レッドウッドの梢のさき
木漏れ日は森閑のゆらめき

  私のなかで…落ちていきました

  小さな音がかえってきては、
  だからか、そこに声を聞いた気がしたのです
  のどの奥でわ ....
かなわないなんていっても
あきらめない
いまを乗り越えるんじゃないんだ
自分でも知らなかったつぎの覚醒
だめだって言ったって 僕は夢中だから
きみのすぐ横にいるならできそうで
いままで ....
{引用=

大さわぎでなく
ゆっくりと歩む
足の裏に感じる砂の感触を確かめ
けして温かくないけれども
柔らかく反発してくるようなそれを
一足一足 注意深く進まなければ、
見逃してしまう ....
あたらしい
灰色海の貝をさがしてたら
天使をみたよ 濡れた砂の手で
子どもの頃にだって、
こんなことはあったのかもしれない
忘れてしまっても
白い貝殻だけが残されたり

アザラシの ....
{画像=100104083022.jpg}


その時は
あなたのその手で いっそ
あたしを殺してくれますか

それができぬのならば
最初から好きにならずにいてください
恋心とい ....
選べないのは分かっているのです
でも、もしも許されるなら
別な日であったら
それが難しいというのではないのですから、
三百もの日と夜があるのなら
どうしてこの日でなければなりませんか ....
花弁が
閉じられていくように 
終わってゆく 
それは、けして植物をたのしむ
観賞的な終焉などでなく

冬空のきびしさに
指先をこごえさすように
手をのばそうと、
やってくる ....
{引用=

風花が舞っています
ほんの少し顔をあげて
少女が 見上げる
( 幼さをふりおとした横顔は、りんとして )
おぼろげで 消え入りそうな
白い半月が、南の空たかく
午後のクリス ....
R.S.V.P.
それは、きっと
一つの世界の終焉
幕がおりてしまえば

手の温もりをさぐりながら、
かわらぬ笑顔が
かえってくるのに
人のさわがしい声ばかりが
するのです

重 ....
ながいあいだずっと 知らずにいました
それに、どんな意味があるのか
気にもならなかった

Spirit of Christmas
けして一握りの人たちのために あるわけではないのですね
 ....
眠たさを誘う 五月の街
Market Street 1200
サンザシの木がほこらしげに 赤い花を咲かせていました
通りを染めるほど 目に映えるほどに
歩きながら目にできる家々の
フラワー・ ....
子どものためにいるなど
誰が決めたのさ

長いローブを引きずるように、
白い髭を 凍てつく星空にゆらす

あなたは太った 赤ら顔の
エルフなんかじゃないはず
赤い毛皮の
違う そう、 ....
{引用=
まるでそれは、
やってくる 物質の
そんな重さや たしかさがある

―――――――【 night 】――――――――――――――

逃れようもなく
完璧に閉じられる
空 ....
クリスマスの精霊
セイント・ニコラスへ、

へいぼんな親の 
どこにでもある 
ありふれた願い

今年もまた、
クリスマスをいわえることに
感謝しながら

誰もが請う、だから ....
{引用=
 靴の、物語り

【 冬の靴の同意語が、なんだって?
  仲間はいるのかって? 】
― 冬の寒さを、雨のぬかるみをさえぎる
  保護してくれるものをさがすの、
  心をかざった ....
やわらか
マシュマロ
冬の庭に 小さな実をさらけだし
小人の作る あわい白玉が
あちこちに 雪をふらせて、
 
寒いね、
ここでは、そんな優しさは許されないのです
ここでは、強 ....
杉の梢のうえに
あなたの声を聞いた気がしたのです
…枝の間に、冬の鳥のさえずりの中に、
 ひとつ、ふたつ…
タンポポの綿毛になって
飛んで行くのですね、

とめたって
きっともう  ....
{引用=

赤錆びた鉄くずに
音ばかりがしてきそうで、
枝の間にのぞく空の端に
来るはずもない
飛行機をみていた
確かにここでは、ディーゼルの音が
あんなにも していたのに
St.C ....
赤い屋根のお庭には、
たくさんの死骸が
ごろごろと横たわっていました
胴体を切られた者達が、

