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雷鳴の腕の輪
静かに降る蒼
光は燃える
ひとつのしるし
星を知らない人に
星を教える言葉
ひとりの背には
降らない言葉
荒涼とした灯の連なりを
鳥の影 ....
まばたきが
夜を夜に迎え入れる
十二月が
十二月の指をすり抜けてゆく
遠く青空は鳴りわたり
音の紋は燃えひろがる
水を駆る光
光をついばむ無数のくちばし
....
右手に枯花
左手に造花
冬の雨と骨
水の径のひとつの影
陽の無い朝
海を照らす目
壁に描かれた
絵に消える羽
遅い午後
遠いはばたき
原に散らばる
....
草の下の街
葉の影の底
光の板の重なりの塔から
三つの時間の羽がひろがる
子らは右を駆け
川は左を流れる
原が 水草が
光と光のまばたきを追う
水の ....
あるはずのない坂道を
誰かが歩む音がする
山頂をすぎ
上へ 上へ
歩みの音は止むことがない
ほんの少しのなまぬるさ
小麦の路に沈む指
灰の刃が生えた洞
滴の音に ....