音のない夜の声を聞いた

ぼくは密集して逃げようとしている影達のコートの揺れを聞いた

揺れる影の音はぼやけて拡散するので

ぼくはそれでは密集した意味がないと思いながら拡散していく

 ....
私は断じてあなたではない。

=

毎日飲むものがもうどうしても同じにしたい毎日を同じにして同じにして同じにして

=

足の先から列車の動きに沿って信号機の上をみることもない ....
波の音。



「それで、逃げてきたんだ。」

「…うん。」




石を手のひらで転がす。平の髪は風で顔を隠す様にゆれている。





「ぴよちゃんは?」 ....
今から3万年ほど前に
言語Aが存在していた

言語Aはその文法構造が
会話において動的変化する特殊な言語だった

文法と会話の内容が同じ地平にあり
言葉を発することはその言葉の改変を ....
*
三島電灯機械製作工場は大きくなりすぎた。

*
年々その規模は拡大し街は浸食された。
僕の家の玄関にもそれは入ってくる。

*
56年の時点ではドアの隙間から鉄屑を突き出す程度だ ....
本を開いている腕の先ある それはなんだ

窓から漏れてくる触覚

解像度を改良するために黒々と磨かれた道具類を眺めつつ
  だがここには残されてない別の解を探るために
剥げ落ちた扉を開くと
空気がなかった

起き上がりまた転ぶ女の子が6人いる
女の子の顔は皆同じで
僕の記憶の中でそれは一つしかない
次の日 Aは出ていった

戸口から伸びる長い影 それはなぜか私のものではなかった
(それが私であったなら!)

影 影の間に並ぶ身体 肢体
(私が私でさえなかったら)
*
孤独は届けられたものだから

*
心臓を意識する
雲に気づいたように

*
あてがあるわけでもないものを
流すのは青空の日にしている
雷鳴が珈琲に足りない
足を浸していた黒い闇の中に輝く鳥たちの羽、羽
微睡みの中にそれは来るのだ
無数の空に落ちている砂糖を拾うために
私は行こう
何億の些
甚 ゴ 

語りつくされたものを抱いているの?

何億もの去
陣 ア

ルー ル

無数に再帰的なル
左右に振れた
会話から語られた
再現の再帰的なル

何億も ....
水のようだ息をするたびに溺れていく

滴る 受け入れる (おおきく)
滴る 受け入れる (みずのようだいきをするたびにおぼれていく)

水だ/ 滴る
感じる (おおきく) 水だ
(受 ....
手紙が届けられた受取人は
その宛先が書き換わってないかを確かめ
午後になってその手紙を読み
宛先を書き換えてポストに入れた。

彼らのなかで、書いた手紙はたった一度だけ読まれるものだった ....
満ちたものの
嘘は知らない
ことにするよ

私の奥の奥の
空間は私の空
であって私の
大地なんかで
はないからね
裂開し ありや
ノ展開 し
劣化し分裂する
有りや 灰塵の
原 深く 緑海の
回転し 障害の 海
転じよ あれ 自らの
硬直 の曲線を 開いて怪演する
進め 演じられ 封じられ
破り ....
市場にでる
にあたり 街を
出る 市場に 入る
綿菓子 出る 市場に
売られるためのカードの裏に
小さな指先を 街を /  いかないで
この空 声 覚えている?

この声!
イ え
いいえ
それは
ない

いえすさまの
したさき
きっさきの
よう

いいえ
いえ


それは

れは

きっさき

うえの
さかの
とおい
 ....
孤独であれ
そう祝福する
「私」たちは孤独である

「孤独であれ」
そう私たちは祝福する
組み換え可能な人生であることがわかってしまうね
わたしの右の指と交換される指輪
笑いながらつけてくれた
六本目の指
もう 大事にして
固有名をもたない人間の落としたものは誰も拾ってはくれないのだ