七重八重になって、乱雑に
ひしゃげた腕が
その間に差し出されては、
修羅場をいっそう ....
うつむきながら
老婆があゆむ
右の手にしたほそい杖
すりきれたコートにつつまれて
冬の濡れた芝の上を
さまようように
あきらめたように

差し出す雑誌に
日本のことがかいてあるの ....
   言葉を、さがすのです 

   くろうしながら
 伝えるのは
  もどかしい けれど

本当に言いたいことは 
行の間や【。】のなか
星の間のくらやみや
言葉のすき間にかく ....
鳥の飛ぶ
銀のピアスをもらったよ


こいつったら ときどき
姿をかえるから
翼を広げてとびまわる


だから、耳をひっぱったりして、
やんちゃな赤ちゃんみたい 
でも、ありがと ....
■■■■■■■■□□
■■■■□□□□□■
■■■■□□■■□□
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■■■■■■□□■■
 
{引用=           
これは、リンゴの木の前に立っている私 ....
{ルビ=
突然のお手紙失礼致します。
何をと思われず、どうか先をお読みください。
この手紙は、招待状でございます。
私どもの国にいらっしゃいませんか?
急なご連絡でまことに恐縮ですが、
私 ....
テーブルの上には、
分からないことばかり
整然すぎるほど あふれ
どれが なになのかを
さがして、時間を費やすけれども
けしてそれは、愚かなことなどでは
ないのです。



 ....
{ルビ=アヒルの子} {引用=

今日 {ルビ午后=ごご}の空は、
秋をきびしく拒絶していました。
その審判は、言葉や法則でなく、
まして、表象された風景などでも
なかった。

許しはしないと、
風や雲の ....
もっと話を聞かせてくれませんか

そうしたら、
あたしは、言葉のあいまに置かれた
なだらかな読点【、】に背をもたせ、
気まぐれに口をつぐむあなたの 数知れぬ句点【。】の
小さなその ....
{引用=

悲しむことなどいつでもできるのです 

とどかない想いは、手にあまるほどなのに
あきらめない
今という日をすごす 今日

           透明な引き潮は、
小さな入 ....
 成層圏              私風景
{引用=

そらのひろがりが       【 騒音のやまない
手にあまるこんな日は、      プラタナスの並木
苦しいのがわかっていながら    ....
月乃助(306)
タイトル カテゴリ Point 日付
「残花」自由詩10*10/1/20 6:55
Renaissance自由詩10*10/1/15 6:28
Blue Heron自由詩18*10/1/10 17:20
「天使の島」自由詩10*10/1/7 8:11
「恋情」自由詩12*10/1/4 8:23
Dad自由詩8*10/1/2 14:11
closing自由詩7*09/12/31 7:09
午後の月自由詩10*09/12/29 16:23
R.S.V.P.自由詩9*09/12/26 15:05
Spirit of Christmas自由詩7*09/12/23 8:25
アマリリス自由詩16*09/12/20 13:42
セント・ニコラス自由詩4*09/12/18 5:21
Holy night自由詩8*09/12/16 8:52
Wishing list自由詩12*09/12/14 5:14
Toe shoes自由詩8*09/12/12 5:09
「雪の実」自由詩6*09/12/10 5:12
「綿毛」自由詩6*09/12/7 12:37
Bus stop/パール・ハーバー自由詩9*09/12/7 5:18
X 29.50自由詩5*09/12/5 6:01
Maria自由詩7*09/12/2 15:01
「花 束」自由詩8*09/12/1 5:15
銀のピアス自由詩9*09/11/29 2:17
りんご写真自由詩6*09/11/27 15:39
「こびとの国からの招待状」自由詩4+*09/11/26 4:20
別れの灯り自由詩5*09/11/25 5:06
みにくいアヒルの子自由詩4*09/11/24 16:25
冬の宿る自由詩6*09/11/23 12:51
銀杏自由詩11*09/11/21 5:46
「三元素」自由詩6*09/11/18 16:07
空の下の私風景自由詩7*09/11/15 12:27

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