恋人が急によそよそしくなる
友人の目がすぐ伏せてしまう
上司が理由もなく怒り始める
百貨店にいくと本日臨時休業
昼食の店はぴったりいっぱい
生憎その巻だけ切れてまして
チラシ配りが僕だけく ....
ひとは十代で愛した歌を忘れない
ひとは十代で愛した人を忘れない
青、かったな
でも
春、だったな

きょう僕の
二十代が終わる

青かったな
でも、
春だったな


あなたに会ったよ
夕方 金曜
こみあう郊外のマーケット

カートを押して
気づけば
目の前にあなたがいた

みつめる僕の視線を
たくみに外す
あなたのしぐさに
胸をつか ....
背を追われ
背に従いて
青い群れのなかをいく

ゆうべ泣いた
白い顔を伏せ

青い群れのなかをいく

なつかしい
あなたの声にも
少年の顔でふりかえることは
もうない

青 ....
神様、その時が来ましたら
お願いがひとつあります。

その時は暮れゆく西の空に
黒沢映画『用心棒』のような
太く荒々しい筆文字の



ではなく、
クロード・ルルーシュの『 ....
枕元に外した
メガネの瞼を
そっと下ろしてやり

眠るときも
髪を七三に分けておく

深夜
明かりが消せない部屋の
無影灯に浮かび上がる
手術台のような
蒼白のベッドの上で

 ....
まっ白い
豆腐を
そっと
水底から
すくいあげるように

たいせつにしてきただろうか


リリースした
魚を
ゆっくりとした眼差しで
見送るように

やさしくしてきただろう ....
手のひらのキズは
キズ薬が治してくれる
うっすらと
キズあとを残して

胸のいたみは
日にち薬が
ゆっくりと
時間をかけて治してくれる
いたみの記憶を残して

薬箱を引出しにしま ....
一 

何か罪ほろぼしがしたいけど
そうね 何がいいかしら

何でもいいから言ってくれ
それじゃ すこし甘えてみたい

今なら何でもしてあげる
その気持だけで十分よ

ごめんよ  ....
一 

消し忘れた ラジオから
あなたと聴いた 歌が流れる

とおい過去から
届いた手紙のように 
なつかしいわ

今はもう
街を離れて 
海辺で暮らす
嵐(しけ)は過ぎ  ....
枕元に外した
眼鏡の瞼をそっと
降ろしてやり

寝る時も髪を
七三に分けておく

空を飛ぶ夢を
四十過ぎた
今も
見る
もう
秋をくくっておしまいよ
ありあわせのヒモでいいから

週刊誌と新聞紙を
別々にするように

そう
風と光は
別々にくくって





お別れだ
  
朝の
ほの暗い襟を
すべるネクタイ

今日はプレーンノット
会社と片結び

電車のドアに
ペイズリ―を挟まれて行く

50キロ先の
会社は雨
身長1メートル77センチ
体重76キログラム
日本人成年男子の
こころの大きさは

タテ7ミリ
ヨコ7ミリ
高さ7ミリ

角砂糖
一個サイズ
と判明しました



(ちな ....
 ・ ・ ・ ・ ・ ・
 木哺デハ
 北東ノ風 風力8
 気温7度
 1024ヘクトパスカル
 晴レ

 鬱瀏島デハ
 北北東ノ風 風力5
 気温3度
 1018ヘクトパスカル
 ....
今年の梅雨は
ながく暗く
何もかも腐らせてしまうまで
終わらないようだった

水道の蛇口をひねると
締める直前に
白いクラゲのようなものが
ぬるりと出てきて
コップの中に浮かんだ
 ....
行きつけのバーでは
瓶がみな逆立ちしている

バーボンの細いネックは
ここでは
美しい脚にかわる

からだには
さまざまな衣装(ラベル)を
バスタオルのように巻きつけて

ダブル ....
指先つまんで3g
親指人指し
ひろげて14cm
手の甲浸して3cm
両手かさねて
おむすびできた

熱っちっちっち
耳たぶひんやり34度
おでこに手をあて
38度 う〜ん

右 ....
ひとは胸に
一枚の白い紙をもって
生まれてくる

やがてそこには
おとなになったらなりたい
夢が書かれ、

送辞や答辞の書かれる
春もあるだろう

結局出せなかった
ラブレター ....
ryou(20)
タイトル カテゴリ Point 日付
後ろ前自由詩319/11/26 14:51
十代自由詩119/11/26 8:48
二十代自由詩019/11/26 8:44
マーケットで自由詩119/11/24 10:37
朝霞自由詩6+19/11/21 16:50
#やさしい世界の終わり方自由詩0*18/10/15 20:23
入眠自由詩416/2/26 20:19
寝顔に自由詩516/2/23 19:46
薬箱自由詩416/2/21 7:51
罪ほろぼし自由詩211/1/14 15:38
人はなぜ自由詩211/1/10 17:04
入眠自由詩310/11/30 8:25
転居自由詩410/11/27 9:03
出勤自由詩010/7/7 11:13
こころの大きさについての報告自由詩110/7/5 16:25
「オヤスミナサイ」自由詩210/7/3 15:47
梅雨自由詩410/7/2 14:33
逆立ち自由詩210/7/1 14:31
手計り自由詩010/6/28 12:29
一枚の白い紙自由詩210/6/27 12:25

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