粘度の濃い黄土色の海で 汗も掻かずに泳ぎ着かれて
眠りを抱きしめあう 君と僕の合間に流れる

絵編とした溜息と御本とした嘔吐き
はこのなかに爛れた身体と心で作られた
腐った域を被覆で置い ....
検死官は干潟を藪の中を、非常口から井の中の蛙まで
愚者は黒い推敲を住職と読んで
平行線のクジラをのどぼとけさまに埋め込めたと言い張る

治癒することのない常夏は尻軽なモグラ触角を囃し
街宣車 ....
出来損ないの盃に移し出すは何故か蝕み、几帳面で無抵抗な横文字の
澄み切った稜線が紅葉する。スターライトの残滓と垂涎を引き起こし

咲いて実を結ぶ、瑠璃眦の庭園に囚われながら

はしためにも明 ....
山頂の光と影と馨りに届かぬ蛍と傅カシズく、
まるで紙吹雪の鏡写しのような
奇病、らしさ不束にも視線を預ける

薄化粧の貝塚を通り過ぎ 
伝書鳩の半分の血を 
白装束とする臆病な子猫の、
 ....
かつてのうちに はなをくさらす みは
     たがえたよるに、ひとしく かぞえる
  どなたさまも 草る程 ありうるように   
        ゆらめきだす、洒落た環状を巡る。
      ....
理科室の小さな変化を見逃さないね

境目には冬虫夏草とあいまって水没する勿忘草
影も形もない退屈な装飾は 底に結晶として花を植える
汚れた手で掬った川の水で薄眼て溶いた
冷ややかで真っ青にな ....
夢魔一途にも昨年の夏、ほっとしたような
華やかな紛い物で甘い苺 目の前には

乏しいほどジタバタと、羊の群れ、穏やかにも

従わせるドアにすとんと抜け落ちて 
穴があくほど /心臓の鼓動  ....
底が浅い童心に感じている、ただひたすらの潤色。白く露わになる、
積み木を重ねては潰す、みさかいのサイコロをあげる。肉づいた墓に従う。
けらけらとわらっている朧雲は錦糸、赤い姉とあいする、
ぬめぬ ....
知恵が足りない線路上の進み具合は怖いと云う、

立ち止まってこたえを、
その黄金律、そっと顔を上げる。

地道に取り片づける生理現象は、
泥を固めているのか。
撫で摩る、と刺青の、風のよ ....
最初から
  黒檀の木の股が壊死している 
    不定形の少年と探し求める恋物語
      海辺に戻り 脱法ハーブの建前へ。

  黄土色の哀れみを。一欠片しなう 七宝のゆたり 

 ....
筆が立つ護美箱への事物のまとわり
あたまとからだに訳される
転がした電子タバコと夏の大三角まで
やはりふわりとかおる
冷床に舌を揮い合図を送る重げないっぺんに
星座占いのひらがなは不埒である ....
春は日傘の先で拡張する
出会いと別れを
幾年月も栽培された寒さや
温かさで感じる襖の奥に

常闇の重量を伴う、

密やかなるレトリックのいきものたち
例えれば桜前線あるいは雪解け水
 ....
手入れが行き届かない代物への反感を生むエゴや束縛はうつくしい装丁
これら雲は魚/飛び跳ねるカゲカタチ黒猫 ようこそ海馬の少ない電球色へ

破裂が生み出す感情、慎み深さ注意砲
窒息、記念日でもな ....
正解ではなく
偽薬はずいぶんの作用を引き倒す
その日の朝に
ひとがたをのこした版画の川があり
華麗なキャンバスに塗り潰した
透明なマスカラで見開かれた扉の対岸へ
ゴーストは愉悦に浸る ....
道端の石ころ一つ拾うにも飽和した農地
横から支える紺碧の空
いつか春の残り香、この光は眩しくて
愛してる
一緒にいて
魂を投げ出して
壮大な歴史絵巻はボロボロの無風帯
かけがえのない、絆 ....
不透明な昼下がりの中心で火炙りだ。
それは、歯痒さゆえ剃り落とした大雨の日、寝室の川の水。
                     満月の傾き、
制御不能のグランドピアノが液状化したもの、
 ....
幾ら足掻いても檻の中、
箱庭に飼い慣らされた籠の鳥でしょう
みんな己ばがりがそこにいることは変わりがないのに
喚き散らしてみっともないわね、
どうせ誰も振り向かないで欲しいと思っている。
憐 ....
夜の杜の有る一段の
頼りげないあたり痼がある。
私恨だろうとしらをきる。
スーパースターの極秘に
どさくさ銀貨を投げる、
遠隔操作上の部屋と考える膨らみ、
そう合っていると冷静なくちぶり。 ....
ただ砕かれた杜を双眸に悴む小さな恋の、
下方を掻い潜る水面をめらめらと這い蹲る炎が
骨の芯から髄まで、しゃがれこむのか
仄仄として 空けつく地平が薄化粧のように

