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オルゴールのふたをあけると
ことりが砂浴びをしていた
昔のメロディで
ほんのりと温められた砂は
極上の石鹸で
泡こそ出ないのだけれど
日々の汚れを落としてくれる

ふっくらと
よみが ....
くさむらのうらぶれた浅瀬
打ち上げられたほおづきの中の
丸い実が
あかあかと
燃えながら
わたしを見ていた
緑だった容れ物の
もはや若さはぬけおち
朽ちた葉脈だけになって
身のうちを ....
朝からユトリロの絵画のような
白い空が満ち満ちていました

夕刻になってようやく
この惑星に落ちてきた雨は
みぞれに変わり
ぬかるんでいくわだち
いつとはなしに雪になり
夜になってはさ ....
浅い春が来て
きみの肩先から
ふたばが芽吹く

冬の熱量が
熱ければ熱かったほど それは
あどけなく
ふるふる
ほころぶ

目をはなしたすきに
ひとひらの蝶になって
とびたった ....
うつろいを風で知る
突然キンモクセイの香りが通り過ぎて
ふるさとのまちなみをおもいだす

大切な人を喪って
もう何十年と経っているのに
まだちゃんと立ち直れないの と
彼女は言った
あ ....
図書館へ続く石の階段
日陰には
きのうの命がただよっている
雨ののち
ひごとに深くする手鞠花の青
カタツムリは絶滅したんだろうか
遠い子守唄
世界に向けて閉じられた手提げの中はやすらかに ....
食べたもので人の身体は出来ています。
そんなことはいちいち考えずに
その日の風まかせで
献立を決めてきた

心は何で出来ているんだろう

手元が狂うのは永遠の一瞬
包丁の刃で切り落とし ....
小さな手花火
火をつけられたら 
そこからはじまる
儀式
一瞬燃えたあと
丸く赤い心臓が生まれ
酸素を吸って
チカチカと
この世ではじける
火の花
いっときの命
えいえんには続か ....
家の窓の中にいると
そこが家の眼だということを
うっかり忘れそうになる
薄いカーテンを開け放ち
風を出迎えると
人の眼も
家の眼も
まばたきする
季節のかわりめに
少し驚くようにして ....
晴れた日の海のような青
遠い島まで泳いで行けそうな空

台風の落としものを拾う子ども
背中には
期間限定の羽

台風が去った朝に
台風の行方を考える
身軽なようでいて
実は
ひと ....
Mrs.アリスの物干し竿には
百年前から着古したシャツやらが
のんきにぶらさがっている

逃げたカナリアの幸せを祈り
野良猫は低く鳩を狙う
公園はひっそりと
今日も来ない子どもを待ってい ....
りゅうさんさんのそらの珊瑚さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
砂浴び- そらの珊 ...自由詩13*25-2-25
ともし火- そらの珊 ...自由詩14*25-2-16
ミトン- そらの珊 ...自由詩18+*25-2-2
はなうた- そらの珊 ...自由詩14*25-1-20
家路/エバー- そらの珊 ...自由詩9*24-10-11
素足にサンダルをはいて- そらの珊 ...自由詩17*24-6-25
虹は出そうにないけど- そらの珊 ...自由詩16*24-6-6
線香花火- そらの珊 ...自由詩13*23-8-14
まばたき- そらの珊 ...自由詩16*23-5-8
茄子の花- そらの珊 ...自由詩13*21-9-20
秋の窓は刹那- そらの珊 ...自由詩10*20-11-6

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