センチメートル、ミリメートル
なんでもいいから測りなさい
ああ神さま、仏さま
定規はうちに置いてきた
あたしは定規を忘れたの

あたしの隣の男の子
吾は戦国武将なり
いざセップクつかま ....
空気に衝突して割れる声の破片が
あの同じ恐怖の温度をもって
心臓に突き刺さる

長い階段の一段一段を
少女の裸足が
危なっかしく下りてくる

何から逃れ来るのか、
わたしは知らない
 ....
人工コスモスの隣には
乱れたシーツのような砂丘があった
日光の幻影を
砂の中に溺死させようとして
仮定法過去は無駄使いされる
機械音の聖書を寝息のそばに


星座模様のウイルスたちが
 ....
涙をふいてください。
あなたの長い髪を、
ハンカチがわりに、
少女がするように。
お願いだから、
涙をふいてください。
わたしの心臓のために。

私はあなたにキスをする。
私はあなた ....
―白線の内側にお下がりください。

内側じゃダメだ。
是が非でも外だ。

―まもなく…

時計は5秒を切っている。
マークがきついぞ。
冷静になれ。
フリーになれ。

―お下が ....
水を恐れる人々がゆく。
プラスチック傘にしがみ付き、
ばらまかれた、
ゴム球みたいに、
震え、慄く、
それぞれの人工色を、
ぶつけ合いながら。

地上への抑圧された憎しみを、
天は暗 ....
殴れ!
顔面を殴れ!
あのニヤニヤ笑いを、
いやというほど、
八つ裂きにしてしまえ!
今だ、
ついにこの時がきた。
あいつが目の前にいるぞ。
しかも二十年前の姿のままだ。
見ろ、初め ....
夢から覚めると 部屋だった
オレンジ色の 部屋だった
燃えるカアテン 葉の落ちた
枝の 輪郭うつってた
暗い暗い 椅子の陰
虫が一匹 逃げ込んだ
昼の夢から 這い出した
イモムシみたいに ....
1

私がただ、
眩しくて手をのばすなら、
日の当たる場所に、
古く乾いた存在があってほしい。
美しく光る埃が、
波の気を引く、
ときめくような、
昨日のプレゼント。
ビーチでスキ ....
あなたがなげた 紙飛行機。
十一月の 校庭で、
ふわりと浮いた 魔法みたいに。 
飛べ! そうあなたが命じると、
あっというまに クスノキの、
いちばん上の 枝より高く、
もっと高く 舞い ....
架空のサボテンの花が、
わたしの目の輝きの、
十分の一を、
忘れ去られた、
灰色の波にぶつけている。

雪が降る、暗黒の谷を歩く。
錠剤のような愛に、
わたしの膝は震えている。
キッ ....
切望することは、
あなたが外側に在ると、
認めることでしょう。
あなたに会うために、
何百もの方法を築きました。
あなたが囁く時、
愛でいっぱいでした。
この有害な混乱に、
わたしはば ....
錆色、妖水、試験管。
この夜空、その一滴で、
麻痺させるのは誰。
桃源郷の、咽び泣き、
高速道路を、やって来て、
それから何処へ往くの。

透明な静謐は、
宇宙の彼方。

星にすむ ....
ワスレナグサの風が吹く、
雷の領域のなかで、
私はあなたを作らなければならない。
最初の溜息はときに、
天性のその鞭で私の魂をなめる。
音を立てず、逃げ出し、
それから私は一度振り返る。
 ....
K・フラグメント(14)
タイトル カテゴリ Point 日付
あたしは定規を忘れたの自由詩311/7/10 7:07
鋭い叫び声ではじまる夢自由詩211/7/5 4:28
退屈な女の子のための病院の廊下自由詩109/2/8 4:44
翼の生えた夢をみる自由詩208/10/5 4:44
架空の軌道自由詩208/9/27 2:43
人工色の巡礼自由詩108/9/26 2:04
自由詩108/9/19 1:44
闇の完成自由詩008/9/18 10:21
海のそばの小さな家で自由詩108/9/17 22:38
あなたの紙飛行機自由詩208/9/16 11:10
祈り自由詩308/9/15 2:24
名も知らぬ女の手記より自由詩408/9/13 22:18
天体顕微鏡自由詩208/9/13 13:26
暗黒の電子レンジ自由詩108/9/13 3:11

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