わたしの体から心臓だけ
くり抜かれて旅をして
いる電車に乗って
いる

終点は
ないのだと思う
わたしが決めていないから
たぶん、ないのだと思う
わたしが決めたとて
どうせないのだ ....
星よりも烏が降ってくる
夜 瞼を閉じても街灯が見える
燕の子が群衆を見下ろす

群青色がまぶしい
永遠に上下する踏切に
死をシュミレートしている

虹色の蝶が平衡感覚を失う
縦横の網 ....
  わたしはイヤホンから流れるノイズだと思っていた。

わたしは息を深く吸って
眠ってしまわないように
勢い良く吐き出して
むらさきの煙になる

  わたしはイヤホンから流れるノイズを聞 ....
夏の声が遠く聞こえて
私は銀色の車体が纏う
緑色の線に魅入られる

夏の声を遠く聞きながら
私は日陰のコンクリート
じわりと汗をかいている

ビルが作る無風地帯が
私の気分を悪くする ....
哲学が郷愁なら
私は常日頃哲学している
哲学が郷愁なら
私が哲学のことを思わぬ日はない

私はどこにいても郷愁を覚える
もはやないものに思いを馳せる時、
そのとき私は常に死んでいる

 ....
風が強く吹いたとき、
地球の時間はたしかに止まってしまっていた
工事中のビルはもうそれ以上育たなくなってしまった
強い風がすべての自転車をなぎ倒した

風が強く吹いて、
地球の時間は置いて ....
ある日わたしの脳の真横にロボットの大群が押し寄せて、
今よりずっと透明に考えられるようになる。

脳の真横に訪れた、ロボットの大群はいつのまにか、
脳の内側に入って、はげしく金属音を鳴らすけれ ....
わたしの空には定規があてられている
電柱の先がじゃまでまっすぐ線が引けない
わたしの空には定規があてられている
わたしはそれを美しいと思っている

わたしの空にはすべての青が詰まっている
 ....
血を求めるひとを死刑にしたい
血を顧みぬひとを殺したい
血を厭わぬひとを縊りたい

罪などどこにもない
私たちは神に許されて
罪と罰を作り出したと考えている

罪などどこにもないのに
 ....
※ まぁそういうこともあっていいじゃないか。

無数の蝶々のはためきの方がかもめの鳴き声よりずっと気になるじゃないか、と誰かが言ってでも誰もその間違いを指摘しない。間違いとは根本的にそういうもので ....
私が、
虫になりたいと言ったら?
彼ほど大きくなくていい、
気のまま葉っぱを食む小さな毛虫になりたい

成長して蛾になるのもいやだ。
蝶はもっといやだ。
毛虫はさなぎになって、
硬い殻 ....
後退する幾人かの天使。
       (天使とはそこで愛を伝えうるもの。)

天使は光の環をもつ。それは決して比喩ではない。
もちろん暗喩でもなければ直喩でもない。
ましてや換喩なんてもので ....
   瑠璃色が

微弱な電流を絶って不明になる
そのことがわたしのこころを危うくする、
馬鹿げたことだと思うけれど
わたしは時間について
なにもわからなくなってしまったのだ

   瑠 ....
冷却用ファンの駆動音がとても耳障りだ。
滑り込んだまま息を止めた羽虫のざわめき。
そして鼓膜に貼りついた薄笑い、
揺れる蛍光灯に磨耗していく孤独。
羽虫はまたそこに集まって、
わたしの目に、 ....
そのとき彼女は、その文字をすみからすみまで
美しいメロディで埋めつくして
光る吐息にのせることができた

小学校の、材質のよくわからない床を思い出す
まだそこにいるのならわたしは
すべてを ....
不可能に満ちている
わたしは命など
最初から持っていない

不可能に満ちている
わたしはいきものではないし
ましてやにんげんなどではない

不可能に満ちている
触ることのできるものな ....
いたいけな世界
これ以上わたしをだまさないで
その純粋さは美しくなどないのだ

いたいけな世界
わたしはあなたが信じられなくなる
その無垢な瞳はわたしを きずだらけにするのだ

いたい ....
ぼくはひとりでただ歌いたいのに
じゃまを するな

ぼくはひとりでただ歌いたいのに
楽しいことばっかり目の前にあるのに
すべてめちゃくちゃにしてしまうのだ

めちゃくちゃにしてしまったあ ....
インテリジェンスはあなたの首を絞めるだけです
そして死ぬことはない

摂取量に注意してください
摂取量と羨望は正比例の関係にあります
インテリジェンスはあなたの首を絞めるだけですが、
それ ....
感覚に針が突き刺さって抜けなくなる。
白目の中を虫が這いまわる。

