最近はほとんどの時間を
記憶を食べて過ごす

口に含み
よく噛んで飲み込む
そして、
次の記憶を口に含む
ひたひたと雨のふる夜の路地に小さな女の子が立っていた
女の子は少し屈んだかと思うと
黒いアスファルトの上でおしっこを始めた
雨とおしっこは混ざりあい低いほうへ流れていった

マンション三階の ....
ある例えがある。

地球上に、二人の人間が背中合わせに、まるで一体であるかのように立っていたとしよう。
お互いが、もっとも近くにいるにもかかわらず、お互いの顔も知らない。
しかし、二人は絶対的 ....
「書く」とは
肉体があげる悲鳴かもしれない

そこに僕はいない

ただ体だけがあり
悲鳴をあげている
苦しくて悲鳴をあげている
僕はいない

ペンがすべっている
勝手にすべってい ....
なんでもないことで
ペンを走らせている

愛のなかで

書ききれないものを書こうとしている

そんなにたくさんの
想いがあるわけじゃない

数えられないほど
弱く
ピンでとめて ....
日差しのなかで
生きた時間が
歩く 歩く 歩く
ひとつひとつのリズムが

あたたかい血の
海の 彼方の
遠くて近い場所で

地下鉱脈の
その少し先で

ひとつになり
大地に雨 ....
真っ暗やみに 大好きなものを投げ入れるみたいだ

私のまわりにあるものは
手当たり次第
すべて投げてみたけど・・・

暗闇からは何も聞こえない


ブラウン管
  二四時間 垂れ流 ....
その歯車にからめとられて
僕の心は 窒息している
脳に血が回らなくなる
体が蝕まれていく

悲鳴をあげたい! けど
ザラザラとした夜があける
胃液、精液、血が溶けあい、朝陽のなかにまじりあう

永遠を走りぬけるためには
この路地という路地を 誰も起きてこない間に
疾風のように駆け抜ける必要がある

朝 ....
僕は 金を得すぎている

 慎ましい あなたの暮らしの

 財布に
 こっそりと手をのばし

 金をくすねて生きている

僕は生きていない 生きたい
この感情を伝えたい この思いを伝えたい
目の前にいるこいつらに伝えたい
こいつらを通して もっとたくさんの人たちに伝えたい
伝えたいという思いは
おれが口下手だということから発する
だから  ....
あの樹の陰に隠れているのはだれ
さびしそうに
じっとうずくまって
耳をふさぎ 目をふせて
なにを怖れているの だれが恐いの

だれひとりいない森のなか
こんなに静かで
鳥のねひとつ聴こ ....
僕は女から肉片を奪いとりたい
一回のセックスで 一かたまりの肉片を奪いとりたい

アバンギャルドな左翼酒場のアーティスティックなお姉さんから
艶やかな生々しい肉片を奪いとりたい

孤独な深 ....
夜明けまえの王様(13)
タイトル カテゴリ Point 日付
私は老人自由詩911/10/3 1:57
おしっこ自由詩311/9/3 9:34
歴史について自由詩209/11/12 20:54
遺言状自由詩209/11/8 1:43
自由詩209/10/18 17:26
正午自由詩209/10/17 2:02
テレビ自由詩009/10/14 0:08
社会自由詩009/10/12 22:36
眠らない夜に生き残るために自由詩409/9/26 20:47
自由詩009/9/25 1:01
おれの知らない宇宙自由詩009/9/23 23:05
森のなか自由詩308/1/23 5:03
無国籍料理万歳!自由詩108/1/21 8:16

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