ここに名前があるといったところでそれは意味をなさない

受け入れた動物達は集団でかき消されていく

受け入れなかった動物達は ....
夜の布に包まれたような感覚
ここから逃れたい
けれども
どこへ行けば良いのか
私には考える時間がなかった

砂のように
時間が過ぎてしまう
私はいつも夜にいるのだ
そうして車の走る通 ....
人々は完全なる統一者が欲しいのだ
人類の境目を自由に行き来するもの
国境を越えて旅をするもの
脅威も肉親も死もすべてが祝福され
私たちはいなくなる
この境目すら
もはや越えられていくのだ
 ....
別手が側面環の中心部から這い上がる
リ紙を平面からわずかにそらせて
青島からやってきた肺殼隊の銃声にも
別手がある。常に別手が。
そうしたまま、多くの人-知が消滅した
それらは皆、羽のな ....
三日間歌わずにそれも脳内ですらそれでいられたら
湖に沈んでいるような瓶の底からのリズム
刻んでいる時間感覚の隙間をぬう魚の目
歌えるかな歌えるよきっと脳内の私たちが見ている
でも私たち誰も聞い ....
リル 
このあいだ 21日のことについて話したよ
あれはある種の アノマリーだったんだ。

たった一度の命を
祈りに変えた経験は?
そしてその気持ちは?

この手紙は必ず届く
問 ....
喋ってはいけない夜よはやくはやく
ぼくらは一人一人潰されていく
空気をすうようにかおをあげると
そこだけが赤くあとは青い
ぼくらは祈り祈られる
望まない死を望むようになるまで
なんで 棒立ちの彼は小学生だったか
帽子をとった手に光を無駄に感じる
声がなにより高い
しゃべるたびに大きな枠ができて
そこから何かが始まってしまいそうなくらい
シャキシャキとしている。
 ....
裁判官の腕 滑らか
(私たち の告白は 累積したまま

at

黄土色の髪があとからあとから生えだしている
その指先 
(天空ではなく 塔から)

最終日に 放逐する
ための
 ....
共に感じていることは
なかった

この10年
私は私の内側を
作ろうとした

それは
他者が
私をわかろうとすることを
拒否するためだ
美しいと思うこと
驚き

ただ、泣きたかった
けれど
感覚が掴めない

悲しいのに
悲しくないのが
悲しいのだ

私は泣けるだろうか
それが
いつもの
問いかけだった。
 ....
佐藤伊織(359)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
さみしさの詩集文書グループ13/5/3
宇宙詩文書グループ12/8/23
奇妙詩集文書グループ12/6/23
文書グループ08/2/4
投稿作品
夜の音自由詩120/3/10 22:47
メモ自由詩119/12/5 23:36
ぴよちゃん自由詩319/5/10 23:59
言語A自由詩019/5/10 23:40
三島電灯工場自由詩218/8/15 23:07
自由詩017/10/1 22:46
かわいた朝に自由詩117/8/19 2:55
盤児自由詩016/12/23 2:04
孤独は届けられたものだから自由詩116/10/20 0:23
珈琲自由詩216/9/26 23:08
ルール自由詩116/9/2 22:14
 水自由詩016/9/2 22:07
手紙自由詩116/7/11 23:14
自由詩316/2/27 21:06
自由詩116/2/27 21:04
市場に自由詩216/1/14 0:21
かみさま自由詩2*16/1/14 0:17
祝福自由詩2*15/12/8 23:59
指輪自由詩215/12/8 23:13
因果的な絶滅自由詩215/11/26 0:41
自由詩215/11/17 22:31
メモ自由詩3*15/10/29 1:43
祈り自由詩1*15/10/19 22:39
聞こえる自由詩115/10/17 0:32
祈り自由詩015/10/3 2:02
自由詩3+15/10/3 1:58
待合自由詩415/9/28 1:22
残暑自由詩015/9/25 22:42
雑記自由詩315/9/6 2:24
泣く自由詩215/8/28 23:56

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