東雲の残り香をする
すさ ....
胸の内に留めておく 未だ青い林檎 
竿を置いて当りを待つ 檸檬の横顔 
腹を割るように刺し違える
ただ、はなひらを みおくるだけの
プラットホームからふたり お下がりください
幸せの数だけ、 ....
多量に分離する、ひとつ。あのその、満月は昨日でしたか

恐ろしく冷ややかな素肌で寄り添ってはいたい
ガイドブックに神を置く だらしがない 恰好だとワタシが灰になる
その肌の色 抜けるよう白く土 ....
    串刺しに染める百舌鳥、盆に設定する のちに残飯と飾る
      使った割り箸 いっぱいの『存在価値』レゾンデートルよ。

          キミ次第の船倉から 裏通りに面する、
こ ....
便りを紐解いて 過去に接続する。静かなる鎮守の杜を呼び起こし、また 揺り動かすのか
プラグは錆びて映写機は廻らないのに、駆け下りるは揺り籠の唄。土壁の建物に光の旅人と識る
座り込んだ私は 満開の桜 ....
時間つぶしの可能性が こらえ 堪え予て
泣き出すような夜風にゆるく
石を蹴る。
転落するように簡単に 迎う闇に対して、
水音が填まるような 泡沫の声が残鏡に等しく

わたしをうつす
月の ....
まあ微笑ましく眺めている。
縁側から列ぶ 大きさなんて 

君は

可愛らしい可視化でしかない。
とうとう桃色の花を揺らしているものである。
からして雪解けの開けた町並み。
思わぬ欲望 ....
急激に色褪せていく 黒曜石を、投げ反す 醜悪な鵺が閃き、過ぎる全容は静かなバラックの奥に。
雷雲に、塊。砂糖が卵上の熱を生む。明かりを近づける印影で 地下室に閉じ込めた覚悟とお喚び。

めらめら ....
平面の邸宅に犬と要る。画用紙は満開に ぶちまけられた。

沸き立つような甘い香りで窒息していることに
築いてはいないのか、気づいてはいないのか。
声をあげても聞こえないのか
みな素知らぬ顔、 ....
しかし睡蓮の茎は節くれ立つ、さっきから
おとなしく 雨の中を彷徨宵あるいては、
暫くの水際を、悪夢を呼び起こすように

月の下では寂しさが荒れ地を撫でるように
優雅に結ばれ、
掛け時計がぼ ....
インクを浸した岩陰に連れ込み 縛り上げた手帳に挟みこむ
羽織の裏に広がる火焔が返り血を浴び、色濃い言ノ葉をおとすのを、
囁かな横顔でもって畳むとする
猛烈な本能が永らえる、時を超え、流れ星になる ....
あ、大きな昨日なんて喪うように
絶絶対開かれない膨らんだ トラック
もう許してあげて、

出し忘れるポイントカード
俯瞰で繰り上げる。
メッキが剥げる毎日を色合わせて
眺めはまた(錆びた ....
あらい(442)
タイトル カテゴリ Point 日付
口火る自由詩022/5/8 23:46
疎疎し饑い自由詩222/5/7 14:31
Narcissus自由詩022/5/6 0:45
光臨自由詩222/5/5 0:11
かつてのうちに はなをくさらす みは自由詩222/5/1 18:00
それは空気よりきっと軽い自由詩222/4/29 11:46
まどかにつき自由詩122/4/25 21:32
訪うた自由詩022/4/24 13:31
ターミナル自由詩122/4/22 20:18
陰部幾何学愚図自由詩222/4/21 7:40
書架で俘れる、取り留めない主眼  自由詩122/4/19 16:50
スプリング・エフェメラル自由詩022/4/17 22:20
薄氷に産声を添え、ひたむきに笊で酌む自由詩222/4/13 23:25
遮光と被覆、傘の足下。自由詩022/4/10 19:55
夜目の灯自由詩122/4/7 23:39
みずのいろ自由詩022/4/4 19:04
クライテリア殉教自由詩022/4/3 18:25
仕事着の男。自由詩122/4/2 17:55
とめどなく。厳しさに欠ける自由詩022/3/27 11:05
花筏自由詩222/3/21 15:23
燭 焚きつけて罅ぜる自由詩022/3/20 0:34
彼方という天稟自由詩022/3/18 16:48
褪色自由詩222/3/13 21:59
朝の隅自由詩022/3/12 13:22
惨めな死にざまよ、自由詩022/3/9 0:28
自由詩022/3/7 17:35
斜視の雨乞い自由詩022/3/2 21:49
走馬灯自由詩122/2/24 22:07
怪訝。柩の瞼自由詩022/2/20 11:59
百舌鳥の早贄自由詩022/2/18 23:12

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