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花野を二分するようにさやかな小川が流れている
書くべきでないこちらのその向こう岸がまばゆい

悪い夢を見た人たちが
今朝を待てずに捨てに来る小川
好まない好めない幾つかからは解放されて
枕 ....
もう恋はしないと決めた哀しさを一人のものとして綴じる寂しさ


{ルビ夕星=ゆうずつ}を見ない日続く梅雨のなか届かぬ{ルビ手紙=ふみ}とそのあてのなさ


ジャズピアノ似合う私でないけれど ....
淋しくはないのかと言われたらそれは違う
けれど
祈るように胸のどこかへしまって
自分をも騙してみたい

そとは 三月になったばかりの夜で
淡淡と気配を隠しながら
いつかしら窓辺に白旗を残 ....
緩慢に手を汚さずに隣人は企てているその背後には


母親は産んで五年の少年に姉を殺せと包丁渡す


しゅっちょうかたんしんふにんかせったいか父さんあたしいま痛くされてる!


{引用 ....
自分を赦せないほどに朝が好きで
自分を騙せないほどに明日を待っている
償えない森羅万象への数数を軽く、靴で踏みながら
今日も生きていくことを
省みるようにと
春の梢が歌っても
あなたはコバルトブルーをみていた
隣でわたしはあなたをみていた
夢よりも夢 涯を超えて夢
異国の太陽はその日
確かな二つの影をほがらかに謳い
風は七つの空から燦燦と
かつてを想うあなたと
 ....
演奏会の時には一番後ろの椅子のままで私は終わりました
初秋の朝、風が窓辺に腰掛けて静かに凪いでいる
この白髪はさぞ目立ったことでしょう
彼の故郷のみずうみは人知れず朝陽に煌く
家族たちはいった ....
ひと息ついて
何を飲もうかな と思った時に
いつもの紅茶のティーバッグが手を挙げた
だから紅茶にした
そういうふうに私は
一人暮らしをやりくりしている
風を聴く日は多く
大きな声では言え ....
この冬は椪柑知らずに過ぎ去って如月終わる春の雨音


季の絵の具ほどくあしたに約束の白い花描く春と名づける


春始発父さんと猫と私の分切符もとめて銀河も超えて


父さんのお骨どこ ....
スマートフォン持ってなくても部屋のなか指無し手袋三月未満


ほんとうは私が誰かわからない明日も昨日もみつけられない


深呼吸するといいよとアドバイス父ならくれたふと思い出す


 ....
{引用=私は一篇の詩になりたい
それはたとえば路傍の風景

私は何も語りたくない
私としてのさびしさなど

私は私でありたくない
私にとって 私でありたい

私にどうして{ルビ彼=か ....
家もない、
名前もない女の子になってみたい
食欲の束縛から解放されて
たとえば風になりたいと
だけど記憶は手放したくない
良いことばかりじゃないのは他人とおなじ
そしてわたしだって
ぽか ....
あの日 わたしは地球の上を電車で走っていたが
その翌日 わたしの脚を守りながら
わたしと(この小さな町の)道を走っていた一足は
歌を忘れたカナリヤとの冤罪とともに光りを奪われていま/

とこ ....
私は一篇の詩になりたい
それはたとえば路傍の風景

私は何も語りたくない
私としてのさびしさなど

私は私でありたくない
私にとって 私でありたい

私にどうして姿があるのか
多分 ....
星遠く月より遠く太陽も淋しいだろう光年の距離


散り落ちた落葉樹の葉が育んだ大地の春にまた蒼い花
たっぷりと紅い実りを街路樹でみつけて食べた アメリカだった


ジューシーで深い甘さと邂逅し母国を忘れゆく小学生


初恋を真摯な顔で言う場ではチェリーと言うと決定しました


おや ....
光りのあしたが私たちの歌を聴いているとしたら
あしたも必ず光りのあしただ
、冬の梢がうなずく

ミモザからの約束のようにみずうみの漣もほほ笑んでいる、
という日になぜか
胸のどこかしらは強 ....
くれないと呼べる赤しか愛せないもしくはあかねと心中したい


朱の色は否定のメタファー降り積もる雪が融けてもいえぬ傷あり


初めてのクレヨン箱の赤を解く〈生きてるだけでまるもうけ〉

 ....
{引用=〈2013.11.12 北海道「青い池」に初雪〉}
十一月十二日でした二年前あなたに雪が告白したのは


過ぎてから纏めて破く日捲りの今日はあしたを焼べたいほどの


シクラメン ....
ポン柑の味の香りの優しさはいつか会いたい母に重なる そういえば野葡萄の森には
女学生たちの笑い声が響いていた
ルージュをいまだ知らないいとけなさが
あまりにも無防備にうららかに
秋の終わりを彩っていた過日

