すべてのおすすめ
未来から
遠い遠い過去の木霊
確かに響いてくるのなら
私たちはもはや何処にも属さず
あらゆるものに優しく開かれ
柔らかに終わりを待てばよい

)あまたの感傷を一つの確信に変え

ふる ....
木立の合間から
空の青が覗いている
木立の緑は裏光り
鳥達の群れが過っていく

ああ全くそれなのに
この美しい光の午後、
俺は陰気な郵便脚夫のように
街から街へと急がねばならない
何 ....
坂の下は霊魂の溜まり場だった
降りて行ってはいけない と彼女に言われた

彼女は二十四の歳に逝ったままの若さだった
その代わりにある家を見て欲しいと言う
二階に八畳間が二つ在るのだけれど何か ....
向かいの家の屋根瓦が
黄金色に照り輝き
高い高い秋晴れに
遊ぶ子供達の声も軽やかだ

一方私は布団のなか
鉛の憂鬱を抱えながら
それでもこの美しい秋日、
天高くから降って来る
青い青 ....
遠くで鐘が鳴っている
ひんやり切ない秋の日に
何処までも高い青空に
追いかけても追いかけても
決して追いつけないあの場所で

)金木犀の花が軌道を舞い
)秋の大気が生まれるところ

 ....
正面に
半月が浮かぶ、
白銀に
空の青は
次第に濃くなり暗くなり
やがて漆黒へと変わっていく

)西の空は茜に燃え立ち

この美しい夕暮れを
風に吹かれて眺めている

巨大な静 ....
感情が漂白され
漂流していく時空を
速くなったり遅くなったり
緻密になったり大雑把になったり
なんて自由自在に運ぶ移行

魂の打つ突発的な躍動
変拍子や裏拍に
コレハナンダ?
新たな ....
陽射しの強さは夏日でも
日陰に入れば秋の色
さんざめく光の中を
無数の影が踊っている

黄金に輝くアスファルト
金木犀の香が舞い降りて

行く秋、迎える冬のその間
今日も僕は歩いてい ....
風、吹き抜ける
俺の背後から
風、浴びる
首筋の私

公園のベンチに座り
ヘッドフォンを耳に煙草を吹かす若者
その前を
杖をつきながら通り過ぎる痩せ細った老婆
 
風、吹き抜ける
 ....
この青に青を重ねた空の許
真っ白な花瓶が倒れる
戸外に置かれた机の
茶色の平面に無音で

風一つないのに
倒れたのは 何故だろう?

青に青を重ね眩み輝く空の許
真っ白な花瓶が壊れる ....
腹底から
ヒンヤリと突き上げて来るモノを
ナイフの刃先に乗せる
熱く紅い血の滾り

)際の際に時を遡行すれば

緑と湧水の大地に到達する
沢登りの記憶の壁突き抜け
唐突にプスップスッ ....
網戸の外は青い空
網戸の内は灰の心

青はあくまで深さ増し
鬱はどうにもどん底で

世界と私は無関係
私が無くとも世界は続く

ああ、全くそれなのに
涼風が肌を不意に撫でる
その ....
瓦が白く光っている

烏が一羽とまっている

広がる朝の光の中を

烏と瓦が交わっている

互いの輪郭守りながら

光の海を泳いでいる


)秋の蒼穹は何処まても高く
)光 ....
樹間から
覗く秋晴れの青、
ふるふる震え
金木犀の香が舞う夕べ、
時はすっかり透き通り
遠い記憶を辿りいく

)何があったか
)細かいことは忘れちまったが
)ただ喜びと懐かしさだけ
 ....
ああ 風が吹く
空気、気圏水面の冷気に触れ
含む熱、適度に放散し
この大地に
秋という季節を刻んでいく
遠い昔から今の今まで
高く天に青、打ち広げ

)地球、太陽から遠去かり始め
) ....
脈拍が異常に速い
肉体が何処かに
逃走したがっている
あるいは魂が

真夜中、突然飛び起き

巨大な虚無の穴開いている
闇に、平板な闇に
恐怖、恐怖、只恐怖

上下左右、空間意識 ....
思考する
宇宙の糸を
一本借りては
掴まり
ふわふわふわふわ
揺れ踊る
わたしのなかをながれ
静かな時流の奥へ奥へ
少しずつ速度を上げ
着実に遡行しながら

来るもの来るもの
 ....
しゅるりんしゅるりん吹く風に
かんかんかんかん鳴る踏み切り
急がず慌てず立ち止まれば
秋晴れの空、圧倒的に
降って来る青、降って来る青

