仕事の帰り
いつも僕は駅前のコーヒー屋に寄る
200円や300円のコーヒーに
おいしいとかまずいとか
言いはしないよ
君と初めて
二人きりになった
場所だから ....
俺は 毎日だらしなく暮らしてる
いきあたりばったりで
生きている
ただ 息してるだけじゃなくて
ただ 心臓が動いてるだけじゃなくて
心の底の炎は
消えそうでも
必死に燃えてるんだ ....
夜のバス停は寒い
バスを待つ人は
何を思っている
俺の乗りたいバスは
昨日も
今日も
来なかった
明日は来るのか
俺の乗りたいバスは
なかなか来な ....
去り行く時は
季節と同じで
美しい色彩と
深い爪あとを残す
僕の中では
君との出逢いも
別れも
昨日のことのように
思い出す
二人で見た
サ ....
僕は何をためらっているんだろう
君のことは
忘れたのに
新しい恋が始まっているのに
オレンジ色とレモン色の光を見ると
君を思い出して
心が揺れる
僕は何を怖が ....
俺は あの人といるかぎり
泣いたり 笑ったり 怒ったり
素直になることができた
だけど
あの人はもういない
俺の愛は
春に小さく 小さく 咲いた
夏の太陽に焼かれて
弱っていっ ....
俺はどうしようもなく
イライラする夜がある
あの人の声を想い出してみる
笑い声や怒った声も
甦る
もう
会うことは無いだろうけど
俺は
どうしようもなく ....
僕が仕事で初めての土地に行った
そこで
素晴らしい夜景を見たよ
高層ビルとは全然違う
白とオレンジの
暖かい夜景だった
今日
君を連れて来られてよかったよ
....
冬の日差しを浴びて
輝いた
甘い香りの憧れ
恋とはわからず
愛を知らず
僕は
ただ君を見ているだけで
幸せだった
冬の日差しの中で甦る
君の面影
....
お前は
俺が無罪か有罪かばかり
考えてるんだろう
罪の無い
人間なんていやしないぜ
俺も
お前も
誰かを傷つけて
誰かに傷つけられて
生きているん ....
一面の白い雪の上に
黒い花びらを散らす
黒い花びらは
俺が流せなかった涙
黒い花びらは
俺のつらくても
なつかしい想い出
黒い花びらは
俺が巻き起こした ....
君が
僕の腕の中で
眼を覚ました
今日は雨だよ
窓からそっと見る
ふたりとも
だまって雨の音を聴く
君と僕が
初めて逢ったのも
雨の日だった
....
俺は 雨の中 ぼっーと歩いていた
雨で折れちまった 花を拾った
名前は知らない
酒の瓶に
そっとさした
この花は もっと綺麗だったにちがいない
ひっそりと
それでも かがやく ....
俺は先走るからいけない
いつも
遠くばかりを見て
足元の段差に気付かずに
こける
躓き通しだ
季節も
俺の中で空回りする
親しいヤツから見れば
危なっかしくて
ぶき ....
僕は花屋に行ったよ
すこし
照れくさかったけど
君に花を贈りたかった
かすみ草だけの
花束だよ
ピンクのリボンをかけてもらったよ
僕は
これ以上は望まな ....
今日は雨だね
雨が
何千、何万の輝く槍となって
僕の体に突き刺さる
あの時の痛みに比べれば
この方がいいよ
僕と君は出逢った頃
とても話が合った
よくし ....
俺はあなたにとって
何だったのか
今更聴く気はない
俺はあなたと逢って
良かった
想い出はたいしてないけど
あなたの顔も声も
忘れはしないぜ
ほんの短い時間でも
お互い必要だ ....
君からのエアメール
何通目だろう
僕がかける言葉はあまりないけれど
心から
僕の心からの
言葉をいつも書いているよ
「体に気をつけるんだ」
「来年はあえるね」
....
遠くで雷の音がきこえる
俺は 雷も稲妻も嫌いじゃない
雷に打たれないと
わからない 衝撃
走る稲妻のごとき痛み
雷に打たれたような
突然の出会い
突然の別れ
春の雷に
....
死んだ人間が生き返らないように
愛情も
友情も
感情も
失くしてしまったら
ずべては終わる
帰らぬ面影
おぼろげな記憶
遠い昨日
虹の向こうに何がある
きみはがよく言っていた
それは知らないほうがいいと
俺は思うぜ
虹はすぐ消える
人の恋のように
人の夢のように
形を残さず
消えて ....
僕の住む街で
冬の終わる前に
もう1度雪を見たいんだ
君と僕が出逢った
この街で
君は
雪のように
白くて軽かった
白い指に
ムーンストーンの指輪 ....
人間はいろいろな顔を持つ
多面体
可愛くて人なつっこい子供を演じ
繊細で壊れそうな青年を演じ
無頼な反面
人恋しい大人を演じる
そして
聡明で物分りのいい息子 ....
僕は駅前のコーヒー屋で
君の帰りを待つ
僕と君は
休みがちがうから
君が仕事から
帰ってくるのを
このコーヒー屋で待つ
君も僕がいるのを
知っていたから ....
人は
星と月に導かれて歩いていくこともある
一筋の光もない闇夜を
たいまつも無しで
歩かなくちゃいけないこともあるぜ
俺も
「罪びと」と「聖者」の顔を持つ
誰も
「罪びと」と「 ....
久しぶりに酒を飲む
なぜか俺は
缶をめちゃくちゃに潰す癖がある
煙草の箱もねじり捨てる
別に恨みがあるわけじゃない
体にいいと思って
大酒飲んで煙草吸ってるバカもいないぜ
....
ベットに寝転がって
安い赤ワインを口のみしてたら
こぼしちまった
赤いシミがポタポタついてるよ
赤ワインのシミを取るのは
白ワイン
赤は血の色
白は無の色
....
今日の夜空は
都会のわりには
星が綺麗だよ
あなたの古里は
もっと星が綺麗だろう
人が死なない日なんてなくて
人が生まれない日なんてなくて
また星が消えれば
....
俺はもらい物の
ブランデーを
リンゴジュースで割って飲む
飲み方としては
邪道だけど
いけるよ
昔は甘い酒は嫌いだった
今は飲むんだぜ
甘い酒に酔って
甘い夢に酔う
....
君は
ピンク色の和紙と
白い和紙で
花を作る
寂しそうに
悲しそうに
作るんだね
外は寒くて
涙も凍ってしまうかもしれない
言葉も凍ってしまうかも ....
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