絡まった糸のようなものを丁寧に解いて
――空間は 夏だった
自分ひとりのおそろしさ
夏は くろい影だった
南国の道もまた
ここまで来ていて
その裏側で
家のベランダが
しっとりと悲 ....
定位、位置がずれて、朗らかに回転するきのう、三枚目で溺れたはずで、橙や赤、濃紺なんかをうすめずに、厚く塗りたくった回覧板、カンバスの匂い、ここで止めてしまった回覧板、玄関前で立ちつくし――ずれた。する ....
死んで目覚めた人
ふざけてないで
その踊りをおしえてください。
あなたはもう
棒のようになってしまっているけど
その延焼のいろで
正しいのは一体どこですか。
眠りのたびに
目覚めを思っ ....
その人は
みずのようなものに写っている
七月をみていた。
来世にのこる後悔を
かいつまんで
ならべかえた
しろいひる。
自転にふさぎこんで
がたん、と
額がはずれたとたん
死よりゆ ....
伸びる緑のおとをきいた。
ひだりからみぎへ、
ひっかき傷の。
もしそうならば、
それでもそれは、
ちっとも不思議じゃない。
これできみがすっかりわかる。
和音を逢引きに、
リズムの裾で ....
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