傷つけない為の見え見えの嘘は

ナイフがじわりと刺さるように痛い

いっその事強く突き放してくれたなら

この胸をすぐに貫通して痛みは一瞬で過ぎる

金属片の錆が酷くこべりついて沁みる ....
少年が絶望を知るには早すぎた

下駄箱の中のパン屑 やせ細った体
一人ぼっちの登下校 あざだらけの顔

踏みつけられて突っ伏した地面から見上げた林間学校の夜空 ネオンライトのない
その自ら ....
夏蝉泣く声 あの子の泣く声
血塗られたレールウェイ
涙流れ 流れ 流れて
あの子の苦しんだ証のあの赤い血は
颯爽と拭き去られてしまう
舌打ちするサラリーマン
夏蝉鳴く声 あの子の泣く声消え ....
穢れた少年時代 穢れた青春
上手く言えるわけじゃない
だけど僕を壊したのは紛れもなく
「時代」そのものなんだろう

怖いもの知らずとは よく言われるけども
沢山犠牲にしてきた
心を偽りに ....
橘 紫苑(4)
タイトル カテゴリ Point 日付
憂き目の空自由詩119/5/19 17:07
少年自由詩219/5/8 21:14
夏蝉 あの子が泣いてた自由詩118/7/26 10:04
声なき叫び-本性自由詩117/10/13 8:51

Home
0.05sec.