液晶のくらやみがこわくて 誰か手をひいて 光よりもはやく


ナプキンでまぶたをぬぐう きらきらひかる夜の鱗粉 まぼろしさ


褪せた色がやさしいカーテンをしめる ふたりぼっちの夜がはじま ....
サイダーの中に視線が沈んでゆく 君の孤独は底をしらない


にせものの蛍の光に笑ってた ほんとうに笑えているかな


「なぐさめて。」そう言って甘い雨を降らせるこの街はまだやさしい

 ....
わたぐもみたいなシュシュが似合う女の子だったらふられなかったの?


ふるえる携帯をベッドに沈めて何事もなかったかのように


本当は何もかもめちゃくちゃにしたい気分なのです 言わないけど ....
彼はいつはじけたとしてもおかしくない赤い悪魔のような人だ


「君のパスタはすごくうまいね!でも俺のマンマの味には劣るけどね!」


彼の幸せとは愛人とサッカー観戦することでわたしじゃない ....
泣いていることに気づいてほしかった 高い背中がやさしく揺らぐ


いつも無表情の君をゆるませる春の気配に嫉妬している


そのときがきたらやさしくころしてね 桜のにおいをまとうひとよ

 ....
もうひとりには戻れない この背中の温かさを知った後では


ガラス窓に映るわたしに寄り添い、最後の日が終わろうとしてる。


本当は誰でもいいの わたしの手を引いて逃げてくれるひとなら
 ....
息の続かない夜更け 知らないひとの肩越しに見るアップライト


運命を信じるとか信じないとかはいいから今すぐ抱いてよ


背中からあいしてほしい つまさきからからだは冷たくなってゆく

 ....
雪のふる音をきいたような気がしてイヤフォンで世界をさえぎる


幸せそうに瞬くイルミネーションをピンヒールで蹴飛ばして歩く


サンタさん、プレゼントはいらないから少し話し相手になってよ
 ....
遅刻する夢を二度見た水曜日の朝 メイクの続きは会社で


寝癖が直せなかった悲しみを窓にうつして電車はホームへ


氷の粒を瞼に閉じ込めて今日も強く生きてゆけるように


今日はボー ....
七波(9)
タイトル カテゴリ Point 日付
夜の鱗粉短歌210/10/12 23:02
甘い雨短歌310/9/6 1:50
チェリーソーダ短歌010/7/11 3:03
イタリアの恋人短歌410/5/31 17:00
春の気配に嫉妬短歌310/4/30 15:29
たましいのため息短歌510/3/6 15:36
朝と夜のあいだ短歌109/12/25 18:18
プレゼントはいらない短歌009/12/25 18:17
カプチーノの泡のひげ短歌309/11/20 16:56

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