生きて初めて開ける光景を
次々と開けるこの現実を ....
雨の一滴が右手の甲に 落ちた
ズシリと 重たかった
ミシリと 胸の空洞が鳴った

私は慌てて滴を振るい落とした
軋む胸が一瞬、
張り裂けそうになって
静かだ
ああ 静かだ
やっと夜の深まり
落ち着く己の神経が
闇の奥処に潜む
何かに触れる

のっぺらぼう

何処までいっても
平坦な始原の異様、
茫漠と広がる匿名性


静 ....
秋口が開き
無辺の静かさ、響く
赤々と彼岸花咲く土手の向こうから
手招きするように
ゆっくりと、ゆっくりと

)もうはっきりとは
)思い出せない過去がある
)色褪せながらジリジリと
 ....
灰色の街道沿いの
深く暗い井戸の底、
白く円かな女の顔が
微細に揺れ動きながら
切れ長の目を閉じ浮かんでいる

死んでしまった死んでしまった!
わたしは戦慄のうちそう悟り
隣で無表情に ....
光が幹に当たり移動していく
奥まる緑が揺らいでいる

落ちる木葉を捕えた視覚、
落ちた木葉を掴んだ感触、

この晴れやかな秋日に
僕は自分を忘れていく

森の只中に佇んで
すっかり ....
いずれ遠くなっていくこの一日に
ちょこんと座り瞑目する君は
未だ見ぬ異郷の光景が
大地をカッと割り姿現わすのを
静かに一途に待っている

)熱風の匂い 大気の感触
)ああ既に遠い一日よ
 ....
青と緑、光と影
空に突き上げ梢が揺れる
照り映えながら、翳りながら
青と緑、光と影
ゆったりと時流に貫かれ
今日という日を進みます。
西の空が
赤銅色に燃え残り
薄暮が辺りを包む頃
俺は拳を握りしめ
一心不乱に進んでいく
腹の底に蟠る
抑えがたい不安感に
鼓動激しく息を継ぎ
夕闇の道を進んでいく

西の空が
漆 ....
ひたすらに憧れて
螺旋階段を昇っていく降りていく
根無し草の宙吊りで
呼ばれるように拒まれるように
(何一つ叶えられることはないのだと)
遠い遠い鐘の音を聴きながら
ただひたすらに憧れて
夜、寝る前になって
やっと止まる原因不明の嘔吐感
医者はばんばん薬を処方し
私はばんばんそれを飲み
そうして実は気付いている

吐き出したいのはこの魂だ
上手く吐き出せない現状に
吐き ....
ああ、窓ガラス越し
物凄い空の青が広がって
自分が何処に居るのか
わからなくなる
地球、いや宇宙
そうだ、此処は地球という
宇宙に浮かぶ場所なんだ
まぁるく回る星なんだ

それにして ....
天空を白雲が流れていく
非常な速度で陽を受けて

地上では彼岸花が鮮やかに
赤く揺れて咲いている

一輪、二輪、三輪と
用水路沿いに咲いている

人々は歩いていく
いつもと変わらず ....
こたきひろしさんのひだかたけしさんおすすめリスト(321)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
贈り物- ひだかた ...自由詩519-11-8
光の午後と郵便脚夫(改訂)- ひだかた ...自由詩4*19-11-7
夢現〇境界- ひだかた ...自由詩4*19-11-5
この秋日に- ひだかた ...自由詩1019-11-5
憧れ・続(改訂)- ひだかた ...自由詩419-11-4
二階のベランダから- ひだかた ...自由詩519-11-4
ポップ・フィールド(改訂)- ひだかた ...自由詩519-11-3
歩いていく- ひだかた ...自由詩319-11-1
朝の公園- ひだかた ...自由詩619-10-31
空と花瓶(改訂)- ひだかた ...自由詩519-10-30
原初域- ひだかた ...自由詩619-10-29
鬱と青(改訂)- ひだかた ...自由詩919-10-28
朝の光景(改訂)- ひだかた ...自由詩619-10-27
残響- ひだかた ...自由詩13*19-10-23
- ひだかた ...自由詩519-10-19
魂の試練- ひだかた ...自由詩619-10-14
思考の糸- ひだかた ...自由詩519-10-14
秋晴れマーチ第五十九番(改訂)- ひだかた ...自由詩319-10-13
哀しみ一滴(改訂)- ひだかた ...自由詩1019-10-11
闇の奥- ひだかた ...自由詩519-10-9
秋口- ひだかた ...自由詩519-10-6
顔(改訂)- ひだかた ...自由詩619-10-5
森にて- ひだかた ...自由詩419-10-2
君(改訂)- ひだかた ...自由詩519-10-1
帆船- ひだかた ...自由詩519-10-1
闇の推移(改訂)- ひだかた ...自由詩519-9-30
憧れ(改訂)- ひだかた ...自由詩619-9-26
吐き出す(改訂)- ひだかた ...自由詩6*19-9-25
地球に座る- ひだかた ...自由詩1219-9-23
光景- ひだかた ...自由詩419-9-23

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する