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船が大海原を彷徨っている
誰も乗っていない
人がいたような形跡はある
放置されたようなオールと
タオルが一枚
それから左のサンダル
鮮やかな赤い色の大きなそれ
水が少し入ったペットボトル ....
狼がやって来る
身構えなければならない
狼がやって来る
銃に弾を込めて
狼がやって来る
棍棒を手元に置いて
狼がやって来る
暖炉に火をつけて
狼がやって来る
暖炉でお湯を沸かして
 ....
艶めかしい肌は
指の腹で軽く抑えると
水が溢れ出しそうなほど

貝のように整った形を成した
耳に後ろから息を吹きかけると
肩を竦めて首を傾げる

華奢な爪先の繊細な小指は愛惜しく
食 ....
君が通りすぎたとき
羽根が一枚落ちた

真黒な羽根は美しく
光を放つほどだった

僕は心配したけれど
君は痛みを感じていなかった

僕が羽根を拾い上げても
君は驚きもしなかった
 ....
福岡朔さんの坂本瞳子さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
眺めてはいるのだけれど- 坂本瞳子自由詩2*22-1-21
狼がやって来る- 坂本瞳子自由詩2*21-10-30
そこな女- 坂本瞳子自由詩2*16-7-8
君の欠片- 坂本瞳子自由詩2*16-7-7

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