甲高い空の
青を透かして 
下弦の月とすれ違う
夢の満ち潮

風の凪に
追いついていく
クラウディ・クオリア
たなびくかぎろい
こころゆれない 
レイニー・クオリア

果てしな ....
風のにおいが愛の記憶を
ふいにくすぐる
手探りみたいにひろい夜を
小さなサーチライトひとつで
それぞれ欠けた月 
甘く噛み砕いて
帰れない二人を残し
だんだん溶け出していく
星と街のと ....
石を結んで鳴らす バラバラと鳴らす ひろいひろい夜の隙間を覆い尽くすほど大量にならす
でもバラバラな音が収束していってやがてぴったりと音を合わせるようになると静寂と対等にそれは轟いた

信号が変 ....
眠っているうちにどこかで何かが季節のトリガーに指をそえ
明確な透明さでもって入れかわっていく空気 大気
凍てついた日々はよくしたもので
人々には何かと集う理由があり
入り組んでいる関係と熱気が ....
泡立つ日々が流れ込んだマンホールの軋みが
白い歯に残ったメンソールの味までその振動を伝える
語りたい人が誰なのか
語りたい事がなんだったのか忘れてしまう頃に
マンホールへ流れ込む泡立つ日々は海 ....
北欧家具とJBLのモニタースピーカー
ホーンジャックを脈々と流れるラウンジ・センチ・メランコリー
250円のコーヒーとポーターバッグとライブの話とカフェの7Fとで
若くも渋谷なわけでちょっと決め ....
アルミニウムの針を薄暗い雨の中に投げる
眠りから覚めようとせず朝のぬくもりを忘れる
無機質な生命線の上を滑り落ちて重なる偶然のパズル
淡々と過ごす日々自分の影にウィンク
すんだ空気を切り裂くよ ....
階段を振り返ると
目が合った
幼い頃からの呪いを秘めた寂しそうな瞳
だからその娘と友達になったんだ
快活さの嘘と
淡白を装う情熱で
それでも最後には彼女の選んだ通りになるよ
その娘のにだ ....
古い古いソウルミュージックが
ラジオから流れはじめたその夜の
23時
僕は窓をあけ、風を誘い込んで
ノロノロと車を走らせる
マービン・ゲイ そしてマイケル・ジャクソンを口ずさみながら
誰か ....
4時をすぎたら
紅い血の夕焼け
気持ちをほどこう
君の手を握って
形のない願いを
たしかめるそのくちびるは
甘く
苦い
闇のよう
どこへ行くのか知れない
金色の
銀杏並木
ゆる ....
駅の端の小さな改札口で君を待っている
電車がくるたびにパラパラと降りてくるひとりひとり
ここではそんなに多くの人間が行き交うわけでは決してなく
鳥かごみたいな短い階段を
家路につく人たちが通り ....
カーテンを開ける
今日
彼女は何を見るだろう
地上17階
いつもの街並
いつもと少しだけ違ってく景色
夕べの事がまだ
部屋のそこここに残っていて
ほのかな風の粒子となって
揺れるカー ....
僕はまるで
死人のようだ
poemの詩
ではなく
deathの
死だ
何の意味があるのかと
流したいつかの涙より
僕の情熱は
冷たくなってしまった
大切な事を伝えるために
どんな ....
枯れてしまった花を詰め込んだ
荷物を背負って
帰るんだ 
うちへ 帰るんだ
野生の花が咲くまちへ
いつか大切だった本が
ホコリの中に埋もれてる
無為に費やした
たくさんの
愛しさと
 ....
君との会話
短くて楽しかったよ
僕はほとんど
足をさらわれていた
君のまつげを染める
夕日が
まぶしくて
目をそらしていたんだ
古いレコード
やすらぐ足もとに
流れる悲しみ
たど ....
追い越せない 届きそうにない
あの影の群れ 冷たい影 あたたかい影
会心の想いを声にした後 
やるせない気持ち 優しげな笑顔
明日がくる
追い越せない 届きそうにない
そう
人々の影の群 ....
季節が解け
誰かはまちぼうけ
いつしか
プラシーボ
巨大な電波塔
のぼる太陽
うちつける鼓動
それが
街の螺旋を描くだろう
日曜日の朝に

すぎさりし夜の
すきま
届く
カ ....
朝もやのむこう
沈む
直線の街
往かせてしまおう
数字にまみれる日々
眠そうな
新聞欄
凍りついた
積乱雲
隠し持った
意思は
幼い痛み

そっと
目を閉じ
透明になろう ....
フミタケ(48)
タイトル カテゴリ Point 日付
雨と太陽のクオリア自由詩3*09/7/1 23:43
風ひとつ自由詩11*09/4/26 14:44
クラゲ自由詩4*09/3/14 6:28
夜明け氷自由詩6*09/2/15 0:31
君と80cm自由詩4*09/2/6 23:57
カフェ7Fのソネット自由詩2*09/1/25 12:37
虹と孤独自由詩5*09/1/19 23:50
残響業績自由詩4*09/1/7 0:41
月光ドライブ自由詩8*08/12/4 1:07
金色自由詩3*08/12/2 23:39
高田馬場駅戸山口自由詩7*08/10/25 22:25
空を見上げる自由詩1*08/10/25 22:23
矛盾の人自由詩2*08/10/22 0:50
野生の花自由詩11*08/10/4 23:58
アイボリー自由詩1*08/10/4 0:01
たそがれ茜自由詩3*08/9/29 23:24
パキラ自由詩3*08/9/27 0:50
季節トリガー自由詩5*08/9/25 14:18

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