の光景は
会いに来た亡き父の
右手の人差し指を握っているのだ。

「おじいちゃん。」

その一言を伝える代わりに ....
はいずりをするきみのお仕事は
周りの人を笑顔にすること。

口の端っこをぎゅっと上げて
上と下に二本ずつ生えた白い歯を見せながら
声を出して笑っていよう。

「そこにいるだけでいいんだよ ....
追視を始めるくりくりとした大きな瞳は
一点を眺めたまま離さない。
目じりと頬に皺を寄せて
くしゃりと笑った父の顔を。

丸くて小さな手は
元気よく動いて何かを掴もうとしている。
頭をなで ....
制作進行は死なない。
制作進行は死なない。

徹夜明け
仮眠を取る前に先輩が一言。
「素材の上がりが出ないなら、家まで行って
呼び鈴を鳴らしても良いから。」

制作進行は死なない。
 ....
白いゆりの花を飾った夜
父の遺影は
より優しく穏やかに見えた。

「きれいな花だ。」と
喜んでいるように
私の心が感じ取ったのでしょう。

台座に置いた骨壷の箱が
明かりを消したはず ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
語らい- 梓ゆい自由詩220-2-27
よちよち- 梓ゆい自由詩120-2-14
ひととき- 梓ゆい自由詩119-5-10
制作進行行進曲PART2- 梓ゆい自由詩2*18-5-9
おもかげ- 梓ゆい自由詩318-2-17

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