言葉を拾い集めながら
歩き続けてきた

何の葉かも知らず拾い集め
だがそれでも青い山の葉や
米の葉はまだまだかぎりない

最高級の言葉をブレンドした
一杯の茶ができたと
老紳士は ....
しずかな場所へきた

きりんがいたので声をかけると
一瞥し
首を振り 遠くを見つめ返事はかえってこなかった

遠くに子豚がいたので
声をかけてみると
子豚ではなくきりんが返事をした ....
葉は揺らしちゃいけない
そうしないと

保ってはいられない




窓も閉めて
クーラーも切った

揺れてしまってはいけないから


汗でへばりついたシャツを剥がしてもいけ ....
440Hz 

その周波数を
中心にして何本ものテープが伸びている

背骨はお洒落の為に貼り付けているわけでもなく
引きずり出してしまうのは 良く ない


442Hz

そ ....
真夜中のラブレターを見つけた
私にはとてもじゃないが書けないだろう

真夜中の夢を見つけた
私にはとてもじゃないが口に出せない


真夜中の自販機を見つけた
硬貨が吸い込まれる音
 ....
蛙はいつもの様に跳んだ

ゲコゲコッ
膨らむ両頬

夏の陽射しは
緑葉のドームを透かし
蛙を照らそうとしていたからだ


ゲコゲコッ
蛙の着地点は空き缶の上だった


 ....
レモンのすっぱさを水に浸し
うすくうすくのばしていく

まんべんなく拡がっていくと思ったそれは
偏って偏って拡がってしまっていて

掻き回す事も出来ず
上手に吸い出す事も出来なくなっ ....
夜になると
整列していた言の群は
散り散りに好きな方へ歩きだす

コーンスープの匂いに誘われる君
雨で張り詰めた冬の空気を吸いにいく君
藍染めの工場へ向かう君

寄り添いながらも
 ....
道端で
お絵描きをする少女


24色のクレヨン箱の中には
新品同様の青や緑と
小石の様に小さくなった灰と茶 黒があった

他の色はどうしたの と聞くと
少女は 知らない と言っ ....
体温が
奪われるだけを嫌がるように

アイスクリームが
私が噛んだその箇所から溶けていく




安っぽい木の棒を伝って溶けて
指先に残ってしまわない様に



舐めた指先 ....
滲んで溶けて 輪郭からはみ出した信号機の青

赤を促す



だった筈の際は
もうどこにもなく
四肢を折られた傘が転がっている


刹那 が
辞書の中で絞め殺されていく ....
裏通りの月は
ゆらゆらと揺れて
消える事を恐れない

表通りの月は
隠れればライトを浴びせられるから考える事を辞めた


繁華街の円卓に出された七面鳥に名前をつけていた彼女は 食べる前 ....
どうしよ

言いたい事とか いっぱいあんだ
ポンプ コシュコシュ エアー コシュコシュ
真赤な
ふうせん いっぱいあんだ
ポンプ コシュコシュ エアー コシュコシュ

生き ....
私はトーストになる
焼かずにどうぞ
焼いても構いません

ジャムをどうぞ
マーガリンをどうぞ
私はトーストになる


耳がかたいのも
私ですので
私はトーストです ....
**************************************


水道管が破裂して
蟻の群は溺れる


手足をもがれた蛾はなお火を求める


茶色の革靴が  ....
    右腕には枷があった


    ふと気付くと
    左足にも 右足の薬指にも
    枷があった


    そっと噛むと
    鉄の味がした



 ....
朝が死んだ と
夕飯時に連絡があった

その時の晩御飯はカレーだった

私は一晩じっくり寝かしたカレーが
好きだったので
とてもショックを受けてしまって
あぁそう
   ....
(17)
タイトル カテゴリ Point 日付
マイブレンド自由詩011/4/9 3:40
しずかな場所自由詩211/4/9 2:53
自由詩2+10/6/23 3:09
狭まる自由詩3*08/7/16 2:57
拝啓、真夜中様自由詩2*08/6/10 0:36
空を飛ぶ蛙自由詩2*08/6/10 0:24
ただ匂いだけが微かに残ってる自由詩008/2/16 23:57
う  そ自由詩007/12/23 0:22
1/∞自由詩3*07/9/9 2:28
自由詩1*07/9/9 2:03
あ、自由詩2*07/9/6 22:50
唯一、の自由詩2*07/1/24 1:42
飛び出せ!おもちゃ箱!!自由詩1*06/7/15 1:23
トースト自由詩1*06/7/9 22:38
自由詩0*06/7/8 1:45
ゴミ箱にも枷自由詩2*06/7/7 23:50
脱皮自由詩5+*06/7/2 23:45

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