ハエがたくさん
俺の周りを
飛び交っている
いくら手で追い払っても
無駄なんだよ
減るどころか
どんどん増えていく一方なんだ
奴らは俺には分からない言葉で
喚き散らして ....
ずっとお前のドアを叩いている
コンコン
お前は返事をしない
お前が中にいることはわかっているんだ
早く出てこいよ
コンコン
ドアの向こうはひっそりとしている
まるで誰もいな ....
今の私はね
苦いのなんて好きじゃないのに
砂糖もミルクも入れてないコーヒーを
顔を歪ませながら
飲んでいるんです
ちっとも美味しいと思わないのに
どうして飲んでいるんだろうって ....
目を見たら本当にわかるのですか
私のことがわかるというのですか
彼は当たり前だと言わんばかりに
私の目を見てそして目の中にまで
遠慮なしに入りこんでくるのです
私の中の扉を乱暴に開 ....
誰も僕のことなんか見えてない
僕の体はちっとも透明じゃないのに
僕とすれ違う人達は
僕の体を通り抜けるように過ぎていく
僕が腕を掴んでも
まるで木の枝にでも引っかかったかのように
 ....
いくら首を絞めても
簡単に息をしているお前
胸にナイフを突き刺そうとしても
ナイフの刃が折れてしまう
崖から突き落としても
いとも簡単に這い上がってくる
車ではね飛ばそうとして ....
自分が泣いているからって
なんで僕まで泣かなくちゃいけないんだ
その人は泣かない僕が
まるでヒトデナシとでも言いたげに
より一層煩く泣き始めるんだ
別にヒトデナシでもいいんだけど  ....
どうやったら解くことができるのだろう
幾重にも結んだのであろう縄の結び目を
彼は自慢げに僕に見せ付けてくれる
確かに凄いのだろうけれど
同じところを結ぶだけだったら
そんなに難しく ....
甘い物が好きだから
シュークリームを
大量に買ってきて
それを口にいっぱいに詰め込んで
それで死のうと思ったんだ
喉に詰めながら
クリームの甘さを
味わえるから
なんて幸 ....
僕を殺した男は
誰からも尊敬される
偉い人になっていた
僕を殺した罪から逃げた男は
そのことを誰にも悟られず
人格者として慕われていた
僕はどうすればいいのだろうか
ああそ ....
凸凹なところを平らにしようと
紙ヤスリを僕に当ててみたんだ
だけど荒かったせいか血が出て
酷い痛みで嫌になってしまった
だから一番に優しい紙ヤスリを
僕に当ててみることにしたんだ  ....
ナイフの刃を
力強く握ったら
血だらけになったよ
思った通りだ
痛みだって
僕が想像していたのと
全く同じだった
なんてつまらないんだ
そう思っていたら
君が泣きな ....
僕は彼が嫌いだった
僕はことあるごとに
彼のちょっとした悪口を言いふらしていた
その悪口は町中に広まって
しまいには町中の人間が
彼のことを嫌いになった
その悪口はどんどん酷く ....
いつだって
飛ぼうと思えば
飛べるんだ
空を飛ぶことなんて
僕にとって
容易いことさ

僕は周りに
そう言いふらしていた

いつだって
飛べるのだから
あえ ....
僕は殻を破って
やっと外に出た
そしてまず最初に
やったことは
自分の殻を
作ることだった
今度はもっと頑丈な
簡単に破れないような
そんな殻を
作ることだった
 ....
僕の好きだった花と
同じ色をしていたから
形も大きさも香りも違うのに
僕は君をあの花だと
勘違いしてしまったんだ
僕は君に水をやって
新しい植木鉢に植え替えて
光に当ててや ....
この感じは何だろうか
          目の前の景色が歪んだ
夜中でも咲いてる造花
          そんな例えが浮かんだ
花は愚かな自分と等価
          悔しくて口 ....
あたしが最後まで残しておいた
ショートケーキのイチゴ
最後に食べるのを楽しみにしていた
あたしの可愛いイチゴ
それをいとも簡単に食べられてしまった
あたしの隙を突いて
イチゴは ....
殺してほしいと
見知らぬ奴が言った
俺は面倒なことに
関わりたくないから
目を合わさないよう通り過ぎた
そうすると奴は
俺の足を引っ掛けて
転ばせた

殺してほしいと ....
なんでだろう
僕が一人きりになると
雨が降るんだ
誰かといる時は
すごくいい天気だったのに
別れて一人になった途端
空が暗くなって
ポツリポツリと雨が降ってくるんだ
だ ....
僕が持っている定規は
真っすぐな線が描けない
真っすぐな線を描くには
その定規の真っすぐな部分
それはほんの小さな部分しかないのだけれど
そこをずらしながらでないと無理だった
 ....
        貴方には
      私がどういう風に
     映っているのだろうか
     今から昇っていくのか
    それとも沈んでしまうのか
    貴方は何も ....
彼女はきれいなシールをたくさん持っていた
そのシールを貼れば
どんなに汚いところもきれいに見えるようになった
彼女は通る道通る道にシールをどんどん貼っていった
それまで汚かった道も
 ....
気付いたら
ダムが幾つも
出来ていたんだ
必要なのかどうかも
分からないような
そんなダムばかりが

川はすっかり干上がって
何も流れていなかった
もしかしたら
 ....
何をするにしても
必ず
決定ボタンが
出てくるんだ
笑おうとしても
決定ボタン
泣こうとしても
決定ボタン
仕方ないから
ボタンを押してから
笑おうとするし
 ....
やっとアイツから離れることができた
アイツが憎くてたまらなかった
アイツは俺の心を折ったり
傷付けたりして楽しんでいた
幾度となく硬い地面に叩きつけられ
そして俺を罵った
俺は ....
くなきみ(26)
タイトル カテゴリ Point 日付
仲間自由詩2*10/11/18 18:15
居留守自由詩1*10/11/16 19:19
苦いコーヒー自由詩2*10/11/13 15:49
開けられたまんまの扉自由詩2*10/11/10 18:25
透明人間自由詩0*10/8/12 16:48
正義のヒーロー自由詩1*10/8/6 19:03
ヒトデナシ自由詩1*10/8/5 20:56
縄の結び目自由詩2*10/8/4 18:49
シュークリーム自由詩1*10/8/3 18:24
白い男自由詩010/7/30 16:56
紙ヤスリ自由詩2*10/7/28 18:47
ナイフ自由詩1*10/7/27 16:58
好きになってもらうために自由詩2*10/7/25 12:35
空を飛べる自由詩2*10/7/24 12:38
脱出自由詩1*10/7/23 14:11
僕の好きな花自由詩0*10/6/30 18:34
喪失感自由詩2*10/6/29 20:48
あたしのイチゴ自由詩2*10/6/29 11:24
殺してほしい自由詩6*10/6/28 16:34
また一人きりの雨自由詩1*10/6/27 20:44
イビツな定規自由詩3*10/6/27 12:39
地平線と太陽自由詩0*10/6/26 19:46
ラブ アンド ピース自由詩3*10/6/26 8:41
ナミダのダム自由詩5*10/6/25 18:56
決定ボタン自由詩0*10/6/24 22:40
カミヒコーキ自由詩1*10/6/23 23:14

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