   #

電気代・ガス代に ....
道のこっちっかたにあるのがシロツメ畑で
そのはんたいっかわがレンゲの畑
記憶のなかでもそしてきっと当時でも
道の右っ方にあるのがシロツメクサの群生地で
左っ方がレンゲソウの
それは家路だった ....
あこがれを披露しあった思春期の母恋うた子の願いはいまも


日日を綴り往復はがきで送ります返信ください優しい嘘で


「優しい」に誰も居ないと「憂い」だと気づく部屋には一輪の紅
来るわけもない電話を待って
呼ばれていない場所へ出かける
いつものやり方くりかえし
たぶんわたしは終わるのだろう

降る里のない想いのことば
白い袋に詰め込んで
イブの夜にはサンタになっ ....
一.ほとり
泣きやむことを忘れ
とてもわたしらしくなったと
この夜いつまで居ようか
ここに



二.花占い
そこの{ルビ他人=ひと}は暗がりで
命を摘んでいる
気になって仕方な ....
永遠が一億を超えた島を見て 賄えない と嘆く神さま


まなざしを空へと教え導いてそのまま飛んでいってしまった


つぶやきにうなずくきみをみあげると秋の日差しのなかの黄葉


 ....
父さん居るのなら聴いて
日日ほがらかに楽しいです
あなたの最後の願いのとおりに
日日はとてもさいわいに満ちています
私の右手は人を指差すためにあるのではない
私の左手は施しを掴むためにあるのではない
道々拾うそれらはどれも
純度の高い結晶だから
とても効き、沁みる
わたしは決定的にまだ、
持っている 家路 を{ルビ長靴=ちょうか}で踏みしめる
たどり着いて(そして孕む、卵のかたち)
ど ....
レモンさんのもっぷさんおすすめリスト(29)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
泣けば泣くほどに- もっぷ自由詩517-10-22
かおるのおと_「あてのなさ故」_七首- もっぷ短歌417-6-29
片恋- もっぷ自由詩417-3-7
「辞世にはまだ遠く」_壱_~2017.01.31- もっぷ短歌217-1-31
子守唄- もっぷ自由詩616-10-14
ポーツマス- もっぷ自由詩316-10-11
みずうみに漣を- もっぷ自由詩3*16-8-22
一人暮らし- もっぷ自由詩616-7-19
「春への遺しもの2016」- もっぷ短歌3*16-5-3
かおるのおと「みあげると空は」6首- もっぷ短歌316-3-8
梢が春となる頃に- もっぷ自由詩616-2-6
早春の川- もっぷ自由詩416-1-24
爾来- もっぷ自由詩416-1-15
梢が春となる頃に_(「すみれ」習作として)- もっぷ自由詩1016-1-11
雑詠ニ首- もっぷ短歌316-1-7
「チェリー」_2016.01.05- もっぷ短歌316-1-5
ミモザと飛礫- もっぷ自由詩916-1-3
「RED」_2015.12.20- もっぷ短歌315-12-20
池のほとりに柊の頃_「平成景四首」_2015.12.18~2 ...- もっぷ短歌4*15-12-18
大好きな_*- もっぷ短歌415-12-18
乾いた雪- もっぷ自由詩915-12-10
家路- もっぷ自由詩3*15-12-4
あこがれ三首- もっぷ短歌415-12-3
ふゆのおさいふ- もっぷ自由詩8*15-12-2
デルフィニウムの線描をください- もっぷ自由詩11*15-12-1
「わたしのために」- もっぷ短歌4*15-11-30
往信- もっぷ自由詩615-11-30
8:00p.m.- もっぷ自由詩715-11-30
冬のあした- もっぷ自由詩7*15-11-26

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