ひとはいつ自分の間違いに気づくのだろう
だれかが去っていってしまったときなのか
深夜に目醒め眠れぬ夜を過ごすときなのか
満員電車で家畜の様だと想ったときなのか
あなたはそれに気づいたこ ....
帰る故郷を持たない
それは誰からも同情されないひとつの不幸
行き場を失った男は
街を彷徨い帰る場所を捜す
しかし もともとなかったものを
どうやって見つけるのか
それは判っているの ....
熱帯雨林の奥深くで
一本の樹が音もなく倒れる
遠い北の冬の海で
雨は海面を音もなく叩きつづける
彼が深夜 唐突に眼を開けるのは
そのどちらかの音を聴いた時だ
その瞬間 眼は闇の漆黒しか ....
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