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春の息吹に乗る微粒子
乾いた朝でも曇る息
微細な空の揺らぎに
晴れも霞んでいるので
日が翳る
1ッ目のおばあさんが
足を引き引きもっさり歩き
折角の春の兆しが
煙にむせる
マ ....
洗濯機が開かない
開けようとすると
ダメだという
今の賃貸に暮らし始めた
戦友だもんな
おつかれさん
仕方がないから
コインランドリーで
入れて洗うだけなのに
恋人を待つように
....
まだ寒い気候が続き
山の向こうは雪だというのに
春が待ち遠しくて梅の花見がしたい
田舎の丘に固い蕾が付いただろうかと
そんなことばかり考える
春が来たら
何かが変わるかもしれない
や ....
毎日の汚れ
毎夜の穢れ
月夜の気だるさ
悉く泥だらけの
自分をスッキリ
洗ってしまいたい
まとわりつくことごとを
投げ入れて洗える洗濯機が
あればいいな
美しいあれこれに
....
あられ雪が帽子のつばで弾け
風は強くなってきた
小さな礫が降りしきり頬を打ち
道を流れる積りもせずに
寒さが身にしみる道で
人の夕べに立ち
黄色信号で止まる
流れるまま考えな ....
日射しが強まり、ポタポタと雪が溶けて
ゆき、ようやく春がやってきた。
窓に打ち付けられた板を父が外したら、
部屋も目隠しを外したように、暖かい光が
入った。
土は肥料の臭いを纏い、
沢の ....
学校帰り、町に一つしかない音が出る横断歩道を、
わざわざ渡って帰ろうとしたら、横断旗が誰かに
盗られて無くなっていたのでがっかりした。
通学路は神社の山を横に見て、帰る道には線路が近い。
金 ....
少しずつ光が氷を解くとき
日は滝の苔を照らし
雫が次々に湧いて輝き出す
福寿草が開き始め
タラノキが芽吹き始めたら
厳しい冬も終わり
早春の風が吹き始める
長い冬の曇り空が
晴れや ....
暗い深海から聞こえる鳴き声
大きな羽ばたきで泡立つ中に
声は海原を渡り遥か遠くへ
唸る声、高い声、ひたすらに
長く、甘く、響き渡る
恋歌か子守歌か、
ゆっくりと波に揺られ聞こえてく ....
世界の捻れに飲み込まれ
自分、というものの
姿が見えない
見えないものから見る目
は意識の底から浮かぶ
隙間だ
見える世界は何気ない日常
の動き、人々の忙しなく歩く
足元止まらず続 ....