気だるいようで心地良い。柔らかい何かに包まれて現実の厳しさから逃れられる場所。僕はそういうものが欲しかった。いつでもどこでも感じるのは下らない、吐き気がするような緊張を強いられる社会構造。休んでいる ....
ときどき音がする
ドキドキと音がする
雨の日の冷たい風
あなたをさらっていきそう…
寂しくてたまらなくなるけど
温かい気持ち
感じたことのない衝動
触れた唇は教える
愛しい気持ち、
描く明日
今は何も聞こえない ....
冷たい雨に打たれて
どこかサビてしまったようだ
水漏れが止まらない
この{ルビ記憶装置=メモリー}は
誰のもの?
デスクトップも雨
スクリーンセイバーも雨
水漏れは止まらない
ショ ....
彼はとてつもない疾さでアスファルトの裂け目を駆け抜ける。
僕の腕はまるで引き抜かれた大根。
そろそろ肩が抜けるのではないかと思えるような痛みと、走る速さでかかる重力で血液が体の末端まで飛ばされる気 ....
紺色の空
今宵の月
雲の{ルビ山脈=やまなみ}
今宵の月
メープルシロップかけて
食べてしまいたい
まぁるい まぁるい
今宵の月
とても淋しい人と会って
とても淋しい話をした
とても淋しい店でした食事は
そこそこに美味しかった
それからとても淋しい歌を歌って
とても淋しいさよならをした
目の高さで手を振ると
そ ....
小雨にけむる街
どこにも行けなくなった想いは
カーテンを開けることも叶わず
諦めて部屋の明かりをつける
ためいきと沈黙と
時を刻む音だけを寄り添わせて
こ ....
それはでっかい空母の上にあって
巨大アミューズメント施設みたいなかたまりで
背中のジェットで意志だけで縦横無尽にタテヨコナナメにギュインって移動できて
昔ゲーセンで新しい格闘ゲームがいっぱ ....
友情なんかどこにもない。
ささいなことですぐ壊れ、
友情なんてそんなもんだ。
助けてほしい時にはいない。
友達なんかそんなもんだ。
そんなものなんか、なくてもあってもどうでもいい。
俺 ....
ももももも
と地べたから不安が
盛り上がってきた
ししししし
と思わず僕の足は
竦んでしまった
ややややや
と不安は僕の足元から
身体を這い登ってくる
こここ ....
船の停泊しない
図書室には
匂いがない
ブラインドの隙間から
斜陽
カウンターに落ちた
向こうで
司書が背中の羽を
二度動かす
白い付箋のはられた
いくつかの椅子は ....
きりとると
思ったより
悪くないかもしれない
嵐のいった後はいつも
いろんなものが電線に引っかかっていて
奇妙な陰だとか
擦り切れた音だとか
さっきまで巻かれていた自由なもの
全部
西日を受けてしなだれている
多分みんなが
風 ....
100円玉2枚と10円玉何枚かを
レジのお姉ちゃんに渡して
ブランコの上で開けるプリングルスが
俺の中学校の時の夕飯だった
ある火曜日俺はいつものようにプリングルスと
その日はココアシガレッ ....
孤独が好きな人など、どこにいるのだろう。と思う。
みんなどこかで。小指ひとつの重なりで。
つながっていたいのだ。
自分は今こうやってパソコンの前に座って、ぺたぺたとキーを打っている。
誰か ....
火花バチバチ壮絶化学反応
お星様が見える・・・・
いや違う。
これは現実だ。
気が遠のいていくに任せていた自分の意識を現実へと引き戻す。
顔面鷲掴みの状態で彼の指の隙間から覗くのは、荒く肩で ....
数ある詩集を詠んで
それを真似て詩を書いた
詩人
辞書を調べながら
かっこいい言葉ばかりを並べた
詩人
落ちている言葉を
拾って繋げた
詩人
なにも綴らず
ただ心の ....
■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■箱とは、隠すための手段だ。箱とは■■
■、入るための手段だ。箱とは、入れ■こ■
■るための手段だ。箱とは、遮るため■の ....
死に損ないの
私が
生きている
この世界の中で
死にたくない人が
死んでいくというのは
一体・・・
死に損なった
私から
流れてきた
一粒の涙
死にたくないのに
死 ....
鳥が飛ぼうとしている
オイルにまみれ
くっついてしまった翼で
広げようともがいている
その漆黒の翼は
型をとられることにより
世に出ようとした
一人で生きていく鳥
8年後
....
目覚めたのは何時でもいいだろ
パンの朝食でコーヒーを飲んだ
新聞を読んだ
もうその記事など一つも覚えてない
世界が反転すると何色だ?
反転する ....
学生服のセーターは そっと息をかけるほど 白く染まるそんな気がした
身も心も白いまま 私は15を迎えたあの日 赤い蝶がまいおりて
私のドレスを大きく濡らした 君の指はふるえたまんま
....
何かに追われているような日々
何かを追いかけているような日々
どちらも
こころが落ち着かない
何を探しているのか
何から逃げようとしているのか
なにも
....
君は死んだ
理解してる
どこを探してもいないんだ
腕は折れて
穴は大きく
後悔が去ることはないんだ
吐きそうだ
空回りだ
時が癒してくれないんだ
人にあたって
手を抜いて
どんど ....
アライグマが洗い物をしていることで人気のレストランは
今日も客で賑わっている
時々厨房から
アライグマの鳴き声がして
その度に客から歓声があがる
嫌な人件費削減方法だ
とか
動物 ....
指にはさまれた紙片はガラスの破片のように鋭利に
あなたの皮膚を切っているらしかった
あなたの体液はきっとすこし酸っぱいのだろう
あなたの指を舐めている蛙は
横に広いはずの口を丸めている
....
ミギ側の偏頭痛は
大切な何かを
特種である何かを
忘れえぬ何かを
自然たるべき、何かを
得られる信号で在ると、信じて居る
だのに、俺には、未だ
ヒダリにしか、響か無い
....
思いつきで
カネに化けてみた
よう
元気?
友達に話しかけてみる
おう
これで昼飯 食いにいくか
けっこうな臨時収入だな
幾らになる?1,2,3
あわてて逃げ出す
....
ピッピは嫌いだ、すぐ牛乳の話ばかりする。
「ピッピなら飼っていいでしょう」「ダメよ難しいのに」
てーんてててーんててーん ピッピー!! はーい
ピッピ ....
1 2 3 4 5