「捧げる詩集」(1995年・緑鯨社)には、1988年から1990年にわたって個人誌「風羅坊」に発表した作品を収めた。個人誌といっても、B4用紙に短い詩を毎号6〜8篇コピーして読んでほしい人に見境もな .... 毎度ありがとうございました
こんどお会いするときまで
つつがなくおすごしください
ぼくは生活と 
そうでないものの間の距離を 
はかりそこねる者
その両端にひきさかれ
かつ跨がろうとする ....
やがて魔法は解けるだろう                                                         
強力粉をいれても                      ....
春一番が吹いて                                 
次の日 二番が吹いて                                     
日をおって 次つぎ ....
ぼくはさむ風を知っている                                     
ほどよくちぢこまる肉体が                                      ....
どこで弁当をひろげよう
昼ちかく たどりついた街の
日なたという日なたは
こども連れの若い主婦たちと
近所の猫どもで占められ
太陽の塔のしたの
とっておきの日だまりには
ホームレスがひと ....
あ ちょっと                                 
そこの                                     
なにやらごたいそうな        ....
お元気そうでなによりでございます                                 
半年ぶりのごあいさつにまいりました                                 ....
今日ハナミズキの花が見えたよ                                                                  
もはやぼくの内側に          ....
「みんな珍しく年をとった」 ※                                 
月夜だから                                              ....
「私は挽歌はうたわない」                           
あした逝く人よ                              
きみの魂とやらが平安でありますように  ....
あたりには                                 
草木いっぽん見あたらないのに                                     
空から突然   ....
みたされない思いや                                 
過剰な言葉に                                      
ひき寄せられるので  ....
また春がきたね
「のどかに愛し
 愛して死のう」
と囁くたびに
あなたも歳をとり
ぼくも
樹木の内側に広がる空洞のように惚けて
なみだいっぱい流したことも
愛されたことも
みんな忘れ ....
このようにして世界がおわる                                 
あなたの腰に手をまわし                                     
ささ ....
                                 
「売らんかな花の心をともどもに」                                     
外まわりをしている人 ....
なるほど きみらにはきみらの言い分がある
屋根の下 夜の室内で
呻いたり おどけたり
それはそれで結構な見世物だ
拍手!
ところでぼくは戸外に身をおき
風物とともにうつろう役である
ひと ....
「白梅のポップコーンと咲きにけり」                                 
などと 思わずつぶやいてしまう                                  ....
しばらく詩をかくのを忘れていた                                 
それはいいことだ                                     
そして ....
森に 街に 空に                             
さんざめく                               
いきものたちの ささやかないとなみ       ....
非番の日
みえこは赤ン坊をつれて外出中
(退屈なので)ぼくは
近所のスーパーに出かけた
食品を手にしてはいちいち
(退屈なので)
表示内容を大声で読み上げた
「着色料に発色剤 合成保存料 ....
寝起きはネコのようであり
うつぶせで顔をあげると
アザラシのようであり
つかまり立ちしてキョロキョロすると
イタチのようであり
よつんばいで這いあるく格好は
イグアナのようであり
ゲジゲ ....
平成元年五月六日午前八時三十八分
きみはこの世にあらわれた
なんて真新しい
しわくちゃないのちなんだ
嫉妬と羨望 そして羞恥から
たちなおるための時間を少し
ぼくにくれ
そのあとでなら  ....
きみにとってぼくがそうであったように                   
ぼくらにひとつの指針が ....
みえこが                                   
おなかの赤ちゃんに話しかけ                     
仮の名を呼んでいる               ....
ときどき風も停滞して、さ                                 
いかにもなんか考えてるふうに                                     
 ....
男の子だったら
悠人という名がいい
ゆうと 悠然と人生をわたるひと
みえこも大賛成
女の子だったら
悠帆にしよう
ゆうほ 悠々と海をいく帆船
あるいはUFO 未確認飛行物体
みえこは猛 ....
みえこは日増しにおなかをせりだし                       
いまではぼくのと いい勝負                           
でも内容がちがうと 夜ごと     ....
風と砂の町 その四つ辻を
吹きわたる口笛
マリンブルーの
めざめのきわに殺到しては
悔恨のようにひいてゆく魚影
ぼくの矜恃 ぼくの出自
そんなもん ありゃしないぜ
「何処カラ来タノ? 何 ....
まだ柔らかいオブジェ
蠕動しているくちひげ
最後の作品はみずからの死体だった
さけられない悪夢にも青空があるように
はてしない無の領域にも鼓動をうつ宝飾がある?
いいえ
いまでもすべての見 ....
よねたみつひろ(45)
タイトル カテゴリ Point 日付
あとがき自由詩1304/2/4 23:54
毎度ありがとうございました自由詩804/2/2 21:30
やがて魔法は解けるだろう自由詩804/2/2 21:29
春一番が吹いて自由詩604/2/2 7:48
ぼくはさむ風を知っている自由詩604/2/1 20:39
どこで弁当を自由詩604/2/1 20:38
あ ちょっと自由詩704/2/1 6:59
ごあいさつ自由詩504/1/31 20:31
ハナミズキ自由詩504/1/31 20:30
もののけたちの交歓会自由詩104/1/30 22:04
あした逝く人よ自由詩804/1/30 8:12
桜惑星自由詩604/1/30 8:10
深淵を携行するひと自由詩604/1/29 7:57
また春がきたね自由詩6*04/1/29 7:56
このようにして世界がおわる自由詩704/1/28 7:40
このようにして世界がおわる ってか自由詩304/1/28 7:39
なるほど きみらにはきみらの言い分がある自由詩304/1/27 1:13
ぼくは春の行商人だ自由詩7*04/1/27 1:03
しばらく詩をかくのを忘れていた自由詩804/1/26 0:19
森に 街に 空に自由詩704/1/26 0:17
非番の日自由詩604/1/24 22:23
寝起きはネコのようであり自由詩604/1/24 22:21
平成元年五月六日午前八時三十八分自由詩504/1/24 22:20
きみにとってぼくがそうであったように自由詩1204/1/23 19:25
空耳自由詩1804/1/22 7:50
ときどき風も停滞して、さ自由詩704/1/22 7:47
男の子だったら自由詩704/1/22 7:44
みえこは日増しにおなかをせりだし自由詩704/1/21 7:47
風と砂の町 その四つ辻を自由詩304/1/21 7:45
まだ柔らかいオブジェ自由詩504/1/20 8:09

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