狼と食べたチョコレートは、いやにミルクが多くて甘くて
「お好きですか」とちらりと見やれば、彼の包みはもう空だった
「意外ですね」
「よく言われるよ」
「食べられないかと」
「 ....
きっと恋に落ちてる
ガラス仕立ての赤い靴に、白い白いワンピースを着て
レースの帽子で隠していたい
あなたなんて、きっとまっすぐ見られないから
ただ、「素敵だね」なんて言って欲しくて、
そんな ....
映った陰を追いかけたら、
陰は走って逃げ出して
止まった陰に近付いたら、
陰はそのまま動けなくなった
僕は日差しがまばらにさす階段の下にいて、
金色がかった眩しい ....
昼寝のまどろみの中で、僕は重くなってきたまぶたを少し開けた。
控えめに響いていた足音は不意に立ち止まったけれど、ゆっくりまた歩き出して、やがてそれは僕の目の前でとまった。
....
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