星の粉に
流星二粒
月の半欠片
夜空に混ぜ
虫の音少々
半透明の道化師が
差し出す秋の静けさは
手足に
そっ ....
寝床の中
遠く微かに
聞こえる犬の呼ぶ声
そこにも僕自身が
いるような
ミルクに近い月の光り
アイス珈琲に混ぜた夜
深夜放送に明け暮れた
忘れたはずの夜の落し物
風からまる腕で抱きしめていた
倒した知恵の杖
指す道を倒れながら倒れながら
....
あと1時間で
仕事に行きます
感性に酔いつぶれた
千鳥足の心は
とりあえず脱いで
おきます
なんでもありと
そうでない世界の
僕だけの鳥居を
....
ナマ物です
賞味期限を過ぎると
ただの知識になります
ので御注意ください
経験の知識は
開封後お早めに御賞味ください
経験の知識は
よく振ってからお飲みください
....
塗りたい色は
ただ青と呼ばれてただけで
そこに広がる
光りの粉は
ただ星と呼ばれていただけで
現れただけで
表したかったわけでも無く
....
白と黒の樫の木の時
過ぎ去った羽根を伸ばす木菟
折れ曲がった追憶
無口な星と人の間
単音の呼び声
ほう
ほうっ
ど ....
ラテンの猫
粘土の焼けた瞳
河の流れを胸に秘め
光沢の粒を晒す
記憶の階段を
駆け下る
コツン
静まり返った月色のススキ野
突然 ....
窓を開け
思い出すだけ
窓の開け方を忘れ
思い出す為に
窓を開ける
開ける ....
神無月も近いのに
雨音
心の裏側を叩く
響いているのは
....
みえnight
ついてnight
星々は囁く
なにもかも
見えないと思ってた
夜だから
星 ....
炎さえ
噴き出す不安定
焦がす空に
染め自らの質量を
封じ込め
人を演じ
理解を超えたものへ
答えを問い続ける
....
リアルに見える鏡に立ち向かう猫
気がつけよ
鏡だよ
それを見つめる
刷り込まれた感覚半分
現実とは
....
風の通る部屋より
風の通る心に住みたい
陽のあたる部屋より
陽のあたる心に住みたい
高いところにある部屋より
高いところにある心に住みたい
祈ることは
イメージすること
想像は創造の入り口
きっと
微笑んでいるんだろう
僕は神様なんか
見たことは無い
でも
ずっと前から
もおいいかい
....
単調な波間に見え隠れ
変わらない右手あたりの夢に
変わっていく左手あたりの指先が
触れては
黒い夜に埋もれる
くるくる ....
どんなふうに見えますか
手探りでしか感じない僕に
教えてください
街行く人々の顔は
どんなふうに ....
まだ春だと言うのに
焼ける万華鏡の景色
溶けていく
まだ碧き獅子の
輪郭が弧を描いているのに
溶けていく
降り続 ....
未 知
寝不足の頭
不足感だけが
続いているように思え
動かない空を
動かない心が見つめた
動かない心を
動かない心が見つめた
....
斬新に
新しいを
感じるは容易いか
斬新でないに
新しいを
感じるは難しいか
感じる人
また斬新を生み出す
ねぇ
あんた
まさか煙草なんか吸ってないよね
まだ若かった僕は黙り込んだ
あたしと煙草
どっちを選ぶの?
まだ若かった僕は
次の日
彼女 ....
半分頭痛
半分胸が痛む
半分がクセモノ
半分がマトモ
半分悩んで
半分が投げやり
半分がクセモノ
半分がマトモ
剥き出した
尖 ....
花
散る散る
満ちる
猿と棒
僕とパソコン
繰り返す変換
埋められる空白
猿は棒を
僕は変換を繰り返す
猿は欲求を満たし
....
電車の窓は
みんなの空が
輝いていたんだ
座席と吊革の
旅人は
小さな液晶の
窓を開き
自分の空に
話しかけている
僕は僕で旅の途中に
....
いちのうらはろく
自分自身
よく
わからないものだから
文字を手に取る
ろくのうらはいち
自分自身
解説者でも ....
見も知らぬ
濃い緑の葉を拾った
落ち葉では
あったが
少し表面が艶を残し
生きてきた軌跡を
浮き彫りにしていた
その人の言葉は
繰り返し響いた
....
てがみがきたれ
てがみがきたり
おかねも
おはなも
ひとも
まるでダイア
むくちな
あにいに
あってきた
....
曲がった僕を
曲げて真っ直ぐにしてくれる
だから僕は曲を聴く
なんにも無い
夜中の空気が
ぱっかりと割れて
僕自身を吸い込んでいく
そこへ生まれていくんだね
これから
そこへ生まれていく ....
1 2
0.37sec.