わたしの愛が過去になる
忘れるつもりがなくても忘れていく
あの声も、温もりも、
あなたが好んで使っていた物たちは
新しく生まれることはない
捨ててしまえば、ただ消えて ....
きっとあともう10年生きたら
ぼくたちの人生は白紙だと気付く
もがき、苦しみ、泣き、叫んだ日々も

だから理由がないことに
怒らなくてもいいのだ

大丈夫
なにが大丈夫か分からなく ....
それは偶然ではない

幾年もの月日を私は棒に振り
自分の事に精一杯でもない日常は
惰性や言い訳にまみれ
耳を澄ますことすらしなかった、
その結果です

おば ....
この黒く暗いものは
誰にも話す必要がないものなのに
私の精神を形成している中心部に位置している

いらないよいらない
そんなものいらない
と思い込もうとしている ....
いっそ誰かに成りきってしまえば楽なのかな
と思ってBさんに憑依したら
Bさんも割と悩みを抱えていた

人の表面だけでは分からない泥臭さは
内面を泳ぐまでは分からな ....
後回しにしてはいけない事ばかりが
満員電車の中の息苦しさを感じさせる

喧噪が頬をかすめて行き
銃弾のように耳を劈く(つんざく)

星占 ....
そんな顔しないで
の、そんな顔がどんな顔なのか私には分からない
特に悲しくも無いのに
悲しいのと聞かれ
特に怒ってもいないのに
怒っているのと聞かれる事が多く
 ....
かさぶたは自己治癒能力の集大成で
自分も知らない、意識しない間に
細胞が傷を癒そうと努力してくれる。
形成されて行くその様子はまるで
傷がついたその箇所だけ
自分 ....
僕の悲しみがある定点
根底にあるこの塊
辿り着けない
星空にある点と点を結んでも
人格の先を行く本能
あなたの胸の中にあるのは宇宙
唇から流れた、それはまるでカーニバル

 ....
悲しみの中にある悲しみや
喜びの中にある喜びの分かり辛さだけは平等で
手に入る物の価値は不平等という事に傷付く
頭の良さと家庭環境は案外比例して
この手にある怒りを放出する ....
私はあなたの味方だから、なんて言葉は適当で良い
他人が他人を心配するなんて事は
限界がすぐに来るか
自分が生きる世界との違いに嫉妬するだけの火種

だから、理由や理屈なんて必要ない
 ....
思春期にさようならしている私には
分からない事が多過ぎる
ちょっとした意地悪の返しに
すぐ拗ねるあなたの扱い方や、
こうして欲しいが上手く言えない時の
伝達方法とか

もっともらしい理論 ....
悲しい日々を終わりにしよう
それは終わりを告げられる人が言う言葉
それはあなたではなく、わたしが決める区切り
それは私の宝物
気が付けば口にする
歌のように
触れられないし
触れられることもなく
ただ佇む
だけれどそこに確かに存在する
あなたとわたしを連結する
振り返り、微 ....
大勢の人の中にいればいるほど
不出来な部分に痛みが走るけれど
結局は弱音を吐けない
無作為に弱みを見せる意味も見えない

あなたと出会った頃のぼくは
お出か ....
あからさまに死んでいく人々の思いが見えたら
平和になると思うけれど、いずれにせよ、
結局は多くの犠牲が必要なんだと愕然とする

あなたは誰にも守れているわけではないのに
平然と外に出 ....
器用に生きられないだけの個性は
誰にとっての褒め言葉でもなくて
容赦のない人種には一粒の反撃にもならない

何も聞かなければ、何も傷つかない訳でもなく
耳を塞いで、聞こえなく ....
それが個性と言われても
器用に生きられないだけ、何の慰めにもならない
優しさは偽善に紛れて間違え易く
容赦のない人種には一粒の反撃にもならない

何も聞かなければ、何も傷つかない ....
あなたはいつも正直過ぎて
間違いのないことを
間違いのないまま言うので
わたしの言葉は丸呑みにされる

逃げ場を失うわたしは戦うこともせず
弟が可愛がっているハムスターみた ....
不純な理由が欲しかった
そうすれば
臆することもなく
悪い人間になれたのだろう
わたしのあなたへの思いは
貪欲で不穏

