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寝起きに熱いココアを一杯、これから朝を迎えます。
あなたに吹く風を私にも分けてもらえませんか。
春の嵐のような昨日をすーっと忘れてしまいたいのです。
 
雲の多い朝ですね。
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 サーカスが去って行く。
 ネルソン坊やが月に向かって口笛を吹く。
 ジェームズ夫妻は互いを罵り合う事で生への愉悦を感じている。
 駄馬が一頭、自分の運命も気にせずに草を食んでいる。

 ....
 沈黙を身の回りに置く時、私は決まってここに来る。
 森は必ずしも沈黙ではないが、きっとそれは心の状態なのである。
 沈黙を私は求め、愛でる。沈黙は私に寄り添う。
 物事の美しさは常に変化す ....
 清らかな川辺に降り立った白鷺を見た。
 しばらく彼の美しい立ち居振る舞いに目を奪われた。
 彼はどこからやってきてどこに向かってゆくのだろう。
 なせだか彼を自分と重ねてみた。
 少しも ....
 雨の雫が涙のように乾いた私の頬を伝う。
 黒、もしくは赤の色彩の中に、そう、それは夜だ。
 魅惑的な静まりの中でガラスの心を持つ者は
 人知れず暗闇に安堵し、一時の安らぎを得るのだ。
  ....
 寄る辺のない心持で湖岸に一人立ち尽くす。
 微妙な色彩で空に浮かぶ雲のように時間だけが過ぎ去ってゆく。
 確かなものは目の前の現実だけというのはあまりに寂しい。
 まるで見向きもされなくな ....
 夜空に咲く花は美しい音楽を奏でる。
 恥ずかしがり屋の月が雲に隠れぬよう。
 眠りを知らぬ私らは窓辺に佇み
 チェンバロの響きに耳を澄ます。

 慈悲深い月がいよいよその姿を雲にくらま ....
 すべての家の窓は閉められている。
 通りには誰ひとりいない。
 路地裏は灰色の匂いがする。
 この世に僕一人しかいないような感覚。

 家並みを抜けると開けた田園地帯になる。
 僕は ....
 私の永遠の旅人、桜の季節を軽々と飛び越えて初夏を待ちわびる君よ。
 届いた手紙には、すでに爽やかな風の匂いが沁みついていたのだ。
 それはまさしく五月の風。しかし君の無理難題には答えられそう ....
 窓から覗く森がまだ霧に包まれている朝、
 僕は一人静かに部屋を出る。
 森の木々から聞こえてくる鳥達の囀りが、
 昨夜聴いていたベートーヴェンの弦楽四重奏曲の余韻を少しずつ消してゆく。
 ....
 真っ赤な薔薇に血の匂いを嗅ぐと、
 私は過去を表現する雫で満たされた器となる。
 そしてあなたの白い肌の内側に流れる真紅の清流は、
 私の生きている理由そのものになる。

 人はそれぞ ....
 ワタシハココニイルヨ。
 
 明け方にピアノの純音は吐息を白く染める。
 真冬のキャンバスに描かれた森の中で、
 幼い少女が光の帯に包まれている。
 誰かに見つけてほしいのだ。

 ....
 嘘を重ねた悲しみが川面を伝う。
 橋の欄干は赤錆びて、真昼の幻想は鮮やかだ。
 夢見がちな私の瞳は川岸に佇む鴨を見て、
 何も聞かないあなたの瞳は私の真実の気配を探る。

 あなたは何 ....
 夜明け前の契りに心がざわついている。
 それぞれに瞳を持つ全身の細胞が私の眠りを妨げる。
 これはいけない。
 開いた目の奥で過去の夢を見てしまう。

 見慣れた天井の染みが蜘蛛の巣に ....
 遥かに広がる大海原に自分の心を摺り寄せてみた。
 波の揺らめきは私の魂の鼓動と相まって、
 心地良くもあり、息苦しくもあり。
 気がつくと私は泣いていた。

