さよなら君よ
君と出会った
私は白髪が増え
共に頭を薄くし
良いも悪いも過ごした
よく白い草原の上戯れたね
先に逝く君へ
許して欲しい
時に粗野な態度もあった
....
雨は止め処無く
世界に降り注ぐ
重く冷たい
腕に弾け
流れる
この一滴
街を行き交う
人々は御を着飾り
傘をさして
雨を避ける
濡れたくはない
濡らされたくはない
それ ....
今日も
ポンコツタイムマシーンに
乗っかって
ふらふら
ぶらぶら
行く宛も無く
カッ!っと
ブッ飛んで
開いた世界
ツンと鼻を突く
河辺の宿
宿主は眠り猫
ツンと鼻に付 ....
ため息を吐いた
昨日も一昨日もその前も
長い長い溜め息の橋を渡る様に
ずっとずっと前から
ため息を吐くと幸せが逃げて行く
なんて言われても
と思ったけど
今の今までため息を吐 ....
今日
万の人が
死にました
今日
千の人が
死にました
今日
百の人が
死にました
今日
十の人が
死にました
今日
人が
死にました
....
こねこね
こねこね
小さな手に余る
大きな生地
こねこね
こねこね
非力な手に余る
硬い生地
ママが作った生地
ママが丸めた生地
ママがくれた生地
こねこ ....
この男
牛車の番人にして
我詩人と名乗る
牛は立ち止まり
男は押し引きするが
びくともせず
飼い葉を与えれば
食い尽くし動かず
流行りの歌を唄えば
聴き入り眠 ....
タクシーの車窓から…
慣れ親しんだこの街を出る
バックパックには
使い古したメモ帳
何の気無しに横たわる筆記具達
暗さを彩る子供染みたお菓子達
……
大した物は無い
何だか馴染 ....
今日も太陽は僕らを照らす
それは第一声から始まり
僕らは走り出す
流れる街を横目に
意気揚々と飛び出したのも束の間
嫌気がさして早々に棄権する仲間がいる
悪く言う奴もいるけど
ア ....
風の中のミィ
押し潰されそうな
小さな体を
必死に支える
可憐な笑顔
憶えているかな
丸く小さな影
ただ泣いていた
小学校の下駄箱を
風の中のミィ
一瞬でアイド ....
ぽっかり
スースー
私に空いた穴
嫌いなあの大根で
嫌いなところ一つ二つ…探して
ペタ ペタ ペッタン
穴を消して
空を望み
目尻を下げて
目を細め
陽気にまた歩い ....
夕暮れまで遊んで
楽しく笑って
喧嘩して泣いて
何と無く時は過ぎて
帰ろうとする
私の手をとり
「もっと遊ぼうよ」
震える手に
私も肩を震わせた
本当は
「バイバイ ....
朝起きて
朝食もそこそこ
新聞開らけば
頼んでも無いのに
暗い時代が
飛び出して
今日もスタートで
躓いた気分
思えば
暗いの明るいの
今日も昨日も明日も
会社でも学校で ....
正義の名の下
今
人々が集い
声高らか叫ぶ
我は正義也!
街を歩けば
我は正義也!
テレビを点ければ
我は正義也!
ラジオを聴けば
我は正義也!
....
ポツリ ポツン
ポツリ ポツン
真新しい黄色の長靴
真新しい空色の合羽
先を急ぎながら慎重に
ヨタヨタと…
次々と
落ちてくる妖精
不思議そうに
空を見つめ
手を ....
トン トン
トン
どうしてキミは
オオカミの皮をかぶっているの?
オオカミの皮をかぶったデリー
ウ〜 ウ〜
オオカミのマネして
うなり声
羊は首をかしげて
トコトコ
歩いてく
....
私は未だ
まどろみの中
目覚まし時計が
鳴っている
わかってはいるけど…
地上に舞い降りた
織姫と夏彦
感動の再会も早々に
夏彦は両手いっぱいの
高級ブランドの紙袋を持って
....
蒼天に浮かぶ美しき表現者
透き通る白
誰もが魅了され
とらえる者を許さない
その柔和な所作
それは不可解な感覚
その美しさは
比類無きもので無い
だが唯一つ
地上の人々を包む ....
潮風は冷たく
大工は今日も砂浜で
近くて遠い
憧れの離島を
眺めてる
島へと続く海は
荒れ狂うばかり
岩場のセイウチは
「おまえには無理だ」
「海を{ルビ汚=けが}したことを ....
川底で
せせらぎを奏でる
石ころの様に
なりたい…
いつの間にか
川底の底
藻を生やし
身は重く
日々
身は削られるのに
耐えているだけの
石ころ
ほの暗く
時よ ....
神様ありがとう
私に素晴らしい出会いを
与えてくれて
キミは
出会って間もない
私の恋人
私に笑顔をくれる
キミはいつも急ぎ足
「きをつけて」
途端につまづいて
キミは痛さ ....
君よ
強く羽ばたき
何処へ翔び発ち…
何処まで翔びたい?
君よ
わかってるはずさ
あの峰を越えられないと…
それは偉業でなく無謀だと…
君よ
知っ ....
おはよう
おはようお月さま
今日はツンツンすまし顔
あのね今日ねぇ…
お話し聞いてよ
おやすみお月さま
また明日
おはよう
おはようお月さま
今日はとても ....
私の白くまさん
ふわふわ モコモコ
あったかい
いつも
甘える私を
優しく包んでくれる
ふわふわ モコモコ
あったかい
いつも
わがままな私と
遊んでくれる
....
キミがその手を伸ばす
私はキミの手を包み
キミは私に愛を描き
私はキミに愛を詠う
高貴な空を見つめ
積木を積み上げる私達
一つ一つの言の葉に
私は恋し
一つ一つの仕草に
キミ ....
春の雪
少し冷える手を
ポケットに
押し込めて
バスを待つ
{ルビ路=みち}の向こう側
黄色の長靴履いた
ハシャグ子の手を
しっかりと握る母
若い親子が
なんだか楽しそう
....
君は路上の空き缶みたい
行く先を決めず
カラカラ 音を発て
蹴られたり 轢かれたり
潰されたり
ジッとしてると思ったら
何時止むやも知れぬ
突風に流され
カラ カラ コロン
....
小さな公園
いつもの様に
早起きして
円柱型の椅子の上
この世界は我がもの
なんて演じてみたり
そんな私は
猫です
トボトボ
トボトボ
仔猫はうつ向いて
“死んじゃったの ....
捻り出された想いは
ホースを伝い
溢れる言葉に変え
シャワーヘッドから降り注いで
散々になった言葉は再会し
絡み合っては離れ
魅惑の扉へと
吸い込まれる
瞼を開いて
仰げば一 ....
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