すべてのおすすめ

ひとつの金属が鳴り
かけらのように冷えてゆく
響くことなく かがやいてゆく


背中を押す手が
ふいに昇る
何本かの指を
残したままで


声を映す手鏡に
 ....
枝の影
蜘蛛の影
午後から夜への
庭を噛む影


わずかに斜めの
旅をしてきた
骨に沈む目の
まばたきを数えた


うるおいを はばたきを
置き去りにして ....
音のにおいが喉を荒らす
けして呑み干しはせぬ光
壁を越える羽
耳元で話しかけられる
洪水の日のはじまり


砂に突き立てられた羽
あらゆる風に揺るがぬ羽
進めば進むほ ....
器の底の浅い水
光が光を斬る暮れの揺れ
冷たく置かれた広い空地
誰もいない空と空


手を離し
曇は落ち
再び昇る
撲つ音 撲つ音
光の端の
花ちらす音

 ....
壁の隅の夜を
蜘蛛のかたちの水が昇る
ひとりの蜘蛛が
従者のように着いてゆく


緑の坂が八月を擦る
指は棘 長い長い棘
水の抵抗に反り返り
鍵盤の主に突き刺さる

 ....
ふくらんだ水を光の茎が
幾つも幾つもすぎてゆく
未明を見る弧
水を穿つ小さな火


誰かが径に刻んだものを
何かが触れてはすぎてゆく
粗れた光が歩みやがて馳せ
立ちど ....
片羽の鳥が燃えながら
旧い炎をついばんでいる
公園であり庭であり墓である場所に
両手に剣をかかげた子が立っていて
両目を閉じたまま鳥を見ている






 ....
凍月さんの木立 悟さんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
戴冠夜- 木立 悟自由詩215-8-3
ひとつ_逢魔- 木立 悟自由詩3+14-10-31
降り来る言葉_LXVIII- 木立 悟自由詩414-10-22
ひかり_遠景- 木立 悟自由詩2+14-10-14
降り来る言葉_LXVII- 木立 悟自由詩614-8-11
ひとつ_奏夜- 木立 悟自由詩4+14-8-8
ノート(旧い炎)- 木立 悟自由詩314-7-17

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する