 人はみな悲しみをその心の ....
 目の前にある現実を受け入れた時、
 世界がほんの少し明るく見えた。

 人の数だけ存在する悲しみを受け止めた時、
 ほんの少し自分の成長を実感した。

 苦しみを何でもないと思えた時 ....
 銀色の翼が西の空に消えてゆく。
 北鎌倉の西洋館の二階から遠く、由比ガ浜が見える。
 手の平ほどの水平線に鳥たちは集い、
 冬枯れの歌を歌っている。

 坂道を下れば、秋が忘れていった ....
 冬になるたびに訪れる山荘のウッドデッキに霜がおりている。
 木のテーブルを挟んで二脚の籐椅子が向かい合っている。
 一方に腰かけている麦わら帽子はきっと誰かの忘れ物。
 もう一方に腰かけた ....
 懐かしさを覚える町並みに深いため息をつく。
 明日に向き合う為のはっきりとした記憶。
 永い旅路を終えるとき、
 思い出すのはきっとそんなものだろう。

 青空がどこまでも澄んで見える ....
 私の机上で白バラが咲いている。
 窓の外では白い雪が降る。
 壁に掛かる絵画には白鷺が息づいている。
 この世は白いと初めて感じる。

 透明だと感じていたものが全て白になる。
 娘 ....
 何代も受け継がれたレコードプレイヤーからのノイズが心地良い。
 今夜はクラシックでもジャズでもない。
 忘れ去られようとしている昔のレゲエのレコードが深く響く。
 今夜私は二十年前にタイム ....
 風になびく黒髪があなたの横顔を隠す。
 あなたは細い指で優しくその髪を撫でる。
 そんな仕草が愛おしくて私は泣いた。
 愛情があなたの存在そのものになった。

 あなたは絵画に描かれた ....
 純白の天使が私の窓辺に降りてきた。
 机上の真紅の薔薇を香りもすべて真っ白に染めてしまう。
 ここにいてもいいんだよ。
 迷う私を優しく光の当たる所へと誘ってくれる。

 夜空には眩し ....
 高原の爽やかな風が私を撫ぜる。
 あなたと過ごしたあの夏は過ぎ去った時の上に浮かんでいる。
 ぽーん、ぽーん。
 冬が来たのだ。

 定宿に置いてきた古皮の手帳にはあの頃の私の言葉が並 ....
 野薔薇の咲き乱れる公園で私は待っていた。
 ベンチに腰掛けている私の面前を物言わぬ者達が通り過ぎてゆく。
 遠い記憶を辿ると確かに私はここで待っていた。
 緑に塗られたベンチの端の方、そこ ....
レモンさんのヒヤシンスさんおすすめリスト(25)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
朝メール- ヒヤシン ...自由詩8*17-10-14
サーカス- ヒヤシン ...自由詩5*17-6-17
美しき沈黙- ヒヤシン ...自由詩5*16-9-24
白鷺と太陽- ヒヤシン ...自由詩5*16-9-16
黒と赤- ヒヤシン ...自由詩4*16-8-6
一人時間- ヒヤシン ...自由詩4*16-6-18
夜空に咲く花- ヒヤシン ...自由詩4*16-5-14
人生の選択- ヒヤシン ...自由詩6*16-4-9
友へ- ヒヤシン ...自由詩6*16-4-2
森の旅人- ヒヤシン ...自由詩8*16-2-20
- ヒヤシン ...自由詩5*16-2-20
追憶- ヒヤシン ...自由詩7*16-2-13
憐憫- ヒヤシン ...自由詩5*16-2-13
前夜- ヒヤシン ...自由詩6*16-2-6
胎動- ヒヤシン ...自由詩9+*16-2-2
ほんの少しで全て良し。- ヒヤシン ...自由詩6*16-1-30
古都- ヒヤシン ...自由詩7*16-1-16
冬の詩- ヒヤシン ...自由詩9*16-1-9
見知らぬ町並みから- ヒヤシン ...自由詩12*15-12-22
白い世界- ヒヤシン ...自由詩8*15-12-19
ノイズ- ヒヤシン ...自由詩6*15-12-19
記録者- ヒヤシン ...自由詩10*15-12-13
救い- ヒヤシン ...自由詩8*15-12-5
進歩する日々- ヒヤシン ...自由詩9*15-12-5
ヴァイオリン・ソナタ- ヒヤシン ...自由詩9*15-11-28

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