小学生の頃
毎日のように
近所に住む「さかちゃん」と遊びまわっていた
公園で木登りしたり
火遊びして親に怒られたり
夏の夜に家を抜け出してカブト虫取りに行ったり
思い出すときりがない
....
降りしきる雪の中で
傘も差さずに立ち尽くすあの子は
雪が好きなのだろうか
あの子の黒い髪に
はらはらとまきつく白い雪は
あの子が好きなのだろうか
あの子が手のひらを前に出した
....
毛むくじゃらの腹をした雨雲
雨のハープを光らせ
シトシト
静けさの幕につつまれたこの部屋で
風をうけた花が揺らいで匂うように
ストーブが笑顔をもらす
暖かさが
君のぬくもりが
豊かで穏 ....
青白い君を
透き通る青と
まっさらな白に分けて
空に浮かべたら
どんなに美しいことだろう
さあ
涙を拭いて
こっちにおいで
素敵な詩を
聞かせてあげよう
雨が降る
アスファルト
染み込む
匂い
包み込む
闇
広がる
思い
溢れる
....
僕の手が
今さっきまで
探してたもの
なんだったっけ?
ずいぶん昔に
なくしたような
気づいてみれば
探す理由も
なくしたよ
ちょっと前にも
こうやって
探してみたけど
どうだ ....
蟲が這う
周りには目もくれずに
否
彼には周りが見えていないのだ
アスファルトに
ただ一人
彼は孤独だ
彼には沈黙しかない
それでも彼は這う
何も見えていないのに
そして彼は
....
堕ちていく俺を
気に留める者はなく
そこにあるのは
孤独のみ
堕ち続けた
底に待ち受けるのは
死だろうか
ああ
誰か
俺を
受け止めてくれ
こぼれ落ちる涙は
とめど ....
0.05sec.