世界はぼんやりとした雪に覆われて
鋭敏になった知性だけが光り続ける
欲求の塊。
わたしは心臓を引き抜いてメンテナンス
 ....
いきがとまる、ごじゅうびょう、
肋骨がきしみ変な音をたてる
胃のあたりも変だ
命の危機だ、そうだきっと

いきがとまってしばらくしたらわたしたちは死ぬの
詳しい仕組みなど知らなくても
わ ....
人間になりたいのだと、ずっと思っていたんです
わたしがなりたいのは、人間です

そう思うからわたしは人間
ではないのだと知っていた
けれどしかしわたしはそう
思う以前に人間ではなくだ
か ....
詩を書かなければ
と思うけれど、詩なんて書きたくない、なーいない。

しをかかかかかかかなければない。
もう言葉が嫌いだ
嫌いだ 全部音楽になって融けて死ねばいい

ありとあらゆるみんな ....
流れが速過ぎるのではないでしょうか
わたしはごぼごぼと 泡を吐きながら
すこしずつ水を肺に 入れて

ひとはみな自分の目でしか、
世界を見つめられないのだから
もうすこし他人の目のことを知 ....
これからもずっと好きです。
好きなだけです。それ以上は望みません、わたしを見ないでください、
わたしに構わないでください、嫌いです。あなたのこと、嫌いです。

これからもずっと好きです。
で ....
意味などないのだ。
意味ない。
言葉に意味などそもそも宿らない。(言語は
                (死せり。

不細工な唇から、どうしようもなく漏れ出る汚いそれに命など。
意味など ....
世界がゼリーだ
わたしはゼリーじゃない
世界がゼリーだ

さんさんなな拍子のリズムで
みんなそうやって生きているなら
それはゼリーだ

帽子を被れ
わたしを視線からかくせ
見えない ....
唇のすきまからしみだしたものが死んでいた
放射線の中でも一番強いやつ
強い光を放って死んだ

いや、それは見えない
それは見えないのだから、誰も気づかない
見えないものはどこにもない

 ....
ゆってみなってゆーのはゆー
ゆってみなってゆえばゆーほど
ゆってみることをとおざける

ゆってみなとゆーならなおさら
ゆってみせるようにゆいなさい

ゆってみなってゆってみな、ってゆー
 ....
人の不幸を食べたい
人の不幸を食べる獏になりたい

獏じゃないと不自由だ、
誰かのことを「しんじゃえ」と言うことすら
ままならないのだから

しんじゃえ、ほんとに、みんなしんじゃえ
そ ....
ブロッコリーマン(79)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
相談・沈黙文書グループ12/1/21
投稿作品
博愛主義者自由詩2*12/5/19 9:33
不問自由詩2*12/5/11 20:57
ノイズ混じりの朝自由詩3*12/5/3 15:33
つゆいりまえ自由詩6*12/4/29 1:04
哲学自由詩3*12/4/8 1:35
銀行自由詩3*12/3/20 1:59
退屈自由詩6*12/3/7 1:53
定規自由詩5*12/2/24 8:56
世界に愛されて自由詩0*12/2/21 1:55
うみねこが待ってる。自由詩1*12/2/10 20:42
ヘルベチカ自由詩1*12/2/10 20:26
Here Comes The Sun自由詩2+*12/1/25 8:13
瑠璃色自由詩9*12/1/21 2:42
沈黙[group]自由詩3*12/1/21 1:55
空白の文字自由詩112/1/18 2:27
不自由・不可能自由詩1*12/1/17 2:13
いたいけな世界自由詩012/1/11 1:03
ソフト・ハード自由詩112/1/4 3:32
インテリジェンス自由詩311/12/31 21:04
_自由詩011/12/25 1:35
不老不死自由詩011/11/28 21:56
人間自由詩011/11/28 21:48
Gestalt自由詩011/11/14 0:42
泡日自由詩4*11/10/30 18:04
ずっと好きです自由詩5*11/10/25 0:10
です自由詩1*11/10/20 22:42
ゼリーならなんだ自由詩611/10/15 23:22
記憶自由詩2*11/10/14 23:09
ゆってゆー自由詩111/9/2 19:24
九月の呪詛自由詩3*11/9/2 1:11

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