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諦めて、抱擁を解いて落ちる。

蟻が衛星のように周囲を巡る。

端から欠けて地に一つ。

月が、満ちて笑う。
視力が弱り輪郭がボヤケタ月も美しい。

あの日、遺影のそば、泣いた女。

消えた気配。亡くなった子供。



あの日、頬に触れた赤。

伝う水は、裂め目から漏れ。



曇 ....
それはまぎれもなく、悪夢であった。

置時計は3時を指していた。

接吻で女は孕んだ。接吻の相手は鏡に映った自
分自身だというのに。

本棚の中で一番高価な辞書で「妊娠」を調べる。

 ....
日曜の休日、遮断機は私の手をとって踊る。

黄色と黒の手を肩にかけようとするがスルス
ルと抜けてしまう。誰もが寝静まったころに
始まった踊りはいよいよ激しさを増していく。

心音の高まりは ....
由木名緒美さんの宇野康平さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「月と蝉」- 宇野康平自由詩114-9-9
「曇っては晴れて」- 宇野康平自由詩314-4-14
「時として、中絶のように」- 宇野康平自由詩214-1-7
「遮断機と渡り鳥と休日の月」- 宇野康平散文(批評 ...213-12-22

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