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遠くまで来た、という自覚だけを持って
切符をくぐらせる
{引用=そちらは行き止まりですよ
知っていますよ
そうですか、ではお元気で}
まっさらなロータリーの照り返しが
あぶ ....
わたしのデスクから斜め四十五度の視界に
ペールブルーの空がのぞく
けだるさを隠しもしない
ぬるま湯のようなオフィスで貪るのは
春の新作とか、要領を得ない愚痴とか
とにかくもふんわりとした ....
光を見た
瞼は下ろしたままだったから、それはぼんやりとしていた
遠くの方で地面へとたどり着いたあと
弾けて消えて
あとには朝が残ったようだった
有り金をはたいて
青い鳥を買 ....
皮脂で汚れ切った車窓越しに
遠ざかる
街の灯を眺めている
真っ当に生きて
正しく幸せになることが
こんなにも簡単だと気付くまでに
随分と
遠回りをしてしまった
....