優しくしてくれる誰かさんへの
せめてもの償い
 ....
巴ちゃんの娘さんが5歳になった
人を人として認識すらしなかった丸い瞳が
わたしを捉えて微笑む
子供と大人の5年の差は大きい

記憶障害かと不安になるほど
時々、思い出せないこと ....
眠って起きることが当たり前じゃない人に
「死にたいのよ」と微笑まれて
頷くしか出来なかった

だって、わたしは眠ることに不安も疑いも抱かない
朝の憂鬱さを思い「もっと ....
何度話しても苦手意識を感じる相手へのお愛想
豆腐とわかめが入ったお味噌汁の味
左右対称非対称すべて
ボタンの掛け違いのような勘違いもすべて

昨日と今日の差がないものだか ....
会いたい人がいるはずなのに
会わなくても生きていけて
なんとなく煩わしさを感じてしまって

地方から東京に出てきて
祖母とも叔父とも疎遠になっている
わたしは健 ....
突如飛来する非日常
そこは時間の経過と共に
半ば強引に日常と化していくだけのもの

溶け込むまでは物質に近く
しこりのように
胎内に枝を張るので
 ....
きみのなみだは朝の雨
だれにも触れられていない初雪
音のない空に降る
笹船を運ぶ揺らぎ

整列する慰めを
虹色の飴玉に変えて
夜を ....
どんなに文面を睨んでも
だれの思いも入ってこない
女子高生が好んで使う絵文字の方が
むしろ直観的で
好きなひとをおもむろに抱きしめたくなる
そんな ....
拾われないまま
触れられないまま
腐ってしまっても

傷つけていい人など
傷つけられていい人など
どこにもいない

だけど本音を言えば
面白くもないのに笑 ....
くちびるに生温かい
温度を感じた瞬間
身体の内側から
皮が剥がされ
わたしのわたしが分離する

くちびるにはくちびるを
手のひらには手のひらを
 ....
思い過ごしと錯覚が
視線の先に入り混じる
景色はとても美しいのに
人の思いが何処にあるかなんて
良い言葉の中にも
悪い噂の中にも見つからない

結論を ....
中山 マキ(90)
タイトル カテゴリ Point 日付
過去になる自由詩119/12/27 14:59
理由がない人たちへ自由詩319/6/25 15:16
おばあちゃんはもういない自由詩418/10/3 16:48
魔物のような自由詩418/9/13 17:08
ありがとうの代わりに自由詩218/8/30 17:44
白夜自由詩118/8/20 17:20
慟哭の向こう自由詩318/8/15 17:21
かさぶた自由詩418/8/9 17:29
カーニバル自由詩018/3/27 17:57
解体する自由の果て自由詩218/3/26 17:43
正義の味方自由詩018/2/1 17:24
あなたを真正面に捉えた景色はまるで宇宙自由詩018/1/11 17:03
悲しい日々を終わりにしよう自由詩118/1/10 16:34
あなたのなまえ自由詩217/12/8 10:31
ぼくの名前自由詩417/2/26 16:36
平和前提な不幸せ自由詩515/1/26 17:32
同じ穴自由詩214/10/15 17:59
誰かが許してくれない自由詩014/9/12 15:58
この大海原で黄昏るわたしを自由詩214/6/24 17:46
舌切り雀自由詩114/6/17 17:59
この世の終わり症候群自由詩1*14/5/19 17:29
生きる自由詩5*14/4/25 17:12
いつからわたしはここに居る自由詩114/3/28 17:58
東京女自由詩7*14/3/26 17:22
当たり前だった物事を喪失した先の日常自由詩214/3/20 17:31
夜を超えた跡自由詩214/3/7 18:49
かしこ自由詩4*14/3/6 17:05
贅沢者自由詩214/2/20 17:10
Love& Peace自由詩014/2/5 12:01
かたおもい自由詩4+*14/1/24 17:32

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