空をけずるおとのする 大風のよる
ふたりで二尾百円の鰯をたべる

おさないりーちゃんのいうことには
こんな風 神サンのおうち とばへんやろか

ピンクの箸で鰯の肉を運ぶ
りーちゃんの「神 ....
枯れ木にも電飾の賑わいで、
世の中はまったく クリスマスの容貌、

クリスマスの前の夜には、 
おんなのこは いちごのようにあいらしく
はねのようにやさしくきかざり、
誰かの腕に あらねば ....
せんれつなる いまぎわの

そこ ここに ほおりだしたる て あし

ぞうもつ

じゆうなる がんきゅう

ふれる かんしょく


ひっそりとおわらせることもできない

 ....
 てらてらひかる 満月の夜
 年老いたゾウは 檻の外を見ている

 外はすっかり 秋の装いだ
 どおりで最近 足の筋がしくしく いたむわけ
 長いはなで 鉄柵に触れ
 静かに眼を 閉じてい ....
 
 つないでいく
 
 電話線の向こうで 

 いったいなにが

 正しいの

 と女は とい

 そのおくにひそむ感情を いやらしい

 と おもうのだけれどおさなきのよ ....
皓々の ひかりひきさき
にぎぇええああおう
いぇえええああおう と
なきたるものの
なんとせわしき吾が鼓動
そのきりさかれた
ひらひらたる一篇を
口に含みて
とばりのむこうへいけと な ....
一本百円のだいこを買って きょうは煮だいこにする

頭からしっぽまで えいえいと皮をはいで

すりきり水 ひとつまみ塩 ひとつまみ砂糖 昆布

この時期のは 霜が噛んでいておいしい と ....
もはやどのような風も

ヨキをつれては来ないだろう

だから

おおみえ きって

つづくかぎり 叫んでやる


つまさきを地平にむけよ

つまさきを地平にむけよ

ふり ....
あるく

そぞろあるく
奥にあるものに かたる
いらえをあてにして かたる
かたりながら だまって 歩く

歩く

やあ、なんという沈黙
雲さえとうに まいちった

がりがりと ....
 朝寝すずめの 電柱につらなるを覆う 

 なまぬるい 足裏の おさなごがつかむ先の 
 
 酒臭い あくびに吸い込まれて ゆく

 うすよごれた野良がのむ 雨だれのなかの

 よ ....
 
 おとうちゃん しっぷ はらはる
 あかんもう年や、ゆうて 腰に貼らはる

 おかあちゃん むね はらはる
 もうすぐあかちゃんくるんやで、ゆうて むね張らはる

 おにいちゃん テ ....
  写真をとるとき、
  かならず右かた側が少しさがっており
  横にならんだ左かたにふれ。

  そのくせが

  どうにもゆかいで。

  どうやらおまえのたましいは
  すこし ....
マジックの話をしよう、と「み」はいう。
床の上に毛布を敷いただけの寝床で、腹ばいのまま、
三枚のなかから、必ずお前が選ぶコインをあててみせよう、と。
そういいながらとても愉快そうに背を波打た ....
くそ じじい と

おまえは また そのすこし 

ぽってりとした くちびるを ゆがめて

はきすてるように いうのだろう


なんだよ と


ふたりのあいだにある へだたり ....
六一介(14)
タイトル カテゴリ Point 日付
鰯の話と神さんと自由詩406/12/17 19:45
ささやかに、たくらみ自由詩206/12/17 9:29
夕日に照らされたある即興劇師の顛末 未詩・独白205/10/15 16:58
ゆめみる動物園自由詩6*05/10/15 14:44
トーンもパルスも知ったことではない果ての。未詩・独白005/4/21 23:39
あけるあした自由詩104/12/23 11:37
土曜日のよる、台所で、思いがけず罪深き大根 自由詩504/12/9 22:45
つまさきを 地平にむけよ自由詩204/11/3 21:26
さわがし野自由詩6*04/10/1 21:02
15センチものさしで こころみるはいぶん自由詩2*04/9/29 20:31
はらはる自由詩6*04/9/28 22:28
或る霊長類ヒト科の自由詩9*04/9/27 21:46
千里眼と、赤い花自由詩8*04/9/26 18:23
あくたいと また、 その こころ の自由詩12*04/9/25 21:48

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