どうしてかおれがここに生え
風が無いだがそよいでいるのは
波が無いだが漂っているのは
ああ おまえかい
不確かでも いいかい
憎むには空気が足りず
掴み難い構造の手を透かしながらも
ただ ....
私は箱です
ありがとうの箱です
あとは忘れました
たまにあなたに会いたくなります
いつまでも開けないで下さい
苦しいだけだから
でも
ありがとう
ありがとうの箱 ....
転ぶ
そして
また転ぶだろう
僕は
望みどおりに
爆発的転倒哲学を打つ
言葉は生き埋めた
いちいち
いちたすいちの答えを反芻して
ぎゅっと
唾を飲みこむ
どうしても生きる意味が
....
帰る家がない ほんとうに帰る家がない
廊下しかない 部屋がない 電気が点かない
真っ暗な廊下しかない 歩いていても帰れない
帰る家ではない
動物が居る 百万匹居る
五月蝿くて仕方ない
....
電信柱のカラスを
仰向けにしてしまってよと
君がそんなことばかり
言ってたから
のど飴を舐める旅に出て
もう
帰って来れなくなった
冬の太陽が投下する限界を浴びて
蜜柑を剥くのが憎らし ....
1 2 3
0.07sec.