幼いころからクレヨンに嫌われていた。
僕がクレヨンを握って紙にあてても
クレヨンは色を出すことをかたくなに拒んだ、
紙は真っ白のままだった。

僕のほうでクレヨンを嫌ったことはない。
鉛筆 ....
 智恵子のかじったサンキストのレモンにはたちの悪い農薬が入っていたのではないか、それが彼女を余計に苦しめたのではないかということが、気がかりでならないのです。しあわせな智恵子はそんなことは気にしないだ .... あのころの僕たちの会話は
みんなシュールレアリスムだった

僕の家は金星なのだった
ここから車で片道十一時間かかるので寮に入っているのだった
数学の小テストで図中の線分ABに太さがあったら減 ....
オリオン座β星のリゲルが昨日亡くなったそうだ。
地球からの距離は700光年。
リゲルの死を見届けてから死にたいものだ。
ちかごろは豚肉を買ってもその豚の生前の顔写真がついてくる。
顔の整ったものの方がよく売れるのだというウソのような話が新聞に載っていた。
お世辞にもハンサムだとはいえない豚をほおばりながら
こんな ....
おれの腕時計はデジタル表示で
一秒に一回ぴくんと数値を変える、
壁に掛かったアナログ時計も
やはり一秒に一回ぴくんと動く。
二つの時計を横に並べて
その洗練された一心同体ぶりを見ていると
 ....
補いあおうといってもあまりにかけ離れていた
「 のような人と
」 のような人
二人だけになると
気まずさが笑った

それでもどこか似たもの同士である
「………」
「………」
気づけば ....
君の言葉とか 目つきとか 手とか
みんな
ぽえっとしてる
と思うんだよな。
誰も賛成してくれないんだけどさ。
僕が知っているなかで
いちばん ぽえっ ぽえっ
としているから、
つい 見 ....
砂漠の上空を泳ぎ回る真夜中のたまごっちのように
という言葉がある。
(ないとは言わせない。)
それはまさしく君に相応しかった。

僕も
砂漠の上空を泳ぎ回る真夜中のたまごっちのように
歌 ....
アメリカ人の英語の先生が本気でキレた。
すごい迫力。僕たちはかなわないなと思った。

だからさ、日本語でキレるのはやめようよ。
もっともっと平安に生きようよ。
ひゃくねんまえのしじんのしを、おとうさんがよませてくれました。
いまはもうおはかのなかですごしているひとだそうです。
ひゃくねんまえのしだけど
きれいなしろいかみにかいてありました。
ものをた ....
透明なビー玉はころがっていって
冷蔵庫の下からほこりまみれで帰ってきた
それを見ていたから
僕は大会で優勝できたのだ

ずっといい子にしていて
サンタさんが大きなお人形を贈ってくれた
そ ....
すべてのボールは太陽と合同であり
とりわけ白いバレーボールは
色まで同じなので
すぐに太陽と合致してしまう
そこで僕らは太陽を黒くぬった
さんさんと降り注ぐ太陽の黒い光は
しかしあらゆるも ....
1月1日日曜日
なんというなつかしい響き
それから月日は廻っていったのだ
1月2日月曜日
1月3日火曜日
1月4日水曜月
1月5月木曜火
1月6火金曜水
1月7水土曜木
2月8金日曜 ....
いまから何年か前
まだ名前を持っていなかったころ
僕はお母さんのなかですごしていた。
ときどき退屈して
こっそり外にぬけ出したこともあった、
もちろんへそのおがあるので
あまり遠くまではい ....
Tommy(15)
タイトル カテゴリ Point 日付
嫌われ者自由詩406/6/11 12:35
高村光太郎「レモン哀歌」を読んで未詩・独白2*06/6/11 7:57
シュールレアリスムの友達自由詩506/6/11 7:48
宇宙回線時代未詩・独白006/5/20 15:39
ちかごろは自由詩406/5/20 15:36
おれの時間自由詩106/5/20 15:30
夕闇のなか自由詩206/5/20 15:24
ぽえっ未詩・独白206/5/7 14:24
砂漠の上空を泳ぎ回る真夜中のたまごっちのように未詩・独白106/5/6 13:30
日本語でキレるのは未詩・独白006/5/5 23:11
ひゃくねんまえ自由詩206/5/4 22:53
追憶自由詩506/5/3 12:08
白の季節自由詩406/5/1 21:24
カレンダー自由詩206/4/22 17:34
胎児自由詩106/4/22 17:21

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